「ヤヌスの鏡」の版間の差分

テレビドラマの『'''ヤヌスの鏡'''』は、[[1985年]][[12月4日]]から[[1986年]][[4月16日]]にかけて、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系列で[[水曜日]]20:00 - 20:54に放映された、[[杉浦幸]]主演のテレビドラマ。全18回(これとは別に番外編1回)。本編は[[写真フィルム|フィルム]]撮影だが、番外編のみ[[ビデオテープレコーダ|VTR]]編集によるものであった。
 
大げさなセリフやナレーションで話題となった、いわゆる「[[大映テレビ#大映ドラマ|大映ドラマ]]」の一つ。当初の放送開始日は[[11月21日]]であったが、<s></s><!--「改変」と「改編」についてはよく間違える方が多いのですが、「編成を改める」ので「改編」が正しい漢字です。注意喚起も含めてあえて字消し線を挿入してあります。--> 改編期でない12月にスタートしたのは、前番組「[[スタア誕生 (テレビドラマ)|スタア誕生]]」が予想外の大反響で放送回数延長に加え、1カ月間「[[1985年ワールドカップバレーボール|バレーボールワールドカップ]]」中継をしていた為である。なお、本放送当時のセリフに一部差別的な表現(「人買い」や「頭おかしい」や「淫らな血」など)が含まれているため、不定期で行われている再放送<ref>テレビ埼玉で再放送された最終回(2017年2月16日放送)では「淫らな血」というセリフが何度も登場する場面があるが、カットされずにそのまま放送された(この場面ではセリフをカットしてしまうと内容がわからなくなってしまうためと思われる)</ref><ref>CS放送の[[ホームドラマチャンネル]]での番販放送についても同様にそのままの状態で放送される。</ref>や、後年発売されたDVDでは、該当箇所の音声を消す編集が行われている。
 
=== あらすじ ===
; 小沢 裕美(おざわ ひろみ)/ 大沼 ユミ(おおぬま ユミ)
: 演 - [[杉浦幸]](子供時代:近藤花恵 / ユミの声:[[野口早苗]])
: '''裕美'''…[[渋谷区]][[松濤]]に住む、都立緑ヶ丘高校に通う2年生。昭和43年5月12日生まれの17歳。小沢家の跡取り娘として躾の厳しい祖母に育てられた。平時は気弱で大人しい優等生で我慢強い所もあるが、祖母の折檻を連想させるショックを受けると、凶悪な大沼ユミという別人格に豹変してしまう。本人は入れ替わりに気づかず“一時的に記憶が失くなった”として不安を感じ始める。ちなみに裕美とユミに関わる人からは、「同一人物に違いない」または「顔は似ているが性格や目つきが全然違う」とそれぞれに思われ始める。幼い頃から茶道、華道、ピアノ、琴、合気道などの習い事に加え、現在は有名大学合格するため平日に塾通いをしている。初江から大人になるまで恋愛を禁止されているが、密かに異性として堤を想う。最終回では祖母の初江の壮絶な死を目の当たりにし狼狽して外へ飛び出した後、ユミに変化した際には命の大切さを叫ぶようになり、ユミの人格は消滅し、完全に裕美の人格に統合され、高校生としての本来の日常が戻った
: '''ユミ'''…裕美の別人格である不良少女。魂を真っ赤に燃やして心も体も張り詰めてナイフみたいに生きることを渇望し、夜の六本木などに現れ始める。常に精力的で行動力があり自由気ままだが、他人への思いやりがほとんどなく相手を傷つけることに何の躊躇もない冷酷な性格。自由を束縛されたり人に指図されることが大嫌い。初登場時の髪型はロングヘアだが、その後前髪パッツンのボブヘアとなる。得意なことは、[[ボウリング]]、[[アイススケート]]でピアノでジャズっぽい曲も弾ける。合気道に長けているが、ケンカの時は意図的に相手を骨折させることもあり、裕美の稽古時より攻撃的な技を使う。最終回では、病床の初江に対してもナイフを向けるなど残忍な面を見せるが、堤に静止され夜道に逃亡し涼子のバイクに飛び乗るが、途中で裕美の人格に変化し、涼子に対して叱責をする。祖母の初江の壮絶死後に再びユミの人格が出現するものの、命の痛み・壮絶さを知ったユミの人格は、命を大切にしたいという願望に変化し、堤に対して向けたナイフで刺すことができなくなっていた。いつしかユミの人格は消滅し裕美の人格に統合され、ユミは完全消滅した
 
==== 都立緑ヶ丘高校 ====
: 演 - [[山下真司]]
: 裕美たちが在籍する2年C組担任で、国語教師。裕美とユミが同一人物であるということに最初に気付くが、事実を伝えるにはまだ早く自殺の恐れを感じたため常に2人を温かく見守る。暴力を嫌っているため不良たちにどれだけ[[リンチ]]されようが絶対に手をあげない為、生徒たちや同僚の遠藤からは腰抜けと揶揄され、ユミからも軽蔑されている。結婚していたが数年前に妻を亡くしており、現在は独身。温厚で実直な性格だが心の中に情熱を持ち、生徒には人との繋がりや相手を信じることの大切さなどを対話により伝えている。
: 実はかつてとてつもない暴力教師で、教師の権限を悪用して生徒に凄まじい暴力に振るっていた。その後、暴力に苦しめられた教え子からの報復によって妻を殺されたことで自分が犯した事の重大さを思い知り、後悔に苛まれ、どんなに暴力を振るわれようとも手を上げないと誓った過去がある。最終回では、裕美の多重人格の根本原因が初江の度重なる折檻によるものだと悟っていた堤は、瀕死の初江に自らの命を賭けた教育を施してほしいと依頼。翌日朝に小沢家に駆けつけ、裕美と初江のやり取りを見守った
; 遠藤 浩一(えんどう こういち)
: 演 - [[石橋正次]]
; 河本 達之(かわもと たつゆき)
: 演 - [[高橋悦史]]
: [[銀座]]の宝石店「貴譚」の社長で達郎の父。由紀子を捨てた裕美の実父。17年前、夜遊び好きの大学生の頃に由紀子と現在の妻・美穂子と同時交際していたが、初江に小沢家の財産目当ての野良犬だと罵られて、男としてのプライドを傷つけられ、小沢家の当主になるより銀座の宝石店の主人になる道を選んだ。自惚れ屋でお人好しで利己的な性格で自己保身が強く、由紀子との過去が美穂子にバレて離婚されることを恐れる。実父と想って会いに来た裕美に「私は君の父親ではない」と拒み、後日出会ったユミと親しくなるが翻弄され始める。最終回までどっちつかずな態度を取り続けていた河本は、小沢家に招かれ初江の壮絶な死を目の当たりにし、自身の過去の愚かさと罪を改心。自身が裕美の本当の父親だと正式に認知した
; 河本 美穂子(かわもと みほこ)
: 演 - [[吉行和子]]
; 小沢 初江(おざわ はつえ)
: 演 - [[初井言榮]]
: 裕美の祖母。小沢家の事実上の当主的存在で、全ての権限は初江に握られており、初江の発言は絶対であり誰も逆らえない。いつも[[袴]]を着用している。[[合気道]]などの[[古武道]]を嗜み、裕美が3歳の頃から直接指導してきた。裕美自身のためと言いながらも、家名と世間体しか頭に無い冷酷な性格の持ち主。裕美には将来一流の女性になることを期待して幼少期から冷たい態度で臨み、由紀子を罵り激しく嫌悪する。また、かつて由紀子と交際していた河本を親の仇のように憎悪し、「小沢家の財産が目当てなだけの野良犬」と悪罵している。夫は生前大物貿易商だったため、現在も小沢家は裕福な暮らしをしている。裕美が言いつけを少しでも守れないことがあると仏間で正座をさせて、ビンタや長いものさしで体を叩く折檻を行う。裕美の門限は21時又は21時半<ref>第3話。</ref>で帰宅時の挨拶や、午前2時に自身がトイレに立つついでに彼女の部屋を見回るのが日課。第17回終盤で[[末期がん]]で倒れ、瀕死の病床にユミが現れ海外逃亡の費用を無心されかけ、初江はユミを目の当たりにし一緒に死のうと懇願したが、堤が静止に部屋に入ってきたため事なきを得た。堤はその場で「今の貴方にしかできない教育を施して欲しい」と依頼。初江はその依頼に応え、翌日の朝に瀕死の体をおして小沢家に帰還。既に帰宅していた裕美に、母親の真相を全て話し謝罪した瞬間に吐血、直後に喘ぎ苦しみながら裕美の面前で壮絶な死を遂げる。それは堤の「死というものの壮絶さ・醜さを教えて欲しい」という依頼に全身全霊を賭けて応えたものだった
 
==== その他 ====
* 音楽 - [[菊池俊輔]]
* ナレーション - [[来宮良子]](本編)・[[小野田英一]](予告編)
* 制作 - フジテレビ<ref>16話まで初代の文字のみの旧ロゴ、17話以降は現行2代目の[[目玉マーク]]のロゴに変更。</ref>、大映テレビ株式会社
 
=== 主題歌 ===