「キュニコス派」の版間の差分

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'''キュニコス派'''(きゅにこすは)は、[[ヘレニズム]]期の[[ギリシア哲学]]の一派。[[ソクラテス]]の弟子である[[アンティステネス]]を開祖として、[[シノペのディオゲネス]]らが属する。'''シニシズム'''(シニスム)、'''キニク学派'''(キニク派)、'''犬儒学派'''('''犬儒派'''、犬のような乞食生活をしたから<ref>[[広辞苑]](第5版) 1998年</ref>)ともいう。
 
[[ヘレニズム]]期の他の学派同様、[[倫理学|倫理哲学]]にその特色をもつ。[[自然]]に従い[[禁欲]]を重視するところでは[[ストア派]]とも通じるが、より実践を重んじ[[認識論]]的展開を見せなかった。また、古典期の社会([[ポリス]])参加を重視する他の学派と異なりせず[[自然]]に従う無欲な生活を理想として、現実社会に対して諦観的な態度を取った。

[[ローマ帝国]]が道徳的に堕落してきた[[1世紀]]頃に再流行し、[[ルキアノス]]に批判された<ref>{{コトバンク|2=ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典}}</ref>。
 
英語で「嘲笑する」「皮肉屋な」「人を信じない」を意味する「シニカル(cynical)」は、キュニコス派を指す「cynic」の形容詞形である。