「くしゃみ」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
注釈化 |
Mitsuba clover (会話 | 投稿記録) m編集の要約なし |
||
66行目:
;中国
:『[[詩経]]』邶風・終風「寤言不寐、願言則嚏。」の[[鄭玄|鄭]]箋に、「今俗人嚏云『人道我』、此古之遺語也。」(今の俗に人がくしゃみをすると「人が自分のことを言っている」というのは昔の習慣が残っているのだ)と言っている。これが俗信としても残っている。また、中国の北東部では、「くしゃみは、1回目は『誰かが自分に会いたがっている』、2回目は『誰かが自分の悪口を言っている』、3回目は『風邪を引いたに違いない』」という言い伝えがある。(中国語:一个喷嚏有人想,两个喷嚏有人骂,三个喷嚏感冒了。)
;タイ
:タイではくしゃみを2回すると、誰かが自分に会いたがっている、と一般に思われている。
;ポリネシア
:神話には、創造主が泥人形にくしゃみをして命が宿り人間になったと言う言い伝えがある。
;日本
:『[[万葉集]]』巻11・2637番には、くしゃみがでたということは、ひとが自分の良い話をしているということだ、といった内容の表現がある。
:近・現代日本では、人に[[噂|噂話]]をされている時にくしゃみが出る、という俗信がある。地域にもよるが、くしゃみが連続で出た回数に応じて、他人がどのような噂をしているかと言う解釈があり、例えば「'''一そしり 二笑い 三惚れ 四風邪'''」などの[[ことわざ]]もある。意味は、一回だったら批判される噂、2回だったら物笑いの種にされている、3 回だったら誰かに惚れられているが、4 回もくしゃみするようだったら風邪をひいている…と言うものである。ほかにも「'''一にほめられ二に憎まれ三に惚れられ四に風邪をひく'''」とするものもある<ref>『実用 故事ことわざ辞典』P.31(発行:千曲秀版社)</ref>。他に「'''一に褒められ、二にふられ、三に惚れられ、四に風邪'''」ともいい、その解釈には様々な類型がある。▼
:日本のコメディ作品、映像作品、[[漫画]]等々では「噂話の最中に対象の人物がくしゃみをする」という演出はしばしば使用される。▼
▲近・現代日本では、人に[[噂|噂話]]をされている時にくしゃみが出る、という俗信がある。地域にもよるが、くしゃみが連続で出た回数に応じて、他人がどのような噂をしているかと言う解釈があり、例えば「'''一そしり 二笑い 三惚れ 四風邪'''」などの[[ことわざ]]もある。意味は、一回だったら批判される噂、2回だったら物笑いの種にされている、3 回だったら誰かに惚れられているが、4 回もくしゃみするようだったら風邪をひいている…と言うものである。ほかにも「'''一にほめられ二に憎まれ三に惚れられ四に風邪をひく'''」とするものもある<ref>『実用 故事ことわざ辞典』P.31(発行:千曲秀版社)</ref>。他に「'''一に褒められ、二にふられ、三に惚れられ、四に風邪'''」ともいい、その解釈には様々な類型がある。
▲日本のコメディ作品、映像作品、[[漫画]]等々では「噂話の最中に対象の人物がくしゃみをする」という演出はしばしば使用される。
== 語源と伝承
=== 語源 ===
91 ⟶ 86行目:
古代から日本でくしゃみの行為を「くさめ」と呼んでいた訳ではなく、くしゃみをするは「'''鼻ひる'''」と言い、「ひる」は「放る」または「嚏る」であり<ref>[https://kotobank.jp/word/%E5%9A%94%E3%82%8B%E3%83%BB%E5%9A%8F%E3%82%8B-369707 嚏る(読み)ひる(ことばんく)]</ref>、つまりその意は体内から鼻水やその他を放出することであった。[[清少納言]]が書いた『[[枕草子]]』の「憎きもの」第28段には
</blockquote>
とある。このように、くしゃみ後の呪文はよくある事だったと推定される。
106 ⟶ 102行目:
=== 関連する伝承 ===
上記のように、中世の日本ではくしゃみをした人、またはその近くにいた人が「くさめ」と言う習慣があった。[[1330年]]頃([[鎌倉時代]])に[[吉田兼好]]により書かれた『[[徒然草]]』の第47段には、
<blockquote>
</blockquote>
という記述がある。
|