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{{出典の明記|date=2015年10月3日 (土) 18:52 (UTC)}}
'''セルシオ'''(英:''Celsior'')は、[[トヨタ自動車]]より[[1989年]](平成元年)10月から[[2006年]](平成18年)5月にかけて販売された[[高級車|高級]][[セダン]]([[Fセグメント]])である。
{{ Infobox_自動車基本情報
| ロゴ=
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| 画像説明=3代目後期型
| 車名= トヨタ・セルシオ
| 販売期間=
| 製造国=
| ボディタイプ= 4ドア[[セダン]]
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== 概要 ==
日本国外では同社が展開する高級車ブランド「'''[[レクサス]]'''」の[[フラグシップ]]モデル「'''[[レクサス・LS|LS]]'''」として販売される一方、日本では国内向けの仕様変更等のうえ、日本名「セルシオ」としてトヨタブランド(販売チャネルは[[トヨタ店]]と[[トヨペット店]])で販売された。
[[2005年]](平成17年)からは日本国内でもレクサスブランドの展開が開始され、
[[ファイル:Ls 400 mk1a.JPG|right|thumb|250px|レクサスLS(1989年
従前、北米の高級車市場は[[キャデラック]]や[[リンカーン (自動車)|リンカーン]]といった[[アメリカ合衆国|米国]]メーカーや、[[メルセデス・ベンツ]]や[[BMW]]といった[[西ドイツ]]メーカーの独壇場であり、あくまで[[大衆車]]の域を出なかった[[日本車]]メーカーが割って入る余地はないと思われていた。しかし、トヨタは[[1980年代]]初頭から徹底した[[マーケティングリサーチ|マーケティング]]を行った結果、他を圧倒する快適性、高品質を追求することで新規参入の余地はあると判断。初代LSの開発がスタートした。
そして同年10月、日本国内でも「セルシオ(CELSIOR)」の名で販売を開始。本来ならトヨタの伝統的車種「[[トヨタ・クラウン|クラウン]]」があるほか、日米における嗜好性の差異を考慮して日本導入は見送られるはずだったが、折りしも[[バブル景気]]の最中であり、[[日産・シーマ]]が爆発的なヒットを記録する(後に「シーマ現象」と呼ばれる)など国内の高級車マーケットが拡大傾向にあった中、クラウンでは満足できなくなった顧客層の要望に応えるために、クラウンと[[トヨタ・センチュリー|センチュリー]]の間に位置する新しい車種として発表された<ref name="shashin">『昭和55年 写真生活』(2017年、ダイアプレス)p88</ref>。そのデビュー時、新聞では2面広告が打たれ、セルシオを擁して「新しいトヨタ」を大々的に宣伝した(それに合わせるようにセルシオの登場を機に現在のトヨタCIマークの使用を開始)。ショーファードリブン(オーナー自身は運転しない)が前提のセンチュリーを除くと、当時の日本車の中では最高級車に位置付けられていた。
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| 別名=海外:[[レクサス・LS]]
}}
[[1989年]](平成元年)[[10月9日]]に販売が開始された。[[内燃機関|エンジン]]は[[V型8気筒|V8]]・4,000 [[立方センチメートル|cc]]([[トヨタ・UZエンジン|1UZ-FE]])を搭載し、これは同年8月にクラウンのマイナーチェンジで追加された4000ロイヤルサルーンGに搭載のエンジンと同じである。装備の違いで"A"・"B"・"C"の3仕様が存在し、C仕様が最上級グレードである。楕円形を組み合わせたデザインのトヨタCIマークを最初に装着したモデルである。
[[サスペンション]]は、前後[[ダブルウィッシュボーン式サスペンション|ダブルウィッシュボーン式]]で、A仕様とB仕様はコイルサスペンションを装備した。B仕様には、路面状況によりダンパーの減衰力が通常走行時の「ハード」の設定から瞬時に「ソフト」に切り替わる電子制御サスペンション「[[圧電素子|ピエゾ]][[TEMS]]」(世界初)が装備された。C仕様には、乗り心地がさらにスムーズになる電子制御[[空気ばね|エアサスペンション]]を装備した。この仕様には後席の居住性を重視した「Fパッケージ」が存在し、センチュリーのようなショーファードリブンとしての使用を視野に入れたものである。最下位のA仕様をオーナードライバー向けの仕様としたが、売れ筋はC仕様であり、これは中古市場でも不変である。このA・B・Cという基本グレード構成はセルシオのアイディンティティとして3代目まで受け継がれた。なお、車体に貼られる[[エンブレム]]にはグレード表記はなされず(「TOYOTA」の社名英字表記及びCIマークのエンブレムと車名エンブレムのみ)、既存国産車と趣向を異にする点の一つである。
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| 別名=海外:[[レクサス・LS]](2代目)
}}
[[1994年]]
[[バブル景気]]崩壊後の[[円相場|円高]]の過熱から、初代モデルはメインマーケットである北米で価格上昇を余儀なくされ競争力を失いつつあり、発表から5年でフル[[モデルチェンジ (自動車)|モデルチェンジ]]に踏み切った。外観は初代のスタイリングを踏襲し、素人目には新旧の違いはわかりにくいものであったが、車体の骨格である[[プラットフォーム (自動車)|プラットフォーム]]の改良を行い、オーバーハングを切り詰めた結果、最小回転半径を縮小し、また[[ホイールベース]]を延長し後席居住性も改善された。初代で不満の多かったブレーキ性能も、フロントにアルミ製対向4ポット[[ブレーキキャリパー|キャリパー]]を装備するなど、内容の変更は大きいものであった。エンジンは引き続き、V8・4,000 ccの[[トヨタ・UZエンジン|1UZ-FE]]型を使用、パーツの見直しなどによる5 [[馬力#仏馬力|PS]]の出力向上と最大110 [[キログラム|kg]]の大幅な車両軽量化を達成し、動力性能を向上させた。販売グレードもA・B・C仕様のパッケージが受け継がれた。しかしながら、マイコンプリセットドライビングシステムやリヤウインドウの合わせガラスの設定がなくなるなど、製造コスト削減の影響を少なからず感じさせるモデルでもある。
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| 後継=レクサス・LS(4代目)
}}
エンジンはV8・4,300 ccの[[トヨタ・UZエンジン|3UZ-FE]]に変更された。外観デザインも先代までとは大きく変わり曲面を多用した優雅な印象で構成されている。同時に、[[ドア]]は先代までのプレス式から一転、後部ドアに[[三角窓]]の付くサッシュ式となった。このモデルで電子制御機構が大幅に増加、全てのドアにイージークローザーが装備され、従来のワイヤレスドアロックの発展版である[[スマートエントリー|スマートキーシステム]]が選択できるようになった。環境性能にも力を入れ、[[排気ガス]]はセラミック触媒を用いることで平成12年規制よりさらに75 [[パーセント|%]]低減、[[空気力学|空力]]面でも当時の市販車では世界トップとなる[[抗力|Cd値]]=0.25を実現した。内装デザインは高級ホテル([[帝国ホテル]]・[[フォーシーズンズホテル]]・[[ザ・リッツ・カールトン]])の客室を参考にし、シートは[[ブリティッシュ・エアウェイズ]]と[[日本航空]]のファーストクラス用シートを参考にした。先代同様、グレード構成はA仕様・B仕様・C仕様の3仕様が展開されており、パッケージオプションとしてA仕様・B仕様には「eRバージョン」が、C仕様には「Fパッケージ」、「インテリアセレクション」、「Fパッケージインテリアセレクション」がそれぞれ設定された。カーオーディオには、北米の伝統メーカー「マークレビンソン」との[[コラボレーション]]によるマークレビンソン・プレミアムサウンドシステムがオプション設定された。
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[[2003年]][[8月]]にマイナーチェンジを行い、後期型へ移行。ヘッドライト、ボンネット、フェンダー、トランクリッドなどすべてが新デザインとなった。同時に、[[尾灯|リヤコンビネーションランプ]]に[[発光ダイオード|LED]]を採用するなど新鮮味もプラスされた。それに伴い全長は5 [[メートル|m]]を超えた。また、ATが5速から6速になり、10・15モード燃費が従来型の8.2 km/Lから8.9 km/Lへ向上した。なお、このマイナーチェンジを機に従前のグレード構成やパッケージオプションが見直され、中間グレードであったB仕様や、A仕様・B仕様に設定されていたパッケージオプション「eRバージョン」は廃止された。一方でこれらの廃止されたグレードやパッケージオプションと入れ替わるかたちで、新たに中間グレード“eR仕様”が追加されることとなり、マイナーチェンジ後のグレード構成は、A仕様・eR仕様・C仕様の3仕様、パッケージオプションとして引き続きC仕様には「Fパッケージ」、「インテリアセレクション」、「Fパッケージインテリアセレクション」が設定された。安全装備では、[[ミリ波]]レーダーを使用した[[衝突被害軽減ブレーキ|プリクラッシュセーフティシステム]]がオプション設定され、エレクトロマルチビジョン装着車には光ビーコン[[道路交通情報通信システム|VICS]]とバックカメラも標準装備。またアルミホイールのインチアップも行われA/C仕様は17インチ55偏平タイヤ・eR仕様は18インチ45偏平タイヤにサイズアップ。
[[2004年]](平成16年)[[2月]] 平成17年基準排出ガス50%低減『新☆☆☆』を全車で達成(U-LEV)。
[[2003年]]
セルシオの販売終了に伴い、「トヨタ」ブランドにおけるパーソナルカーとしてのフラグシップモデルの地位は、[[トヨタ・クラウンマジェスタ|マジェスタ]]が受け継ぐこととなった。
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