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{{Otheruses2|著書|軍事用語|制空権}}
『'''制空'''』(原題『Il dominio dell'aria』) とは、[[ジュリオ・ドゥーエ]]([[イタリア]])の著書。1921年発刊。航空戦力の本質を攻勢として空中からの決定的破壊攻撃を説いたドゥーエの『制空』は1927年ごろには世界的反響を生んだ<ref>戦史叢書52陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで233頁</ref>。ドゥーエや[[ウィリアム・ミッチェル]]に代表される制空獲得、政戦略的要地攻撃を重視する戦略には戦略爆撃部隊の保持が好ましく、1930年代には技術的にも可能となり、列強は分科比率で爆撃機を重視するようになった<ref>戦史叢書52陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで373頁</ref>。
 
『'''制空'''』(原題『Il dominio dell'aria』) とは、[[ジュリオ・ドゥーエ]]([[イタリア]])の著書。[[1921年]]発刊。[[空軍力|航空戦力]]の本質を攻勢として空中からの決定的破壊攻撃を説いたドゥーエの『制空』は[[1927年]]ごろには世界的反響を生んだ<ref>戦史叢書52陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで233頁</ref>。ドゥーエや[[ウィリアム・ミッチェル]]に代表される制空獲得、政戦略的要地攻撃を重視する[[戦略]]には[[戦略爆撃]]部隊の保持が好ましく、[[1930年代]]には[[戦]]的にも可能となり、[[列強]]は分科比率で[[爆撃機]]を重視するようになった<ref>戦史叢書52陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで373頁</ref>。
軍事用語の制空に関しては[[制空権]]を参照。
 
== 内容 ==
ドゥーエの制空権獲得徹底第一主義は航空撃滅に終始して[[航空戦力]]を撃滅し、[[航空優勢]]の保持による地上作戦を想定していた<ref>戦史叢書52陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで 553頁</ref>。ドゥーエの構想は[[空軍]]で攻撃を行い、地上で[[防御]]を行うというものであった。本来防勢的地上作戦成果より[[攻勢]]を本質とする航空戦力により空中から敏速に決定的な破壊攻撃を連続し、[[]]の物、心の両面の[[リソース|資源]]破壊により勝利すべきと主張した<ref>戦史叢書52陸軍航空の軍備と運用(1)昭和十三年初期まで59、233頁</ref>。
 
これからの[[戦争]][[兵士]][[民間人]]に区別ない[[国家総力戦|総力戦]]であり、[[空襲|空爆]][[民衆]][[パニック]]を起こせば[[自己保存]][[本能]]に突き動かされ、[[終戦|戦争の終結]]を要求するようになるという。[[テロリズム|テロ]]効果を強調して[[無差別爆撃]]論を提唱した。「最小限の基盤である民間人に決定的な攻撃が向けられ戦争は長続きしない」「長期的に見れば流血が少なくするのでこのような未来戦ははるかに人道的だ」という。ドゥーエは人口密集地の住民への攻撃手段として高性能[[爆弾]][[焼夷弾]][[化学兵器|毒ガス弾]]の例をあげている<ref>荒井信一『空爆の歴史―終わらない大量虐殺』岩波新書9-10頁</ref>。
 
== 出典 ==
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== 関連項目 ==
* [[制空権]]
* [[エアパワー]]
* [[戦略爆撃]]
 
[[Category:軍事戦略|せいくうろん]]