「アデレード級フリゲート」の版間の差分
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{{Infobox 艦級
|名称=アデレード級フリゲート
|画像=Image:HMAS Darwin F-04.jpg
|画像説明=FFG 04 ダーウィン
|運用者={{navy|AUS}}
|艦名=オーストラリアの都市名
|建造期間=[[1978年]] - [[1992年]]
|就役期間=[[1980年]] - [[2019年]]
|艦種=[[ミサイル艦|ミサイル]]・[[フリゲート]](FFG)
|建造数=6隻
|原型艦={{flagicon|USA}}[[オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート|オリバー・ハザード・ペリー級]]
|前級=[[リバー級護衛駆逐艦|リバー級]](DE)
|次級=[[アンザック級フリゲート|アンザック級]](FFH)
|基準排水量=
|満載排水量=4,200[[トン数|トン]]
|全長=138 m
|全幅=13.7 m
|吃水=6.7 m
|機関=[[COGAG]]方式
|主機=
*[[ゼネラル・エレクトリック LM2500|LM2500-30]][[ガスタービンエンジン]]×2基
*非常用[[アジマススラスター|旋回式スラスタ]](350hp)×2基
|出力={{Convert|41000|hp|MW}}
|推進=[[スクリュープロペラ|可変ピッチ・プロペラ]]×1軸
|最大速力=29[[ノット]]以上
|航続距離=4,200[[海里]] (20ノット巡航時)
|乗員=210人(飛行要員24人)
|兵装=
*[[オート・メラーラ 76 mm 砲|62口径76mm単装速射砲]]×1基
*[[ファランクス (火器)|Mk.15 20mm]][[CIWS]]×1基
*[[ブローニングM2重機関銃|M2 12.7mm単装機銃]]×4基
*[[Mk 13 (ミサイル発射機)|Mk.13 mod.4 ミサイル単装発射機]]×1基
**[[スタンダードミサイル|SM-1MR]] [[艦対空ミサイル#艦隊防空ミサイル|SAM]]
**[[ハープーン (ミサイル)|ハープーン]] [[艦対艦ミサイル|SSM]]
*[[Mk 41 (ミサイル発射機)|Mk.41]] [[VLS]](8セル)×1基
**[[ESSM]] [[艦対空ミサイル#個艦防空ミサイル|短SAM]]
*[[Mk 32 短魚雷発射管|324mm3連装短魚雷発射管]]×2基
|艦載機=*[[SH-60 シーホーク|S-70B-2]] [[LAMPS]]×1機
*[[ユーロコプター エキュレイユ|エキュレイユ]][[連絡機|連絡]]ヘリコプター×1機
|C4I=
*AN/WSC-3 衛星通信システム
*[[海軍戦術情報システム|JTDS]]→ADACS[[戦術情報処理装置]]
|FCS=[[WM-20|Mk.92]] (SAM, 砲用)×1基
|レーダー=
*[[AN/SPS-49]] 対空捜索用×1基
*[[AN/SPS-55]] 対水上用×1基
|ソナー=[[AN/SQS-56]]→[[スフェリオン・ソナー|スフェリオン]] 船底装備式
|電子戦=
*[[AN/SLQ-32]](V)2電波探知装置→[[C-PEARL]]電波探知装置
*EA-2118電波妨害装置
*[[Mk 36 SRBOC|Mk.137]]→DL-6T 6連装[[デコイ (兵器)|デコイ]]発射機×2基
*[[AN/SLQ-25]] 対魚雷デコイ装置×1式
}}
'''アデレード級フリゲート''' (アデレードきゅうフリゲート、{{Lang-en|''Adelaide''-class guided missile frigate}}) は、[[オーストラリア海軍]]の[[ミサイル艦|ミサイル]]・[[フリゲート]](FFG)の艦級。[[オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート]]の[[オーストラリア]]版として6隻が建造された{{Sfn|Prezelin|1990|pp=15-16}}{{Sfn|Gardiner|1996|pp=17-19}}{{Sfn|Saunders|2009|p=30}}{{Sfn|Wertheim|2013|pp=22-23}}。
== 来歴 ==
オーストラリア海軍では、[[1960年代]]中盤より汎用フリゲートの計画を進めていた。当時、[[イギリス海軍]]でも同様の汎用フリゲートを計画していたことから、共同開発が志向されるようになった。1967年より幕僚級協議が進められ、10月には
しかしながら、船体規模こそ近かったものの、両国の要求事項は多くの点で異なっていた。イギリス海軍は取得性を重視して、最大速力は32ノット、航続距離は4,000海里(18ノット巡航時)としていたのに対し、オーストラリア海軍は、[[インドネシア]]の小型艇との交戦を考慮して、最大速力35ノット以上、航続距離5,500海里(14ノット巡航時)を要求した。また装備品も、イギリス海軍はすべて国産化する予定であったのに対し、オーストラリア海軍はむしろ[[アメリカ合衆国|アメリカ]]製品を好んだ。これらの相違が顕在化したことにより、1968年11月8日、オーストラリアは計画より脱退した{{efn2|なお、オーストラリアとの共同開発を解消したあとで、[[イギリス]]が単独で建造したのが[[21型フリゲート]]であった{{Sfn|Friedman|2012|loc=§14}}。}}{{Sfn|Friedman|2012|loc=§14}}。
その後、オーストラリア単独の計画として着手されたのがDDL([[:en:Australian light destroyer project|{{Lang|en|light destroyer}}]])であり、1970年2月の時点では、同一の船体設計をもとに、哨戒型、防空型、対潜型のバリエーションを展開する計画とされていた。同年7月には予備設計契約が締結され、1972年には完了した{{Sfn|Friedman|2012|loc=§14}}。しかし当時、[[アメリカ海軍]]の[[チャールズ・F・アダムズ級ミサイル駆逐艦]]のオーストラリア版として建造・配備が進められていた[[パース級駆逐艦]]が好評であったことから、汎用フリゲートでもアメリカ製の設計を導入することが検討されるようになった{{Sfn|Friedman|2012|loc=§9}}。1973年、[[:en:Australian federal election, 1972|前年末の総選挙]]を受けて成立した[[オーストラリア労働党|労働党]]政権はDDL計画を中止させ{{Sfn|Gardiner|1996|pp=17-19}}、かわって、当時アメリカで開発が進められていた新しいパトロール・フリゲート(後の[[オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート|オリバー・ハザード・ペリー級]])が導入されることになった{{Sfn|Friedman|2012|loc=§14}}。これによって建造されたのが本級である{{Sfn|Gardiner|1996|pp=17-19}}。
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