「全能の逆説」の版間の差分

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{{脚注の不足|date=2021年5月}}
'''全能の逆説'''(ぜんのうのぎゃくせつ、{{lang-en-short|omnipotence paradox}}、'''全能のパラドックス''')とは、[[論理学]]・[[学]]・[[論理 学]]等において、[[全能]]と[[論理]]的不可能との関係を扱った問題{{Sfn|バジーニ|2012|pp=111-112}}。<!--{{要出典範囲|全能者は、論理的に存在できないが、ほぼ完全全能者なら存在できるため、ほぼ完全全能者に矛盾の概念を消される場合には、全能の逆説も無神論者の武器とはならない。|date=2017年6月}}--><!--問題点1.出典が無い。問題点2.「矛盾の概念」が無ければ、「矛盾の概念」に基づく「無矛盾の概念」も無いことになる。有神論に矛盾があると主張する無神論も、無神論に矛盾があると主張する有神論も成立し得ない。そもそも、あらゆる矛盾批判や論理自体が成立し得ない。その他の反論はノートをご覧ください。-->この逆説は全能者の[[論理]]的[[矛盾]]を示しており{{Sfn|郷|2001|p=43}}、極端な例で言えば、全能者は自分自身を《[[永遠]]にいかなる意味でも存在しない》ようにすることはできない{{Sfn|三宅|2006|p=40}}。他の例で言えば、全能者は「[[四角]]い[[円]]」や「7+5=75」を成立させることができるように見えるが、それらは論理的不可能であり、全能者は矛盾している{{Sfn|三宅|2006|p=39}}。全能者はどんなことでもなし得る、と考えることは論理的に正しくない{{Sfn|三宅|2006|p=40}}。
 
もし全能が《論理を[[超越]]した能力》である、または《[[神]](全能者)の論理》であると言うなら、全能とは、「四角い丸」のような形をも作成できる《非論理的能力》である{{Sfn|バジーニ|2012|p=112}}。この場合、全能についての主張・議論等から論理を切り捨てることになる{{Sfn|バジーニ|2012|p=112}}。全能者が《論理を超越した者》である(または《神秘的な「論理」に基づく者》である)とすれば、論理の外側に居る者(全能者)は、神であっても、[[悪魔]]・[[妖精]]・[[見えざるピンクのユニコーン]]・[[空飛ぶスパゲッティモンスター]]等であっても良い{{Sfn|バジーニ|2012|p=112}}。この場合の《全能者》の意味は結局、《非論理的な者》だからである{{Sfn|バジーニ|2012|p=112}}。