「柳田格之進」の版間の差分
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'''柳田格之進'''(やなぎだかくのしん)は[[古典落語]]の演目。別名に'''柳田の
== 概要 ==
元は[[講釈]]ネタであったものを落語にした噺であり、[[春風亭柳枝 (3代目)|三代目春風亭柳枝]]が得意とした。近年では[[古今亭志ん生 (5代目)|五代目古今亭志ん生]]、そして子息の[[金原亭馬生 (10代目)|十代目金原亭馬生]]、[[古今亭志ん朝|三代目古今亭志ん朝]]の得意ネタであった。ただし、登場人物の名前、主人公の境遇背景などは親子によって若干の相違がある。また演者によっては、柳田が碁盤を切る場面で「番頭の責が主人にあるとするなら事の起こりはこの碁盤である」と言って碁盤を切る、と演じることもある。5代目志ん生は「親が囲碁の争いをしたから、娘が[[娼妓]]([[将棋]])になった」というサゲをつけていた{{sfn|東大落語会|1969|p=439|loc=『柳田格之進』}}。
== あらすじ ==
柳田格之進は、生来の正直さが災いして主家(藤堂藩{{sfn|東大落語会|1969|p=439|loc=『柳田格之進』}})から放逐される。その後、妻に先立たれ娘のおきぬとともに[[浅草]]阿部川町の裏店に逼塞している。今日の米にも困る暮しぶりだが、そんな中にあっても武士の誇りを捨てない実直な人柄は少しも変わることはない。彼を慕う浅草馬道一丁目の両替商、万屋源兵衛とともに碁を打ち酒を酌み交わすのが、ただ一つの楽しみだった。
8月15日の夜、格之進は万屋宅で月見の宴を張り、いつものように離れ座敷で碁を打つ。格之進の帰宅後、番頭の徳兵衛は主人の源兵衛に碁の最中に預けた50両はどうなりましたかと尋ねる。そこで50両の大金が無くなっていることに気づき徳兵衛は格之進を疑うが、源兵衛は「あのお方に限ってそれはない、仮にそうだとしても何か仔細があったのだ」と、番頭を諭す。しかし、徳兵衛は主人に内緒で格之進宅に赴き50両の行方を問いただす。「いやしくも身共は武士、何ゆえあってかような疑いをかけるか
格之進は自害するつもりで、おきぬにそれとなく別れを告げるが、おきぬは自ら吉原へ行き金を工面するという。そして盗んでない以上、いずれ50両は見つかるでしょうから、そうしたらその金で身請けし、源兵衛と徳兵衛を斬って武士の体面を守ってくださいと言い、格之進は断腸の思いで娘を売って金を作る。格之進は、やってきた徳兵衛にあくまで自分は盗んでいないと念を押して金を渡し、もし見つかった場合は、源兵衛と徳兵衛の首を貰うと言う。金がある以上、格之進が盗んだと確信した徳兵衛は二つ返事でもし金が見つかったら自分と主人の首を差し出すことを約束する。
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=== 金原亭馬生・柳家さん喬版 ===
馬生版では格之進の来訪時、帰参時の支度金によって娘は既に身請けされている。しかし、精神に深い傷を負い、体は痩せ細くなって黒髪が白髪というまるで老婆のような出で立ちで、部屋の隅で只々泣いてばかりとなっている。最後の万屋宅のやりとりで事情を知った徳兵衛は、その後、必死におきぬを看病し、二人はいつの間にか恋に落ち夫婦となる。格之進は元通りに万屋と交誼を結び、徳兵衛とおきぬの間にできた男子に柳田家の跡目を相続させる。
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 参考文献 ==
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* {{Citation
| author = 東大落語会
| author-link =
| year = 1969
| title = 落語事典 増補
| publisher = 青蛙房
| edition = 改訂版(1994)
| series =
| isbn = 4-7905-0576-6
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== 外部リンク ==
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