「E型肝炎」の版間の差分

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本症は、15才から40才の成人に最も一般的に見られる。小児もまたこの感染症によく罹患するものの、症状が認められることはそれほどない。本症はしばしば自然消失・自然治癒が見られる「自己制御式の」病気のため、その致死率は通常低い。しかし感染期間中(通常数週間)には、労働・家族の世話・食事の摂取といった患者の能力は、著しく低下する。E型肝炎は時折、重症な急性肝疾患に進展し、全症例の約2%が致命的となる。臨床的には[[A型肝炎]]に類似するものの、[[妊娠|妊婦]]では本症は重症化しやすく、『[[劇症肝炎]](ないし肝不全)』と呼ばれる臨床的な[[症候群]]となりうる。(特に後期の)妊婦では、本症に罹患すると死亡率が(非妊時より)上昇する。
 
本症において典型的に見られる症状としては、[[黄疸]]、食欲不振、[[肝臓|肝]]腫大、[[腹痛]]と腹の張り、嘔気や[[嘔吐]]、[[発熱]]などが挙げられるが、これら症状の表出については、無症候性なものから劇症型まで重症度に幅が見られる。わが国ではかなり多くが無症候性であるが、一方少なくとも1例の高齢者の劇症肝炎が報告されている。
 
==ウイルス学==