「パンルヴェ予想」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし |
|||
1行目:
'''パンルヴェ予想''' (パンルヴェよそう, Painlevé's conjecture) とは、四体以上の[[多体問題|N体問題]]には非衝突特異点に至る軌道が存在する、という主張のこと<ref>岩崎, p. 11.</ref>。1895年に[[ポール・パンルヴェ]]によって予想され、1988年に [[:en:
== 概要 ==
6行目:
により与えられる。その有限時間 <math>t \in [ 0, t^* )</math> での解 <math>\left( \mathbf{r}_1 ( t ), \mathbf{r}_2 ( t ), \cdots, \mathbf{r}_N ( t ) \right)</math> について、それを時刻 <math>t = t^* < \infty</math> を超えて延長できないとき、その点を[[特異点 (数学)|特異点]] (singularity) と呼ぶ。極限 <math>t \to t^*</math> において粒子座標が有限値に収束する場合、これは粒子の衝突を意味する<ref>Sigel & Moser, p. 25.</ref>ため衝突特異点 (collision singularity) と呼ぶ<ref>Diacu, p. 177.</ref>。一方そうでない場合を非衝突特異点 (non-collision singularity または pseudocollision singularity) と呼ぶ<ref>Diacu, p. 177.</ref>。
[[ポール・パンルヴェ]]は三体問題に非衝突特異点が存在しないことを証明したものの、その証明を四体以上に拡張することはできなかったことから、四体以上の <math>N</math> 体問題には非衝突特異点が存在すると19世紀末に予想した<ref>Diacu, p. 178.</ref>。その後約90年に渡り多くの数学者がこの予想を証明しようと挑戦し、1988年に[[:en:
== 歴史 ==
|