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[[Image:Dinosaur skeleton at Tyrrell.jpg|150px|thumb|right|恐竜の骨格の展示]]
'''ロイヤル・ティレル古生物学博物館'''(ロイヤル・ティレルこせいぶつがくはくぶつかん、''The Royal Tyrrell Museum of Palaeontology'')は[[カナダ]][[アルバータ州]][[ドラムヘラー (アルバータ州)|ドラムヘラー]]のミッドランド州立公園内にある、[[恐竜]]と[[バージェス動物群]]の[[化石]]の展示で世界的に有名な[[博物館]]。特に、恐竜に関してはその規模は世界最大級である。
 
== 歴史 ==
[[1985年]]に開館した後、[[1990年]]には[[エリザベス2世]]から「王立」の称号を授与された。博物館の名は、[[1884年]]に初めてドラムヘラーの地で恐竜の骨を発掘したカナダの地質学者、[[ジョセフ・ティレル]]の功績を称えてつけられた。開館した年に約60万人の訪問客を集めた後も、毎年約30万人を超える来館者を出している。
1884年にカナダの地質学者[[ジョセフ・ティレル]]が恐竜[[アルバートサウルス]]の化石を発見して以降、ドラムヘラーの[[悪地]]では[[バーナム・ブラウン]]や[[チャールズ・H・スタンバーグ]]など多くの研究者により恐竜化石が発見されてきた。ロイヤル・ティレル古生物学博物館はそのような研究の流れを受け、[[1985年]]9月25日に世界最大級の博物館としてドラムヘラーに開館した<ref name=福井2>{{Cite journal|和書|title=特集 ロイヤル・ティレル古生物学博物館の紹介 Par1 |author=後藤道治 |date=2001-03-25 |publisher=[[福井県立恐竜博物館]] |journal=恐竜博物館ニュース |volume=2 |url=https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/archive/Dinosaurs002.pdf}}</ref>。館の名はティレルの功績を称えて名付けられた。[[1990年]]には[[エリザベス2世]]から「王立」の称号を授与された。開館した年に約60万人の訪問客を集めた後、毎年約30万人を超える来館者を迎えている。
 
同博物館近くにある[[世界遺産|世界自然遺産]]の[[州立恐竜公園|アルバータ州立恐竜自然公園]]では、世界でも有数の完全な骨格の恐竜の化石が数多く発見されており、公園内に置かれた同館のフィールド・センターでは発掘された化石の展示や実際の発掘作業の見学ツアーが行われている。
==活動==
王立ティレル博物館は、アルバータ州の広範囲にわたって発見される世界的にも貴重な化石などの試料を収集・保存・研究・展示することによって、[[古生物学]]的な見地から、それらの[[生態学]]的な関係や歴史などを解釈していく、研究教育機関としての役割も担っている。ここには、世界の恐竜研究の権威で同館の恐竜研究部長でもある[[フィリップ・J・カリー]]博士の他にも、世界中から多くの古生物研究者が集まっている。
 
== 活動 ==
日本の[[福井県]][[勝山市]]にある[[福井県立恐竜博物館]]とは[[2000年]][[11月23日]]に姉妹館提携を結んでいる。
王立ロイヤル・ティレル古生物学博物館は、アルバータ州の広範囲にわたって発見される世界的にも貴重な化石などの試料を収集・保存・研究・展示することによって、[[古生物学]]的な見地から、それらの[[生態学]]的な関係や歴史などを解釈していく、研究教育機関としての役割も担っている。ここ2001年時点おいて、管理されている標本10万を超え世界[[魚類]]や[[貝]]や[[植物]]や[[地質]]など広い分野恐竜研究の権威で同館の恐竜者がいる。著名な研究部長でもある者として[[フィリップ・J・カリー]]博士の他にも、世界中かが挙げ多くれる。教育普及活動としては、屋外で90分間古生物研究者発掘サイト見学ツアー集まっ実施されている<ref name=福井2/>
==館内==
館内では、古生物時代の魚の標本から恐竜の骨格まで、あらゆる動植物や鉱物などの展示を39億年以上の地球の生命の歴史を振り返りながら見学することができる。ここの大きな[[バージェス頁岩]]の化石は大変貴重なもので、この他にも[[ステゴサウルス]]や[[ティラノサウルス]]、[[アルバートサウルス]]などを含む50体以上もの恐竜の完全骨格と200点以上の化石の[[標本]]なども展示されている。また、展示物の中で「''Hands On''」と示されたものには、直接手で触れることができる。恐竜が生存していた当時の自然を再現した600種以上の植物からなる植物園などの臨場感あふれる展示や、石膏を使って実際に化石標本を作る体験プログラムも人気が高い。さらに、館内では携帯オーディオ機器を利用した日本語音声ガイドの貸し出しも行っている。
 
日本の[[福井県]][[勝山市]]にある[[福井県立恐竜博物館]]とは[[2000年]][[11月23日]]に姉妹館提携を結んでいる。2001年7月7日から10月31日までは、同館で企画展「ロイヤル・ティレル古生物学博物館の恐竜たち」が開催された<ref name=福井2/>
子供向けの化石発掘シミュレーションや親子のためのサマーキャンプ、学校向けの様々なプログラムが用意されているなど、教育に対しても非常に熱心な博物館である。
 
==アクセス 館内 ==
入口のトンネルには190枚の現生生物の写真が壁一面に飾られ、その内部を通って展示室に入り、46億年におよぶ地球の歴史を来館者に感じさせる仕様となっている。1階では35体におよぶ恐竜の全身骨格が生きていた頃の行動を想像して復元されている。また、母岩から化石を取り出すクリーニング作業を見学できる設備もある。2階には[[バージェス動物群]]をはじめ[[古生代]]の動物化石が多く展示されているほか、[[シダ]]や[[ソテツ]]といった[[中生代]]に繁茂していたものに近い種の植物が当時の環境を再現した温室で栽培されている<ref name=福井2/>。
[[File:Royal Tyrrell Museum of Palaeontology.jpg|thumb|ダイナソー・ホール|400px|中央]]
{{Clear}}
=== 主な展示物 ===
{{Multiple image
| image1 = Royal Tyrrell Black Beauty.jpg
| image2 = Nodosaur.jpg
| total_width = 400
| align = right
| footer = [[ティラノサウルス]]の[[ブラック・ビューティー (ティラノサウルス)|ブラック・ビューティー]](左)と[[ボレアロペルタ]](右)}}
* [[アルバートサウルス]]<ref name=福井3>{{Cite journal|和書|title=特集 開館1周年記念特別展 ロイヤル・ティレル古生物学博物館の恐竜たち |author=[[小林快次]] |date=2001-07-07 |publisher=[[福井県立恐竜博物館]] |journal=恐竜博物館ニュース |volume=3 |url=https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/archive/Dinosaurs003.pdf}}</ref>
* [[アロサウルス]]<ref name=福井2/>
* [[カスモサウルス]]<ref name=福井2/>
* [[カンプトサウルス]]<ref name=福井2/>
* [[ストルティオミムス]]<ref name=福井3/>
* [[ティラノサウルス]]([[ブラック・ビューティー (ティラノサウルス)|ブラック・ビューティー]])<ref name=福井3/><ref>{{Cite web|url=https://www.jiji.com/jc/v4?id=travel-canada-alberta0007 |title=大平原の歴史とカナディアンロッキー |accessdate=2021-06-02 |publisher=[[時事通信社]]}}</ref>
* [[パキリノサウルス]]<ref name=福井3/>
* [[ボレアロペルタ]]<ref name=ボレアロ/><ref name=AFP/>
* [[ランベオサウルス]]<ref name=福井4>{{Cite journal|和書|title=特集 「ロイヤル・ティレル古生物学博物館の恐竜たち」を振り返って |author=笹木尚美 |date=2001-11-24 |publisher=[[福井県立恐竜博物館]] |journal=恐竜博物館ニュース |volume=4 |url=https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/archive/Dinosaurs004.pdf}}</ref>
 
== 主な職員 ==
* ケイレブ・ブラウン<ref>{{Cite web|url=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/060400336/ |title=鎧をまとった奇跡の恐竜、「最後の食事」が判明 |accessdate=2021-06-02 |date=2020-06-05 |publisher=日経ナショナルジオグラフィック}}</ref>
* ドナルド・ヘンダーソン<ref name=ボレアロ>{{Cite web|url=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/080700300/ |title=「奇跡の恐竜」は新種と報告、色で防御か |date=2017-08-07 |accessdate=2021-06-02 |publisher=日経ナショナルジオグラフィック}}</ref>
* [[フィリップ・J・カリー]]<ref name=福井2/>
* マーク・ミッチェル<ref name=AFP>{{Cite news|和書|title=大型よろい恐竜の「生存の苦闘」、最新化石分析 |date=2017-08-04 |accessdate=2021-06-02 |newspaper=AFP BB News |agency=[[フランス通信社]] |url=https://www.afpbb.com/articles/-/3138145}}</ref>
 
== アクセス ==
バス・鉄道といった公共交通機関は存在せず、自動車で訪れなければならない。レンタカーなどで自前の交通手段を用意できない場合は、[[カルガリー]]などから出発するツアーに参加する必要がある。平日も含めほぼ毎日なんらかのツアーがあり、観光案内所のあるカルガリータワー周辺から出発する。日本語の通用するツアーもあるが、複数人が事前に予約する必要がある。
 
== 出典 ==
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== 外部リンク ==