「黄金聖闘士」の版間の差分

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前聖戦から[[#童虎|童虎]]と共に生き残った末、来るべき聖戦に備えて聖域を統括するよう、先代アテナから新教皇として指名される。物語から13年前の[[城戸沙織|アテナ]]降臨時、老齢となった自身に代わる新教皇として[[#アイオロス|アイオロス]]に教皇の座を任せる。しかし、自身こそが教皇に相応しいと確信していた[[#サガ|サガ]]に悪魔の人格が発現し、彼の反乱を呼び起こす切っ掛けとなった。サガから次期教皇に指名しなかった理由を問われ、サガの身内に巣くう邪悪を見破っていた事が原因で殺される。
 
アニメでは設定が異なり現代まで存命であったが、[[聖闘士星矢#グラード財団|グラード財団]]が開催した[[聖闘士星矢#銀河戦争|銀河戦争]]と時を同じくしてサガに暗殺され、弟[[聖闘士星矢の登場人物#アーレス|アーレス]]の名を騙ったサガに教皇の座を奪われた<ref group="注">アニメでは第72話にて、魔鈴がスターヒルの頂上の祭壇で弟のアーレスの遺体に対面するシーンがある(原作に置いてはこの死体が兄であるシオン)。この時点ではシオンも原作では実体が登場していない状態だったため、アーレスもあくまで仮の肖像である。</ref>
 
[[城戸沙織#聖衣|アテナの聖衣]]の秘密を知っていたのは教皇であった彼だけで、ハーデスに[[冥闘士]]になるよう誘いかけられた際、アテナにその所在を教えるため、他の亡き黄金聖闘士達と共に敢えて逆賊を装い、絶頂期である18歳の肉体を得て現世に舞い戻る。アテナが自らハーデスの許へ向かったのを知ると、星矢達にアテナの聖衣と打倒ハーデスの任務を託して後を追わせ、灰となって消滅した。
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十二宮編では星矢達が双児宮に到着しても、教皇に扮したまま[[聖闘士星矢#教皇の間|教皇の間]]を動くことはなく、その場から遥か先にある無人の双児宮へ、[[瞑想|メディテーション]]により小宇宙を送り込み、星矢達を幻覚や[[#双子座空洞体|空洞の双子座の聖衣]]で翻弄したが、失明しており視覚に囚われなかった[[龍星座の紫龍|紫龍]]と、[[アンドロメダ星座の瞬|瞬]]は星雲鎖が反応しなかった事で、実体がない事を見破ることに成功し双児宮突破の契機となる。この時点で既に、紫龍からは遥かな空間を超えた小宇宙攻撃の使い手として恐れられており、瞬もこの小宇宙の使い手こそを聖域の闘いの鍵を握る者と直感していた。
 
十二宮を突破された後は、教皇の間に辿り着いた星矢の前では、一度善の人格で星矢を労い自らの悪事を悔いるが、ほどなく悪の人格を発現させ、自ら双子座の黄金聖闘士である事を暴露し、双児座の聖衣を装着し初めて正体を明かす。また[[#シャカ|シャカ]]と[[#ムウ|ムウ]]により異次元から生還し合流した一輝とも激闘を繰り広げつつ、前教皇シオンを殺害した事も自ら聖域全体に響くほどの心の声で暴露した<ref group="注">アニメでは、女神が生還した瞬間に天秤座の老師(童虎)が、生き残った黄金聖闘士に小宇宙でその事実を伝えており、サガ本人は死ぬ間際にアテナに告げた。</ref>。圧倒的な力で一輝を倒すも、仲間達の小宇宙を受けて再起した星矢の渾身の[[天馬星座の星矢#ペガサス彗星拳|ペガサス彗星拳]]を受けて敗北。最後には星矢がかざしたアテナの楯の閃光で悪の心が浄化され、善の人格に戻り生還したアテナの前で自分の心臓を貫き、自害した。

テレビアニメ版では、アテナ神殿にたどり着いた瀕死の星矢がアテナの盾をかざすことを阻止するために渾身の光速拳を放ち星矢が倒れ、火時計がタイムリミットを迎えたため、自身が勝利したものと確信した。しかし実際には、星矢のかざしたアテナの盾の閃光は、十二宮入り口で横たわるアテナに刺さる黄金の矢を捉えており、タイムリミットの瞬間に黄金の矢は跡形もなく消え去り、アテナは生還していた。そして、勝ち誇っていたサガは、死んだと思っていた紫龍達や生き残った黄金聖闘士と共にアテナ神殿に辿り着き生還したアテナの姿に驚愕し、悪の心のまま襲い掛かるが、。しかしサガの善の心が目覚めかけているのを感じ取った双子座の聖衣がサガを見守るために自らの意思で離れた事をアテナから告げられ迷いを生じるが、なおもアテナを殺そうと最後の一撃を放つ。しかし寸前に善の心が打ち勝ち、アテナの手にしていた黄金の杖を自身に突き立てて自害し、邪悪なる存在は消滅した。アニメでは最後にジェミニの聖衣のヘッド部分の悪の表情が善の表情に変化し、サガの悪が浄化された事を表現している。
 
北欧アスガルド編では、[[神闘士#ヒルダ|ヒルダ]]の[[神闘士#ニーベルンゲン・リング|ニーベルンゲン・リング]]の魔力のため、崖に落ち、絶望しかけた星矢の前に[[残留思念]]となって現われ、希望を捨てず、アテナを救うのだ、と叱咤激励を行った。
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善悪の心に苦しんでいた兄と違い、悪の心しか持たないと自称し、悪事ばかりを好んでいた。遂には自らの力の過信から覇権への欲にとらわれ、地上を我が物とするために[[城戸沙織|アテナ]]と[[#シオン|教皇]]の暗殺をサガに唆した事で彼の怒りを買い、スニオン岬の岩牢に幽閉される。そこで偶然アテナの壷に封印されていた[[海闘士#ポセイドン|ポセイドン]]を目覚めさせ、[[海闘士#海龍のカノン|海龍(シードラゴン)]]と偽って、ポセイドンの代行者及び[[海闘士#海将軍|海将軍]]の筆頭として[[海闘士]]達の指揮を執り、地上と海の支配を企てる<ref group="注">この事件はハーデス軍にも知れ渡っており、ラダマンティスにさえカノンを「邪悪」と言わしめた。</ref>。しかしアテナの愛に触れて改心し、その慈悲により数々の罪を許された事から、サガ亡き後の双子座の聖闘士として戦う。
 
海皇ポセイドン編前半においてはその威圧感・存在感、後半においてはアナザーディメンション・ギャラクシアンエクスプロージョンを両方繰り出して実力の一端を示し、以前にサガとの闘いを経験している[[鳳凰星座の一輝|一輝]]が「実力はまさにサガの生き写し」と認めていた。後の冥王ハーデス編では、教皇の間で対峙した[[#蠍座のミロ|ミロ]]も、良くて互角、下手をすれば自分が敗北と危惧したほど。その悪の人格に対して一輝もソレントも失望し、殺すにも戦うにも値しないと戦闘を放棄されてしまい、ポセイドンが女神の壺に再封印され敗北した後は一時消息不明となる
 
ハーデス軍との聖戦では双子座の聖衣を纏って冥界へ乗り込み、アテナ救出のために冥界へと向かった[[天馬星座の星矢|星矢]]達を援護し、時には叱咤するなど先輩としての役割も果たすようになる。実力は主として、ミーノス配下の副官であり、[[冥闘士]]屈指の実力を誇る[[冥闘士#天英星バルロンのルネ|ルネ]]を指1本で粉々にする、[[冥闘士#冥界三巨頭|ラダマンティス]]配下を数人まとめて粉砕する、更には冥界三巨頭の一人であるラダマンティスさえも中枢神経への刺激によって一瞬で行動不能にして追い詰めたほか<ref group="注">カノンはこの後ラダマンティスに幻朧魔皇拳を撃ち込みハーデスの間へ案内させる予定だったが、直前でラダマンティスの部下達が駆け付けたため中止した。</ref>、自身を透明化して敵に不意打ちを与える<ref group="注">先のルネはこれにより幻朧拳を受け、誤ってハーデスの首を落としてしまったと[[パニック|半狂乱]]に陥る。</ref>といった驚異的な戦技にとどまらず、ハーデス城に張られた結界を察知し、本来の力が出せない状態にあることに気付き戦闘を避けて機を窺う判断力を持つなど、ハーデス編において圧倒的な戦闘能力をもって活躍を見せる。最期は冥界の最深部にて嘆きの壁を破壊せんとする兄サガに聖衣を返却、生身のままラダマンティスのグレイテストコーションを受けながらも瀕死の状態で羽交い絞めにし、そのままギャラクシアンエクスプロージョンを放ちラダマンティスを道連れに自爆した。アニメでその際に笑顔でアテナと兄の名を呼んで散るという追加がされた。冥界編において冥闘士となっていた兄・サガは、悪事ばかりを働いていたカノンが自分に替わって双子宮を守ろうとしたことに対し「まさか夢にも思わなかった」と感涙している。
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相手の魂に直接攻撃を加えて冥界へ落とし込む闘技の使い手であり、自身も生きながらにして現世と冥界の入口を行き来する、攻撃的テレポーティション(アニメでは攻撃的念動波)でギリシアの聖域にいながら中国の[[聖闘士星矢の登場人物#春麗|春麗]]に攻撃を加えるなど、特異な能力の持ち主{{Sfn|車田監修|2001|p=83}}。十二宮戦の前に五老峰で[[龍星座の紫龍|紫龍]]と闘った際にも[[#童虎|童虎]]さえ動揺するほどの小宇宙を発し、指1本で蹴りを受け止めそのまま回転させる、空中を歩き忽然と滝の中に姿を消して戦場から去るなどといった多数の異能と黄金聖闘士の強大さを見せつけた。
十二宮戦では紫龍を冥界の淵まで追い詰めるが、その聖闘士とは真逆とも言える残虐性に対して、自身が纏う蟹座の聖衣に見放されてセブンセンシズに目覚めた紫龍の技に敗北する。アニメ版では聖衣に見放されてなお小宇宙の燃焼は衰えず、肉体が変容するほどの積尸気冥界波を放ち、光速拳を放って紫龍に反撃するなど死の直前まで強大さは衰えもしなかった。死後は彼に殺された者達も成仏し、巨蟹宮の無数の死に顔も消滅する。
 
ハーデス編では[[#シオン|シオン]]達と共に冥界から甦って[[#ムウ|ムウ]]に挑むが、勝負に割って入った星矢に徹底的に痛めつけられた上、その後終始ムウに圧倒された挙句スターライトエクスティンクションによって倒され、[[冥闘士#ラダマンティス|ラダマンティス]]によって再びの死に怯えた言葉を吐きながら冥界に叩き落される。しかし直前にはシオンへの忠誠心があったことを示し、[[冥闘士#ハーデス|冥王ハーデス]]達との戦いでは黄金聖闘士として、星矢たちに力を貸す。なおこの一連のシーンでは「P! P!」「マンモス哀れな奴」など、[[酒井法子|のりピー語]]で話す場面があったが、文庫版などでは「宇宙的に哀れな奴」とセリフが改訂・修正されている。
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初登場は原作漫画の「命をかけて!!の巻」(『[[週刊少年ジャンプ]]』1987年13号47ページ~)。教皇とアイオリアの対決の際に、教皇に拳を向けることは女神への謀反に等しい行いだとみなし、アイオリアに天誅を下すために割って入った。
 
また同号143ページから掲載された外伝[[読み切り]]である『SHAKA』<ref group="注">単行本では、一輝の回想として本編の暗黒聖闘士編に挿入されている。</ref>で、デスクイーン島に[[暗黒聖闘士]]討伐のために赴いた際に[[鳳凰星座の一輝|一輝]]と接触し、浅からぬ因縁を生むことになった。なおアニメではこのエピソードは存在せず、アニメオリジナルストーリーであるシャカの弟子と戦ったカノン島において感じた強大な小宇宙でシャカの存在を知ることになり、シャカと一輝の初対面は十二宮での戦いの処女宮においてである。
 
その実力はとてつもなく、攻撃、防御、攻防一体から精神攻撃など多種多様な奥義を持つだけにとどまらず、時空を行き来する、神仏と対話するなど通常の概念を超越した能力の持ち主。
 
白銀聖闘士編では、教皇を倒そうとしたアイオリアと対決し互いに必殺技を繰り出すが、実力伯仲の黄金聖闘士同士雌雄は決しきれず、まさしく千日戦争の形になった。一瞬のスキが命取りになり全身の神経がすべて相手に集中され尽くされていた。その間隙をぬって教皇がアイオリアに幻朧魔皇拳をしかけた。その場にいたシャカがアイオリアが幻朧魔皇拳に侵された事を気づいているかどうかの描写はされていない。
 
十二宮編の処女宮で現れた際には[[天馬星座の星矢|星矢]]達では全く歯が立たたず、いとも容易く彼らを圧倒した。直後に現れた一輝との戦闘でも数々の技で圧倒的な実力を発揮、最大の奥義である天舞宝輪で一輝の六感全てを剥奪するも、それによって一輝の小宇宙を最大限に高めてしまい、セブンセンシズに目覚めるきっかけとなる。そしてシャカを羽交い締めにした一輝の自爆で共に異次元へ飛ばされ共に消滅する(実際は肉体ごと異次元へ弾き飛ばされた)。その後、処女宮での一輝との戦いによって生まれて初めて心に迷いが生じたと語り、[[#ムウ|ムウ]]の力を借りて一輝と共に処女宮に帰還する<ref group="注">シャカは自身だけならいかなる次元からでも帰還することは可能だが、一輝も連れて帰還するためにムウの力を借りた。</ref>。[[#サガ|サガ]]が倒れて聖域の邪悪が浄化された後、[[城戸沙織|アテナ]]に忠誠を誓う。聖域十二宮戦後には一輝の弟・[[アンドロメダ星座の瞬|瞬]]の[[アンドロメダ星座の瞬#聖衣|アンドロメダ星座の聖衣]](アニメでは一輝の[[鳳凰星座の一輝#聖衣|鳳凰星座の聖衣]])を自らの血で復活させている。
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;百八珠の数珠
:冥王ハーデス編において、シャカの手に握られ登場する。冥闘士の死のたび珠が一つ一つ黒く変色し、百八の珠全てが黒くなることは冥闘士の全滅を意味する。シャカはこの数珠を「神仏が作ったもの」と語っているが、『[[聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話]]』で、243年前の前聖戦において先代の乙女座の聖闘士「[[聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話の登場人物#黄金聖闘士|アスミタ]]」が不死である冥闘士に対抗するため、冥界で唯一生きながらえるという大樹「木欒子」の実を繋ぎ、己の命と引き替えに小宇宙を注ぎ込んで完成させたものであったことが判明する。木欒子の実は冥闘士の纏う[[冥闘士#関連用語|冥衣]]とは対を成す物質で構成されているため彼等の魂を封じ、その肉体に死を与えることが可能であり、前聖戦でのアテナ軍の勝利に無くてはならなかったものである<ref group="注">冥王ハーデス編の冥闘士は死後に復活することはなく、THE LOST CANVAS 冥王神話での設定の違いが見られる。</ref>。シャカの死後はムウが数珠を受け継いでいたが、冥界の嘆きの壁において黄金聖闘士12人が結集した時にシャカに返還される。嘆きの壁が消滅後に合流した一輝がパンドラの死後に全て色が変わった百八つの数珠を手向けている
 
== 天秤座の<span id="童虎"></span>童虎 ==
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OVA版冥王ハーデス編ではシオンたちの復活の真意を知った後、旧友として語り合う時間を持てなかったことを悔やむシオンに対し、いずれ自分も戦死して死の国で再会できることを告げ、彼の消滅を看取った<ref name="ova12_13" />。
 
なお冥王ハーデス編に先駆け、アニメでは全盛期の顔がオリジナルデザインとして玩具の[[聖闘士聖衣大系]]「[[聖闘士聖衣大系#黄金聖衣|ライブラクロス]]」、アニメ版アスガルド編、雑誌「聖闘士星矢アニメスペシャル3」掲載の設定画で登場しており、この時の原画がそのまま冥王ハーデス編・原作に置ても採用された
 
『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』においては、[[#シオン|シオン]]と共に[[青銅聖闘士]]から黄金聖闘士に昇格した様子が描かれる。
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[[#サガ|サガ]]による前教皇暗殺の際、[[城戸沙織|アテナ]]を抱いて脱出した[[#アイオロス|アイオロス]]に致命傷を与えた。かつては力こそすべてと考えており<ref name="datafile3" />、[[#デスマスク|デスマスク]]や[[#アフロディーテ|アフロディーテ]]同様、教皇の悪事を知りつつも悪も力で貫けば正当化され、力ある者や勝者こそが正義を名乗る資格があると考えていたが、死ぬ間際に[[龍星座の紫龍|紫龍]]によって改心。紫龍こそ次代の聖闘士の要と認め、禁じ手の[[龍星座の紫龍#廬山亢龍覇|廬山亢龍覇]]でシュラもろとも燃え尽きようとしていた紫龍を、自身の山羊座の黄金聖衣を装着させる事で救い、地上に送り返すと同時に、自らの「聖剣」(エクスカリバー)を彼の右腕に受け継がせた。
 
アニメでは、その性格が180度正反対の善の聖闘士として描かれ、「女神に最も忠誠心厚き男」であることを至上の誇りとする。女神に対する忠誠心ゆえ、山羊座の聖闘士は神話の時代にアテナから“聖剣”を授かったとされている。忠義者ゆえに[[天馬星座の星矢|星矢]]達を女神に反旗を翻す者と誤解しており、あえて星矢たちに磨羯宮を突破させ設置されている女神像を「虫けら同然の者達の血で汚すわけにはいかない」という名目で野外で戦闘を仕掛けるほどであった。しかし、自らの生命を賭して戦う紫龍の覚悟と、自身がアイオロスを抹殺しようとした際に見逃したのではなく、赤子だった女神の小宇宙によるものだったと紫龍から諭され気づいた事で、城戸沙織こそが真の女神だと悟り、アイオロスと紫龍に詫び、彼に女神の守護を託して絶命。このほか、紫龍によって腕を破壊される度合いが、原作では左腕の骨折のみであるが、右腕の完全な切断も追加されている。また、いかにして紫龍を助けたかの過程もポセイドン編にて詳細に描かれた。
 
アスガルド編では声のみで再登場。[[神闘士#ジークフリート|ジークフリート]]に廬山亢龍覇を仕掛けようとした紫龍を諫めて、星矢達とアスガルドの共倒れという最悪の事態を回避させた。
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いかなるときにもクールであることを貫く。氷河に対しては氷河の母の眠る船をシベリアの海底奥深くへ沈めてしまうなど、非情とも取れる方法でその甘さを断ち切ろうとするなど冷たさを見せたが、氷河同様にクールさの裏に熱い心を秘めており、弟子思いの一面がある<ref name="datafile3" />。十二宮戦では、氷河を深く愛するあまり他の黄金聖闘士に嬲り殺されることを恐れ、本来の守護宮である宝瓶宮から四つも離れた天秤宮まであえて出向き、フリージングコフィンによって氷河を凍結して立ち去り際に涙を流すなどしている。救出された氷河に対して[[#ミロ|ミロ]]は「一時的に戦線から離脱させて生き延びさせるための行為」と言ったが、カミュは「魂は天に昇っても肉体は滅びない」と言っているので、己自身の手で氷河を殺そうとしたと思われる。
 
宝瓶宮での氷河との闘いでは、命を懸けて氷河を絶対零度にまで導くと共に、男なら闘いの中で節を曲げることなく最後まで自分の立場で闘い抜くことを教える(ただし、これは氷河の想像であってカミュ自身の心情描写はない)。当初はオーロラエクスキューションとフリージングコフィンで氷河を追い込んだかに見えたが、天秤宮で技を見切っていた氷河は、フリージングコフィンを内側から破ることに成功し形成が逆転する。そして激闘の中で絶対零度に目覚めた氷河が会得したオーロラエクスキューションによって全身を凍結されて倒され、死の瞬間まで氷河を見守る師としての言葉を残し散る。
 
アニメでは設定が異なり、氷河とアイザックの師・[[聖闘士星矢の登場人物#水晶聖闘士|水晶聖闘士]]の師であり(水晶聖闘士が登場した時点では原作で氷河の師匠の事は語られていなかった)、孫弟子にあたる氷河にとってカミュは師も同然となっている。OVA『冥王ハーデス十二宮編』では、過去の回想シーンで身分を隠して修行時代の氷河に聖闘士の精神を手解きしており<ref>OVA『冥王ハーデス十二宮編』3巻ブックレットより</ref>、その意味においてカミュも氷河を育てたもう1人の師とされた<ref>OVA『冥王ハーデス十二宮編』 第4話。</ref>。