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[[Image:Mevions250.jpg|thumb|250px|治療に使用する装置]]
'''陽子線治療'''(ようしせんちりょう、proton beam therapy)therapy)、[[粒子線]]治療(りゅうしせんちりょう、particle therapy)therapy)に分類される[[放射線療法]]の一手法。[[悪性腫瘍|がん]]に対して用いられ、[[日本]]国内では約20施設に治療装置が導入されている<ref>「がん陽子線装置、小型に」『[[日経産業新聞]]』2021年6月2日イノベーション面</ref>
 
粒子線治療には他に[[陽子]]よりも重い粒子(主に[[炭素]][[イオン)]])を使う[[重粒子線がん治療|重粒子線治療]]がある。
 
== 概要 ==
[[線形加速器]]、[[サイクロトロン]]、[[シンクロトロン]]などの[[加速器]]から患部に[[陽子線]]を照射する<ref name="Proton">稲田哲雄「[https://doi.org/10.3769/radioisotopes.38.28 陽子線治療]」 『RADIOISOTOPES』 1989年 38巻 1号 p.28-39, {{doi|10.3769/radioisotopes.38.28}}, 日本アイソトープ協会</ref>。
 
2016年[[診療報酬]]改訂で[[小児がん]]への陽子線治療が公的医療保険の対象となった<ref name="Proton2">{{citation|url=http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/report/201610/548613.html |title=小児がんに対し陽子線治療が保険適用に}}</ref>。
 
生物学的な効果は、[[X線]]の照射に対して陽子線が1.1倍、[[重粒子線がん治療|重粒子線]]が3倍とされる<ref name="Proton2"/>。
 
陽子線治療の適用部位に関しては、[[]][[]]は常時動いていて正確に照射することが困難なため、穿孔の危険性もあるので[[胃癌]]や[[小腸癌]]、[[大腸癌]]の原発巣に対しては実施されていない<ref name="Proton2"/>。
 
== 適用 ==
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== 作用原理 ==
中エネルギー(250MeV(250M[[電子ボルト|eV]]程度まで)の[[陽子線]]を照射して[[ブラッグ曲線]]の[[:en:Bragg peak|ピーク]]と[[腫瘍]]の位置を一致させて、選択的に腫瘍に放射線を与えつつ危険臓器(正常細胞)の障害を抑える。
 
== 脚注 ==
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== 参考文献 ==
* 河内清光, 金井達明, 松沢秀夫 ほか「[https://hdl.handle.net/11094/19194 スポット走査法を用いた陽子線治療装置]」『日本医学放射線学会雑誌』 1982年 42巻 5号 p.467-475, 日本医学放射線学会
* 稲田哲雄, 早川吉則, 丸橋晃 ほか「[https://hdl.handle.net/11094/17796 高エネルギー垂直陽子線治療装置]」『日本医学放射線学会雑誌』 1984年 44巻 6号 p.844-853, 日本医学放射線学会
* 辻井博彦「[https://doi.org/10.11182/jastro1989.6.63 陽子線治療の進歩と展望]」 『日本放射線腫瘍学会誌(The(The Journal of JASTRO)JASTRO) 1994年 6巻 2号 p.63-76, {{doi|10.11182/jastro1989.6.63}}, 日本放射線腫瘍学会
* 勝井邦彰, 沖本智昭, 金澤右「[https://doi.org/10.4044/joma.127.155 陽子線治療]」 『岡山医学会雑誌』 2015年 127巻 2号 p.155-157, {{doi|10.4044/joma.127.155}}, 岡山医学会
 
== 関連項目 ==