「科捜研の女」の版間の差分

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[[京都府警察|京都府警]][[科学捜査研究所]]を舞台に、DNA鑑定・画像解析等を駆使し犯罪を解明する法医研究員・榊マリコの活躍を描くミステリードラマ。
 
1999年から2002年まで4シリーズが毎年連続して制作された後、1年半のブランクを経て2004年から再開したS5Season5からのタイトルは『'''新・科捜研の女'''』で、2007年は制作されず、2009年のS9Season9以降は『'''科捜研の女'''』に戻った。
 
年を追うごとに平均視聴率を上げ、単発の2時間スペシャルでは15%以上の視聴率を記録<ref name="kaso15p">[https://news.mynavi.jp/article/20180317-601978/ 沢口靖子主演『科捜研の女』200回SP、今シーズン最高視聴率15.1%]、マイナビニュース、2018年3月17日、2018年5月27日閲覧。</ref>、S17Season17の200回スペシャルまでの全平均視聴率が12.3%を達成している<ref name="kaso15p" />など安定した人気を保ち、再放送も全シリーズが不定期にテレビ朝日や各地方局で行われている。2020年現在、S7Season7のみDVDが発売されている。
 
20年以上の長寿ドラマであるため登場人物の入れ替わりも多く、演出・設定などにも変化が見られる。S4Season4まではコミカルな要素が随所に盛り込まれていたが、S5Season5以降はシリアスな作風となり、マリコの性格も冷静沈着で真面目な性格に変更されている。S18Season18からは再びコミカルな要素が盛り込まれるようになったが、マリコは大人の女性として成長したため初期よりも落ち着いた性格となっている。またS5Season5まではマリコと同僚が対立する場面が多く描かれていたが、S6Season6以降はほとんど対立することなく皆で協力し事件を解決している。
 
基本は1話完結<ref group="注">ただし、1話完結の形態をとっていて、事件が解決しても、登場人物などの素振りから次の話の展開をにおわせることはある。</ref>であるが、事件の複雑化等で1話で完結できないストーリーの場合は前後篇として2週連続で放送し、後編の放送の冒頭で「前回のあらすじ」のテロップをそえながら主人公のマリコが前編でのあらすじをナレーションで紹介する<ref group="注">S13の第1話と第2話では、第1話で後編に続くの?と意表をつく作りで、これについてチーフプロデューサーの[[塚田英明]]は[https://www.toei.co.jp/tv/kasouken13/outline/1202406_2175.html 東映「科捜研の女13」公式サイトの第2話概要]で、「のっけから続くの?と思った方もいるのだが、第1話からどうなっているの?とか、どうなっちゃうの?という謎が明らかになるのが後編の見どころなので楽しみにしてほしい」と説明している。</ref>。特に[[塚田英明]]がチーフプロデューサーとなったS12Season12以降は、前後編のエピソードが増えている。
 
初期から長期間出演しているキャストでも、[[内藤剛志]](S2(Season2 - S4Season4はプロファイラーの武藤要、S5Season5からは刑事の土門薫)や、[[斉藤暁]](S1(Season1では物理研究員の榎戸輝男、S5Season5からは文書研究員の日野和正)などのように「(視聴者側から見て)よく似ているが全くの別人役」で出演しているキャストも少なくない。[[風間トオル]]は科学研究員の宇佐見裕也として登場する前に、S7Season7第9話で弁護士の香月誠一役でゲスト出演している。
 
前述の通り、1999年から2003年と2007年の2年を除き、2020年現在まで途切れることなく続編の制作が継続しており、2015年10月のS15Season15開始時点において、日本の連続テレビドラマ史上で最も長期間継続して続編が制作されているドラマとなっており<ref>[http://www.oricon.co.jp/news/2057991/full/ 『科捜研の女』15シーズン突入 沢口靖子「皆様のお蔭と大変感謝」]、ORICON STYLE、2015年8月24日、2016年3月11日閲覧</ref>、2017年10月にS17Season17が開始されたことにより記録をさらに更新し続けている<ref>[https://www.oricon.co.jp/news/2096003/full/ 沢口靖子「おかげさまで17シーズン目」『科捜研の女』10月から2クール]、ORICON NEWS、2017年8月22日、2018年5月27日閲覧。</ref>。また同時に、同一人物による主演・同曜日かつ同時間帯での放送という面においても、最長の記録を持っている。
 
2018年3月14日放送回にて200回を達成し<ref>[https://www.cinematoday.jp/news/N0098343 「科捜研の女」ついに放送200回!19年目で快挙達成!]、シネマトゥディ、2018年2月12日、2018年5月27日閲覧。</ref>記念スペシャルを放送<ref>[http://www.sanspo.com/geino/news/20180212/geo18021205020016-n1.html 「科捜研の女」200回の節目は戸田菜穂ら豪華ゲスト]、サンケイスポーツ、2018年2月12日、2018年5月27日閲覧。</ref>。平均視聴率15.1%を記録し<ref name="kaso15p" />S17Season17での最高記録かつ、2011年のS11Season11以来の15%超えを達成<ref>[https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/03/23/kiji/20180322s00041000180000c.html 「科捜研の女17」最終回は高視聴率15.0% 沢口靖子「ご声援が聞こえました」]、[[スポニチアネックス]]、2018年3月23日、2018年5月27日閲覧。</ref>している。
 
2019年1月3日の正月スペシャル放送終了後、重大発表として主演の沢口靖子から番組の20周年記念とテレビ朝日開局60周年記念の二つの節目を記念し、2019年4月から新シリーズ(S19)(Season19)が1年間放送されることが決定した。テレビ朝日のプライム帯のドラマとしては、1998年11月〜1999年9月に放送された『暴れん坊将軍』以来、実に20年ぶりの通年放送のドラマとなる<ref name=" S18→ S19">{{Cite web|url=https://www.hochi.co.jp/entertainment/20190104-OHT1T50085.html|title=1年間放送の新シーズン決定「科捜研の女」SP視聴率は11.4%|publisher=スポーツ報知|date=2018-01-04|accessdate=2019-01-05}}</ref>。またテレビ朝日木曜20時枠のドラマで通年放送となるのは、この枠が[[木曜時代劇 (テレビ朝日)|時代劇]]放送枠だった[[1982年]] - [[1985年]]放送の『[[遠山の金さん (高橋英樹)|遠山の金さん]]』([[高橋英樹 (俳優)|高橋英樹]]主演版第1シリーズ)以来実に34年ぶりとなる。
 
2020年10月期に、これまでと同じく「木曜ミステリー」枠でS20Season20が放送開始。これにより、現行のテレビドラマシリーズの最多長寿記録も更新した<ref>{{Cite news|url=https://www.oricon.co.jp/news/2169784/full/|title=沢口靖子主演『科捜研の女』20シーズン目突入 現行連ドラ最多シリーズ記録更新|newspaper=ORICON NEWS|agency=オリコン|date=2020-08-19|accessdate=2020-08-19}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://mantan-web.jp/article/20200818dog00m200072000c.html|title=科捜研の女:10月から20シーズン目に突入 現行連ドラ最多シリーズ記録更新|newspaper=まんたんウェブ|agency=MANTAN|date=2020-08-19|accessdate=2020-08-19}}</ref>。また、[[SARSコロナウイルス2|新型コロナウイルス]]対策のため、撮影時はマリコが[[フェイスシールド]]をしたり、[[社会距離拡大戦略|ソーシャルディスタンス]]を保ったり、手を[[消毒用アルコール]]で消毒するシーンも出している<ref>{{Cite web|url=https://news.mynavi.jp/article/20201018-sawaguchiyasuko/|title=沢口靖子、『科捜研の女』の変化「鑑定報告でもソーシャルディスタンス」|publisher=マイナビニュース|date=2020-10-18|accessdate=2020-11-19}}</ref>。また、シリーズ初の劇場版の製作が決定し、2021年9月3日に公開予定である<ref>{{Cite news|url=https://www.fashion-press.net/news/68050|title=人気ドラマ「科捜研の女」が初の映画化、“シリーズ史上”最難関の事件発生?!主演は沢口靖子|newspaper=ファッションプレス|date=2020-12-17|accessdate=2020-12-17}}</ref>。
 
== あらすじ ==
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: 京都府警科学捜査研究所の法医学研究員。
; 日野和正(ひの かずまさ)
: 演 - [[斉藤暁]](S5(Season5 - )
: 科学捜査研究所所長。専門は文書鑑定。
; 橋口呂太(はしぐち ろた)
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: 科学捜査研究所研究員。専門は物理。
; 涌田亜美(わくた あみ)
: 演 - [[山本ひかる]](S13(Season13第3話 - )
: 科学捜査研究所研究員。専門は映像データ。
; 宇佐見裕也(うさみ ゆうや)
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=== 京都府警察本部 ===
; [[科捜研の女の登場人物#土門薫|土門薫]](どもん かおる)
: 演 - [[内藤剛志]](S5(Season5 - )
: 京都府警捜査一課の刑事・警部補。
; [[科捜研の女の登場人物#蒲原勇樹|蒲原勇樹]](かんばら ゆうき)
: 演 - [[石井一彰]]<ref name="oricon2059286" />(S15(Season15 - )
: 京都府警捜査一課の刑事・巡査部長。土門薫の部下。
: 所轄署時代は[[科捜研の女の登場人物#落合佐妃子|落合佐妃子]]の元部下であった。
; [[科捜研の女の登場人物#藤倉甚一|藤倉甚一]](ふじくら じんいち)
: 演 - [[金田明夫]](S13(Season13 - )
: 京都府警刑事部長・警視正。元鑑識課長。
; [[科捜研の女の登場人物#佐伯志信|佐伯志信]](さえき しのぶ)
: 演 - [[西田健]](S12(Season12第1話・最終話 / S13Season13第1話・第2話・第7話・最終話 / スペシャル4 / S14Season14<ref group="注">S14以降はレギュラー。</ref> - )
: 京都府警察本部長・警視監。京都府警察のトップ。
 
=== 洛北医科大学 ===
; [[科捜研の女の登場人物#風丘早月|風丘早月]](かざおか さつき)
: 演 - [[若村麻由美]](S8(Season8 - )
: 洛北医科大学の医学部病理学科法医学教室の教授。
: 京都府警からの依頼で解剖を担当する[[監察医]]。
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; 二条院大学
: 京都市内にあると思われる架空の私立大学。総合大学と思われる。また、市内に附属植物園があり、一般の人も入園できる模様。2016年1月放送の正月スペシャルでのロケ地は[[京都産業大学]]。
: 昔から生活困窮者向けに炊き出しをしているボランティアサークルがある(S19(Season19第1話)。
 
== スタッフ ==
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* 脚本 - [[戸田山雅司]]<ref name="oricon2128955">{{Cite news |title=沢口靖子、『科捜研の女』「誇りに思っている」 4月から通年放送に脚本家陣も意欲 |newspaper=[[ORICON NEWS]] |date=2019-02-05 |url=https://www.oricon.co.jp/news/2128955/full/ |accessdate=2020-02-29}}</ref>、[[櫻井武晴]]<ref name="oricon2128955" />、[[岩下悠子]]、[[真部千晶]]、[[李正姫 (脚本家)|李正姫]]、[[松本美弥子]]、[[瀧川晃代]]
** 脚本(過去) - [[日暮裕一]]、[[田辺満]]、[[砂本量]]、斎藤淳一、[[武上純希]]、[[深沢正樹]]、[[高山直也]]、[[飯島早苗]]、[[森下直]]、[[丸茂周]]、小川眞住枝、児玉頼子、[[田中孝治]]、小山睦子、[[吉本昌弘]]、下亜友美、森山あけみ、[[岡崎由紀子]]、山上梨香、遠山絵梨香、[[吉原れい]]、阿部沙耶佳、眉村涼子
* 音楽 - [[川井憲次]](S3(Season3 - )
** 音楽(過去) - e-KLAY([[遠藤浩二]]・黒木千波留・土屋玲子、S2)Season2) ※S1※Season1は不在
* 監督 - 森本浩史、[[兼崎涼介]]、濱龍也、[[田崎竜太|田﨑竜太]]、小川岳志、匂坂力祥、西片友樹
** 監督(過去) - [[大井利夫]]、[[辻野正人]]、[[橋本一]]、藤岡浩二郎、西山太郎、伊藤寿浩、中川裕介、石川一郎、[[児玉宜久]]、宗野賢一、柏木宏紀
* プロデューサー → チーフプロデューサー → ゼネラルプロデューサー - 井土隆(テレビ朝日 / S1Season1 - S15)Season15)
* ゼネラルプロデューサー - 関拓也<ref group="注">S15はプロデューサー。</ref>(S15(Season15 - )
* プロデューサー
** テレビ朝日 - [[藤崎絵三]]<ref name="jisintukadafujisaki" />(S16(Season16 - )
** 東映 - [[中尾亜由子]](S13(Season13 - )、谷中寿成(スペシャル11 - )
* プロデューサー(過去)
** テレビ朝日 - 島川博篤(S4(Season4 - S6)Season6)、菊池恭(S3(Season3 / S7Season7 - S13)Season13)、藤本一彦(S14(Season14 - スペシャル10)
** 東映 - [[手塚治]](S1(Season1 - S10)Season10)<ref group="注">S8以降は"チーフプロデューサー"でクレジット。</ref>、[[塚田英明]]<ref name="jisintukadafujisaki">{{Cite interview |subject=[[塚田英明]],藤崎絵三 |url=https://jisin.jp/entertainment/interview/1615982/ |title=「傷負っても笑顔」『科捜研の女』制作陣語る沢口靖子の女優魂 |date=2017-11-23 |program=[[女性自身]] |accessdate=2018-03-26}}</ref>(S1(Season1 - S2Season2 / S12Season12 - S17)Season17)、小野川隆(S2(Season2 - S11)Season11)
* 制作 - [[テレビ朝日]]、[[東映]]
 
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=== 科捜研の女 Season 14(2014年) ===
* 2014年10月16日<ref>{{Cite web |url=http://dogatch.jp/news/ex/28495 |title=沢口靖子はヒロイン・榊マリコそのものだった!?『科捜研の女』15年間続けられた秘話も公開! |publisher=[[テレビドガッチ]] |date=2014-10-02 |accessdate=2016-02-16 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160325113806/http://dogatch.jp/news/ex/28495 |archivedate=2016年3月25日 |deadlinkdate=2018年3月 }}</ref> - 12月11日、全9話。
* S13Season13に引き続き、テレビ朝日では19時58分開始の56分間の放送。系列局においては、テレビ朝日と同じ19時58分開始の局と、20時に飛び乗る局が混在した。
* 第1話・第2話、第8話・第9話(最終回)は2話完結(前後編)。
* キャッチコピーは「'''科学の先にある、真実の光と影。'''」。
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| Misc =
}}
全て[[川井憲次]]が作曲・編曲している<ref>{{Cite web |url=http://www.billboard-japan.com/goods/detail/146045 |title=科捜研の女 オリジナルサウンドトラック |publisher=[[Billboard JAPAN]] |date= |accessdate=2016-01-06}}</ref>。川井憲次が担当を始めたS3Season3からS10(S20Season10(Season20現在も継続して担当)までのサウンドトラックCDとしてリリースされている。
 
なお作曲者の川井の話によると今までに作ったすべての曲を収録したかったが収録時間の都合でそれがかなわないため(10年間で作った曲は合計160曲以上CD3枚でも収まらないという)使用頻度の高い曲を優先した上で残りを川井の趣味で選曲したという(科捜研の女オリジナルサウンドトラック・ブックレットより引用)。
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| Misc =
}}
前作に続くサウンドトラック集の第2弾。[[規格品番]]は、COCP-39546<ref>[http://columbia.jp/prod-info/COCP-39546/ 日本コロムビア 商品情報]、2017年8月13日閲覧。</ref>。2011年 - 2012年制作のS11Season11から2015年 - 2016年制作のS15Season15までに制作された全39曲を収録している<ref>[http://www.toei.co.jp/release/tv/1207335_963.html 東映公式ホームページ発売告知]、東映公式ホームページ、2016年3月31日、2017年8月13日閲覧。</ref>。
 
# '''予兆〜メインタイトル'''
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}}
前作に続くサウンドトラック集の第3弾。[[規格品番]]は、COCP-40993<ref>[http://columbia.jp/prod-info/COCP-40993/ 日本コロムビア 商品情報]、2020
年10月08日閲覧。</ref>。2016年 - 2017年制作のS16Season16から2019年 - 2020年制作のS19Season19までに制作された全32曲を収録している<ref>{{Cite web |url=https://www.tv-asahi.co.jp/kasouken19/news/0018/ |title=オリジナルサウンドトラックCDの第三弾のリリースが2019年10月23日に決定! |publisher=[[テレビ朝日]]「科捜研の女」Season19公式ホームページ |date=2019-09-05 |accessdate=2020-10-08}}</ref>。
 
# '''動き出す歯車'''