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== 平和論の類型 ==
今日までの平和論は軍縮・軍備管理による平和、戦争違法化による平和、経済国際主義による平和、相互信頼による平和、集団安全保障による平和などに分類される<ref name="kiyou42">吉川p.42</ref>。このほかに20世紀末に民主主義による平和論が考えられるようになった<ref name="kiyou43">吉川p.43</ref>。
 
=== 勢力均衡 ===
19世紀のヨーロッパにおいては、[[勢力均衡]]が大局的な平和に寄与すると考えられていた。これは当時のヨーロッパの大国がそれなりに釣り合いの取れた国力を有したことと、最有力国である[[イギリス]]が[[ヨーロッパ大陸]]の覇権争いから距離を置き、バランサーとして振る舞うことで成立した。ただしこれで維持される平和は大国間のものにすぎず、ヨーロッパ外の勢力は次々と[[植民地化]]されていった。また19世紀後半に入ると勢力の均衡が崩れ、軍拡競争の果てに[[第一次世界大戦]]の勃発によって勢力均衡方式は破綻した<ref>「国際法 第5版」p287-288 松井芳郎・佐分晴夫・坂元茂樹・小畑郁・松田竹男・田中則夫・岡田泉・薬師寺公夫著 有斐閣 2007年3月20日第5版第1刷発行</ref>。ただしこの理論は[[第二次世界大戦]]後、[[アメリカ合衆国]]と[[ソヴィエト連邦]]による[[冷戦]]の中で復活し、[[ハンス・モーゲンソウ]]らの唱える[[現実主義]]は勢力均衡の重要性を論じた<ref>「国際平和論」p12 福富満久 岩波書店 2014年9月26日第1刷発行</ref>。
 
=== 軍縮及び軍備管理 ===