「レナード対ペプシコ事件」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
編集の要約なし
14行目:
|LawsApplied=
}}
'''レナード対ペプシコ事件'''(レナードたいペプシコじけん、正式名: Leonard v. Pepsico, Inc.)は、1999年に{{仮リンク|アメリカ合衆国ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所|en|United States District Court for the Southern District of New York}}が審理した[[契約]]に関する事件である。<ref name="eonet">{{cite web|url=http://www.eonet.ne.jp/~yilegalenglish/posts/contract3.html|title=Leonard v. Pepsico ペプシポイントを集めて本物の戦闘機をもらえるか?|publisher=英米判例を素材に英語を学ぶ|date=2018年3月4日|access-date=2021年9月12日}}</ref> この事件は、[[ペプシコーラ]]を生産する[[ペプシコ]]が1995年にペプシポイントを景品に交換する「ペプシスタッフイベントを広報するために制作した[[テレビ]][[広告]]で7,000,000ポイントを貯めれば、[[アメリカ海兵隊]]所属の戦闘機「AV-8B[[ハリアー II (航空機)|ハリアーII]]ジェット機」を景品として支給するという内容を提示したのが発端となった。<ref name="We Are The Mighty">{{cite news|url=https://www.wearethemighty.com/articles/that-time-this-guy-sued-pepsi-because-they-didnt-give-him-a-marine-corps-harrier-jet/|title=That time someone sued Pepsi because they didn’t give him a Harrier jet|date=2018年4月2日|publisher=We Are The Mighty|language=en|access-date=2021年3月28日}}</ref>
 
1996年当時、[[ワシントン州]]の大学で経営学を専攻していたシアトルのジョン・レナードは、イベントに参加する過程で、ペプシコーラの製品を購入する代わりに、700,008.5ドルの金額が書かれた小切手をペプシコーラ36缶と共にペプシコ本社に送った。<ref name="KBS Sponge">{{cite book|author=[[韓国放送公社]](KBS)スポンジ制作チーム|title=스펀지 4|chapter=14. 미국 콜라 광고에서 '네모'(전투기)도 경품으로 내걸었다.|publisher=東亜日報社|language=ko|date=2006年1月20日|isbn=9788970904467|page=57–59}}</ref> ペプシコは、広告レベルで意図した冗談に過ぎないとして景品支給を断ったが<ref>{{cite news|url=https://apnews.com/article/d4233cd81d28106f9b417931beb06479|title=Pentagon: Pepsi Ad Not ‘The Real Thing’|date=1996年8月9日|publisher=[[AP通信]]|language=en|access-date=2020年11月25日}}</ref>、ジョン・レナードは、「消費者を対象にした広告で提示した公開的な約束だから景品を支給すべきだ」と主張し、裁判所に[[訴訟]]を起こした。<ref name="Class Caster">{{cite web|url=http://www.classcaster.org/449/10564-Leonard%20v.%20Pepsico.pdf|title=88 F.Supp.2d 116|publisher=Class Caster|language=en|access-date=2020年11月8日}}</ref><ref name="Los Angeles Times">{{cite news|url=https://www.latimes.com/archives/la-xpm-1996-07-25-fi-27770-story.html|title=Flight Suit : Man Takes Pepsi to Court Over Fighter Jet ‘Giveaway’|date=1996年7月25日|publisher=[[ロサンゼルス・タイムズ]]|language=en|access-date=2020年11月25日}}</ref> ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は1999年8月5日に開かれた裁判で「誰でも合理的な人なら巨額のジェット機を民間人に譲渡しようとすることに対して常識外のことだと判断するため、ペプシコの広告は単なる広告効果のための誇張された宣伝に過ぎないと判断される。 このため、ペプシコはジョン・レナードにハリアー戦闘機を景品として支給する義務がない。」と判決し、訴訟を棄却した。<ref name="F. Supp. 2d">{{cite web|url=https://law.justia.com/cases/federal/district-courts/FSupp2/88/116/2579076/|title=Leonard v. Pepsico, Inc., 88 F. Supp. 2d 116 (S.D.N.Y. 1999)|date=1999年8月5日|publisher=Justia|language=en|access-date=2019年2月22日}}</ref>
29行目:
[[ファイル:United States Marine Corps AV-8B Harrier II hovering.jpg|thumb|250px|事件の争点となったAV-8BハリアーII戦闘機]]
[[ファイル:Pepsi can 90s.jpg|thumb|250px|1990年代の様式を帯びたペプシコーラ缶]]
この事件は、ペプシコーラを生産するアメリカの飲料会社ペプシコが1995年にペプシポイントを景品に交換するマイレージサービス、{{仮リンク|ペプシスタッフ|en|Pepsi Stuff}}イベントを広報するために制作したテレビ広告が発端となった ニューヨーク州南部地裁は当該事件に関連するペプシコのテレビ広告の内容を次のように説明した。<ref name="Class Caster" />
 
{{Quote|この広告は牧歌的な郊外風景とともに画面に「月曜日午前7時58分」(MONDAY 7:58 AM)という字幕が出てから始まる。 日差しが降り注ぐ木から朝を知らせる囀る鳥の声とともに、新聞配達員が自転車に乗り、2階建ての家の玄関入口の階段に向かって新聞を投げる。 その後、軍楽隊のドラム音が登場する。 家の中ではペプシのロゴが描かれたTシャツを着た10代の少年が自信を持ってポーズを取りながら登校する準備をするが、画面には「Tシャツ75ペプシポイント」(T-SHIRT 75 PEPSI POINTS)という字幕が登場する。 部屋から出てきた10代の少年は皮ジャケットを着て廊下を歩いていく。 軍楽隊のドラムの音と共に画面には「革ジャケット1,450ペプシポイント」(LEATHER JACKET 1,450 PEPSI POINTS)という字幕が登場する。 ドアから出てきた10代の少年は早朝の眩しい日差しに慌てずサングラスをかけながら登場するが、画面には「サングラス175ペプシポイント」(SHADES 175 PEPSI POINTS)という字幕が登場する。