「アントネロ・ダ・メッシーナ」の版間の差分

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== 作品 ==
アントネロの作品中、最もよく知られているのは『[[受胎告知のマリ聖母 (ントネロ・ダ・メッシーナ、パレルモ)|受胎告知の聖母]]』であろう。「受胎告知」は、マリアが神の子を身ごもったことを大天使ガブリエルが告知する場面を表す伝統的な画題で、通常はマリアと大天使ガブリエルの2人を左右に配した構図を取る。しかし、アントネロの『受胎告知』に描かれるのはマリアのみで、大天使の姿はなく、大天使の位置に立つのは我々鑑賞者、という設定になっている。マリアの背後には後光を描かず、受胎告知の図には大抵描かれるユリの花(マリアの純潔を寓意する)などのシンボルも描かれず、無地の背景に顔と手の表情だけで『受胎告知』の場面を表現した稀有な作品である。『書斎の聖ヒエロニムス』は、制作年代不明ながら比較的初期の作品と見なされるもので、広大な室内空間の中に聖人の姿は小さく表されている。書斎の小道具の1つ1つや、遠い窓の外の風景まで細密に描き込む手法は、フランドル絵画の影響を示している。アントネロは、これら宗教画のほか、肖像画にも優れた作品を残している。
 
== 代表作 ==