「ピカレスク小説」の版間の差分

(冒頭定義に独自研究としか言いようのない記載が含まれていたので削除するとともに「日本のピカレスク小説」に加筆。)
他方、主人公の[[悪漢]]が巨悪や猛悪に立ち向かうという構図で描かれる物語の場合、主人公が行う悪の行為は、結局は「[[正義]]のイメージ<ref group="注釈">この『正義』はあくまで社会的、[[実定法]]的な正義とは一致しない。</ref>」のみを持ち、結末に至っても主人公が生き残るというパターンが、かなりの割合で存在するのも和製ピカレスクの大きな特徴と言える<ref group="注釈">このパターンの最典型はアニメ版の『[[ルパン三世]]』である。この作品では主人公一味が[[窃盗]]行為を華麗に実行しようとして、その結果として、時に一国や地球的な規模の巨悪までをも粉砕する展開が、ストーリー定型の一つになっている。</ref>。
 
日本の文芸界におけるピカレスク小説著名な者知られた作家には、[[今東光]]、[[阿佐田哲也]]、[[大藪春彦]]、[[馳星周]]などがいる。馳星周の作品については、人間の暗部を深く抉る様に描写して行く傾向が色濃く、アメリカの[[ジム・トンプスン (小説家)|ジム・トンプスン]]などに代表される'''[[暗黒小説]]'''に色分けすることもできる。
 
また、これらとは別に、悪漢を主人公とした軽いタッチの「ピカレスク風」とでも呼ぶべき小説も様々な作家によって多く書かれている。[[生島治郎]]の『悪人専用』や『暗黒街道』などその例として挙げらに当たる。また、スポーツ新聞や男性週刊誌などに連載される[[官能小説]]でも、[[色事師]]や[[結婚詐欺|結婚詐欺師]]といった悪漢を主人公としたピカレスク小説の要素を持つものが存在していた。これらは本来のピカレスク小説に比して娯楽小説の要素が強い。
 
また、上述してきた様な性格のキャラクターを物語の中核に据えた[[時代小説]]も少なくない。実在の[[茶坊主]]・[[河内山宗春]]を主人公とした[[藤沢周平]]の『天保悪党伝』などがこれもその典型例で、[[講談]]の『[[天保六花撰]]』を元書かれ日本版悪漢小説である。
 
== 注釈 ==