「紳士とワインを飲む女」の版間の差分

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テーブルの周りで人々が酒を酌み交わし、一人の女性がグラスからワインを飲んでいるという構成は、[[ピーテル・デ・ホーホ]]が1657年ごろに描いた『オランダの中庭』を直接に連想させる。しかしながら『紳士とワインを飲む女』は、デ・ホーホの作品の単なる模倣にとどまってはいない。中庭から場所を移された屋内は、より優雅な筆致で描かれており、様々なモチーフの表現からデ・ホーホの作品に比べるとはるかに上流階級の暮らしぶりを思わせる。人物が身につけている衣服、テーブルクロスの織柄、壁にかけられた絵画の金箔で飾られた額縁、紋章があしらわれた[[ステンドグラス]]など、あらゆるものが、この作品に描かれているのが裕福な人々であることを表現している<ref name="wheel68" />。
[[File:Jan Vermeer van Delft 006.jpg|thumb|『ワイングラスを持つ娘』(1659年 - 1660年頃)<br />フェルメール<br />ヘルツォーク・アントン・ウルリッヒ美術館([[ブラウンシュヴァイク]])]]
フェルメールの初期の作品に比べると『紳士とワインを飲む女』は抑制された筆使いになっており、人物の表情、衣服の表現は、ゆとりのある滑らかな曲線で描かれている。ただし、テーブルクロスの織柄とステンドグラスのみ、精緻な詳細描写と直線的な筆使いで表現されている。当時のフェルメールはデ・ホーホの作風の改良にとどまらず、[[ヤン・ステーン]]、[[ヘラルト・テル・ボルフ]]、フランス・ファン・ミーリス ([[:en:Frans van Mieris the Elder]]) といった画家たちの優れた技法も視野に入れていた。『ワイングラスを持つ娘』には、他のフェルメールの作品と共通したモチーフが描かれている。『{{仮リンク|[[ワイングラスを持つ娘|en|The Girl with the Wine Glass}}]]』(1659年 - 1660年頃)には男性が二人描かれているが、ワイングラスを持つ椅子に座った女性、タイル張りの床、ステンドグラスなどは『紳士とワインを飲む女』にもほぼ同様の表現で描かれている<ref>{{cite journal|title=Vermeer: Reception and Interpretation. (Book Review)| author = Konowitz, Ellen | journal=Sixteenth Century Journal |volume=29|issue=3|year=Autumn, 1998|pages=817–819|doi=10.2307/2543706|last2=Hertel|first2=Christiane|jstor=2543706}}</ref>。1657年の作品『[[眠る女 (フェルメールの絵画)|眠る女]]』にも『紳士とワインを飲む女』と同じデキャンタが描かれている。
 
『紳士とワインを飲む女』は、前述のリトケのように絶賛している研究者もいるが、概して過渡期の作品であると見なされており、フェルメールの最高傑作の一つという評価は得ていない。美術史家ローレンス・ゴウィングは、[[ハブリエル・メツー]]の『デュエット』に見られる「打ち解けた流暢さに欠けており、阿るような作品」であると評価する。さらに、ゴウィングは当時のフェルメールの美術に対する理解度は、優れてはいたがまだまだ狭隘だったとしている<ref>Janson, Jonathan. "[http://essentialvermeer.20m.com/catalogue/glass_of_wine.htm The Glass of Wine]". essentialvermeer.20m.com. Retrieved on 12 October, 2007.</ref>。
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