「ヤヌスの鏡」の版間の差分

; 小沢 裕美(おざわ ひろみ)/ 大沼 ユミ(おおぬま ユミ)
: 演 - [[杉浦幸]](子供時代:近藤花恵 / ユミの声:[[野口早苗]])
: '''裕美'''…[[渋谷区]][[松濤]]に住む、都立緑ヶ丘高校に通う2年生。昭和43年5月12日生まれの17歳。小沢家の跡取り娘として躾の厳しい祖母に育てられた。平時は気弱で大人しい優等生で我慢強い所もあるが、祖母の折檻を連想させるショックを受けると、凶悪な大沼ユミという別人格に豹変してしまう。本人は入れ替わりに気づかず“一時的に記憶が失くなった”として不安を感じ始める。ちなみに裕美とユミに関わる人からは、「同一人物に違いない」または「顔は似ているが性格や目つきが全然違う」とそれぞれに思われ始める。幼い頃から茶道、華道、ピアノ、琴、合気道などの習い事に加え、現在は有名大学合格するため平日に塾通いをしている。初江から大人になるまで恋愛を禁止されているが、密かに異性として堤を想う。終盤になると、ユミとの人格の入れ替わり頻度が高くなり精神病院へ入院する事になる。人格の不安定さが如実となることで食事も拒否、睡眠も満足に取れないほどで、人間としての尊厳も危ぶまれるほどの危機に陥ったため、堤は小沢家を説得し裕美を保護監督下に置くことで、更生だけでなく命をも救おうと試みた。しかし山奥での堤との静養の中で、ユミとしての体力・気力も復活しやがてユミに変貌し逃亡。最終回では祖母の初江の壮絶な死を目の当たりにし狼狽して外へ飛び出した後、ユミに変化した際には命の大切さを叫ぶようになり、ユミの人格は消滅し、完全に裕美の人格に統合され、高校生としての本来の日常が戻った。
: '''ユミ'''…裕美の別人格である不良少女。魂を真っ赤に燃やして心も体も張り詰めてナイフみたいに生きることを渇望し、夜の六本木などに現れ始める。常に精力的で行動力があり自由気ままだが、他人への思いやりがほとんどなく相手を傷つけることに何の躊躇もない冷酷な性格。自由を束縛されたり人に指図されることが大嫌い。初登場時の髪型はロングヘアだが、その後前髪パッツンのボブヘアとなる。得意なことは、[[ボウリング]]、[[アイススケート]]でピアノでジャズっぽい曲も弾ける。合気道に長けているが、ケンカの時は意図的に相手を骨折させることもあり、裕美の稽古時より攻撃的な技を使う。中盤では涼子と河本の経営する宝石店への強盗を計画し逃亡。第14話では遂にユミとして警察に逮捕される。その後人格は裕美に戻り取り調べを受けていたが、再びユミに変貌し付添の女性警察官を殴打し脱走、再び闇の街に消える。終盤では、裕美として静養していた山奥からも逃亡、警察の目をかいくぐり小沢家の裕美の部屋に侵入し、小沢家に対して無理難題を押し付け支配下に置こうとしたが、初江が仕込んだ睡眠薬により眠らされ、小沢家の酒蔵に幽閉される。その後涼子の手助けにより再び逃亡、後に病棟に運ばれた瀕死の初江の前に現れる。最終回では、病床の初江に対してもナイフを向けるなど残忍な面を見せるが、堤に静止され夜道に逃亡し涼子のバイクに飛び乗るが、途中で裕美の人格に変化し、涼子に対して叱責をする。祖母の初江の壮絶死後に再びユミの人格が出現するものの、命の痛み・壮絶さを知ったユミの人格は、命を大切にしたいという願望に変化し、涼子にナイフで切りつけられて血を出し痛みを感じるようになり、堤に対して向けたナイフで刺すことができなくなっていた。いつしかユミの人格は消滅し裕美の人格に統合され、ユミは完全消滅した。
 
==== 都立緑ヶ丘高校 ====
; 進東 修一(しんどう しゅういち)
: 演 - [[蟹江敬三]]
: 六本木南署の[[警部]]。進東哲也の父。妻の死後、男手一つで哲也を育ててきた。哲也のことを気にかけているが仕事に忙しくあまりかまってあげられないことを不憫に思っている。教育熱心で哲也に幼少の頃から東京大学に合格するために勉強するよう言ってきた。ある日起きた事件にユミが関わっていると感じ、後日彼女が裕美と同一人物であると疑い証拠をつかもうとする。ユミの捜査をする中で、河本裕美が大沼ユミのとの二重人格である事を認識するが、息子の修一の裕美に対する気持ちは理解できず、昔からの命令口調で厳しく当たり続けた結果、裕美とユミの両方と対峙したことで人間としての感情に気づいた修一に愛想をつかされる。最終回では裕美の人格統合を見届け、修一とも家族として理解し合えた描写がある。
; 水沼 晋三(みずぬま しんぞう)
: 演 - 春日淳郎
; 河本 達郎(かわもと たつろう)
: 演 - 風見慎吾(現・[[風見しんご]])
: 夜の街を我が物顔で闊歩しているユミに一目惚れした家出少年。ユミや杏子などからは、“たっちん”のあだ名で呼ばれている。高校を中退し、[[自動車整備工場]]で働き寮暮らししている。裕美の異母弟で年は16歳ぐらい。悪びれているが本来は気弱で優しい性格なこともありどこか憎めないタイプ。ただし、愛するユミとの仲を邪魔する者には攻撃的な性格になりナイフを向けることもある。達郎からは、「蜃気楼の国から来た女の人」と評される。[[ストリートダンス]]が得意。ユミと親しくなった後堤とも顔なじみとなり“センコー”と呼び始める。終盤では報われない恋愛をした同士として、修一とも意気投合し酒を酌み交わす<ref>本来ならば未成年の飲酒は法律違反だが、1985年の放送当時は2021年現在とは違い、社会背景としての不可抗力やフィクションとしての設定ならば表現として許容されていた背景がある。同じような例にフジテレビの[[ボクたちのドラマシリーズ]]の「[[17才-at seventeen-]]」での17歳の喫煙シーンがある。</ref>
; 河本 達之(かわもと たつゆき)
: 演 - [[高橋悦史]]
; 河本 美穂子(かわもと みほこ)
: 演 - [[吉行和子]]
: 達郎の母。由紀子の手紙を手に、何度も河本のもとに訪れる裕美と夫との間に何か特別な関係があると勘付き、彼女の素性を[[探偵社]]に調査させる。派手好きで何でも金で解決しようとする親バカな性格だが、徐々に達之と裕美・ユミのやり取りで不満をつのらせ喜怒哀楽が激しくなっていく。自身が身につけていた[[ダイアモンド]]の指輪でユミから頬に傷を負わされた事もあり、裕美・ユミに対して敵意を剥き出し目の仇にし、[[殺し屋]]を雇って裕美・ユミを消そうとする。最終回まで一貫として小沢家に対する恨みは消えることはなかった
 
==== 小沢家 ====
; 小沢 一樹(おざわ かずき)
: 演 - [[前田吟]]
: 裕美の養父で由紀子の弟。公民館の館長。由紀子が亡くなった後赤ん坊だった裕美は、初江により表向き自身とみどりの子として育てられた。初江から面と向かって「お前は出来が悪い」と言われても言い返せないほど気弱な性格で、初江から裕美が折檻を受けることを心配しながらも「止めて辞めるような母ではない」と消極的な態度を取りいつもオロオロしている。度重なる初江の裕美に対する理解のなさに失望していた和樹は、次第に初江に対しても自身の心情を言葉にし、毅然とした態度を取るようになり、裕美の人格の危機時には堤に対して保護監督下に置くことに対して二つ返事で了承・依頼する。最終回では初江の壮絶死を目の当たりにした河本に対して、冷静な態度で説明する変化を見せている。
; 小沢 みどり(おざわ みどり)
: 演 - [[小林哲子]]
; 小沢 初江(おざわ はつえ)
: 演 - [[初井言榮]]
: 裕美の祖母。小沢家の事実上の当主的存在で、全ての権限は初江に握られており、初江の発言は絶対であり誰も逆らえない。いつも[[袴]]を着用している。[[合気道]]などの[[古武道]]を嗜み、裕美が3歳の頃から直接指導してきた。裕美自身のためと言いながらも、家名と世間体しか頭に無い冷酷な性格の持ち主。裕美には将来一流の女性になることを期待して幼少期から冷たい態度で臨み、由紀子を罵り激しく嫌悪する。また、かつて由紀子と交際していた河本を親の仇のように憎悪し、「小沢家の財産が目当てなだけの野良犬」と悪罵している。夫は生前大物貿易商だったため、現在も小沢家は裕福な暮らしをしている。裕美が言いつけを少しでも守れないことがあると仏間で正座をさせて、ビンタや長いものさしで体を叩く折檻を行う。裕美の門限は21時又は21時半<ref>第3話。</ref>で帰宅時の挨拶や、午前2時に自身がトイレに立つついでに彼女の部屋を見回るのが日課。裕美とユミが同一人物である事を認識してもなお、一貫としてその原因が自身にではなく、母親の由紀子の亡霊の仕業であると信じ切って認めず現実逃避していた。しかし第17回終盤で[[末期がん]]で倒れ、瀕死の病床にユミが現れ海外逃亡の費用を無心されかけ、初江はユミを目の当たりにし一緒に死のうと懇願したが、堤が静止に部屋に入ってきたため事なきを得た。堤はその場で「今の貴方にしかできない教育を施して欲しい」と依頼。初江はその依頼に応え、翌日の朝に瀕死の体をおして小沢家に帰。既に帰宅していた裕美に、母親の真相を全て話し謝罪した瞬間に吐血、直後に喘ぎ苦しみながら裕美の面前で壮絶な死を遂げる。それは堤の「死というものの壮絶さ・醜さを教えて欲しい」という依頼に全身全霊を賭けて応えたものだった。
 
==== その他 ====