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|和名 = 奇蹄目<ref name="kawada_et_al">[[川田伸一郎]]他 「[https://doi.org/10.11238/mammalianscience.58.S1 世界哺乳類標準和名目録]」『哺乳類科学』58巻 別冊、[[日本哺乳類学会]]、2018年、1 - 53頁。</ref>
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'''奇蹄目''' (きていもく、Perissodactyla) は、哺乳綱に分類される目。別名'''ウマ目'''<ref>田隅本生 「[https://doi.org/10.11238/mammalianscience.40.83 哺乳類の日本語分類群名,特に目名の取扱いについて 文部省の“目安”にどう対応するか]」『哺乳類科学』第40巻 1号、日本哺乳類学会、2000年、83 - 99頁。</ref>。▼
▲'''奇蹄目''' (Perissodactyla) は、哺乳綱に分類される目。別名'''ウマ目'''<ref>田隅本生 「[https://doi.org/10.11238/mammalianscience.40.83 哺乳類の日本語分類群名,特に目名の取扱いについて 文部省の“目安”にどう対応するか]」『哺乳類科学』第40巻 1号、日本哺乳類学会、2000年、83 - 99頁。</ref>。
== 進化 ==
従来の説においては、ウマ目とウシ目([[偶蹄目]])は約6,000万年前に[[顆節目]]を祖として分岐、進化したとされてきた
ウマ目は[[始新世]]から[[漸新世]]にかけて繁栄し、特に[[漸新世]]には[[サイ|サイ類]]から陸上哺乳類史上最大級の種([[パラケラテリウム]]またはインドリコテリウム)が現れるなど、その繁栄の絶頂にあったが、[[中新世]]以降は地球の寒冷化による環境の変化によって多くの種が絶滅し、更に[[ウシ亜目]]などの反芻類の進化に押されて衰退を始める。地質時代には240属と多様性を誇ったこのグループも現在はわずかに3科6属20種しか生き残っていない
== 形態特徴 ==
脚指の先端は[[蹄]](ひづめ)で覆われており、指先のみを地面につけ、人間などのかかとに相当する部分は地面につけない[[蹄行]]性の歩行をする。各脚の指の数は、ウマでは1本、サイでは3本、バクでは前脚が4本、後脚が3本となっている。これらの指のうち、中指を肢端の中心線が通っていることがこのグループを定義付ける特徴である
それ以外の四肢の特徴としては、大腿骨の外側に、第三小転子と呼ばれる、筋肉の付着点となる突起を持ち、また[[距骨]]上端が滑車型、下端が平面または窪み型となっている点である。この距骨は、鯨偶蹄類では上下端とも滑車状になっている
いずれも草食性で、[[切歯]]と[[臼歯]]がよく発達しており、食べ物を噛み切り、すりつぶすのに適している。切歯は大半のものが上下三対とも揃っており、効率よく植物を裁断する。この切歯と臼歯の間には大きな間隙があり、[[犬歯]]を持つものは、この部分に孤立した形で生えていることが多い
[[胃]]は単室であるが、[[イヌ]]や[[ネコ]]、[[ヒト]]など草食への特殊化をしていない単純な形態のものとは異なり、[[食道]]へとつながる入口([[噴門]]部)付近に憩室を備え、発酵室の機能を備えつつある傾向を持つ
== 分類 ==
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*** †[[アミノドン科]] {{sname||Amynodontidae}}
*** [[サイ|サイ科]] {{sname||Rhinocerotidae}}
{{sfn|遠藤秀紀|2002|page=92}}
<gallery>
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== 参考文献 ==
* {{ cite journal | author = Nishihara H, Hasegawa M, Okada N| date = 2006| title = Pegasoferae, an unexpected mammalian clade revealed by tracking ancient retroposon insertions| journal = Proc Natl Acad Sci U S A| volume = 103| issue = 26| pages = 9929-34| doi = 10.1073/pnas.0603797103}}
* {{Cite book|和書|last1 = コルバート|first1 = エドウィン・ハリス|authorlink1 = エドウィン・ハリス・コルバート|last2 = モラレス|first2 = マイケル |last3 = ミンコフ|first3 = イーライ・C. |others = [[田隅本生]]訳|title = 脊椎動物の進化(原著第5版)|origyear = |year = 2004|publisher = [[築地書房]]|series = |isbn = 4-8067-1295-7|pages = 400, 449 - 472頁|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|author = 遠藤秀紀|authorlink = 遠藤秀紀|title = 哺乳類の進化|year = 2002|publisher = [[東京大学出版会]]|isbn = 978-4-13-060182-5|pages = 92 - 99, 186 - 190, 222 - 235頁|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|author = [[富田幸光]]|others = [[伊藤丙雄]]、[[岡本泰子]]|title = 絶滅哺乳類図鑑|year = 2002|publisher = [[丸善]]|isbn = 4-621-04943-7|pages = 140 - 159頁}}
* {{Cite book|和書|author = [[長谷川政美]]|title = 新図説 動物の起源と進化 書き換えられた系統樹|year = 2011|publisher = [[八坂書房]]|isbn = 978-4-89694-971-1|pages= 43 - 44頁}}
== 関連項目 ==
{{Commonscat
{{Species|Perissodactyla}}
== 外部リンク ==
*{{kotobank|奇蹄類}}
{{Animal-stub}}
{{DEFAULTSORT:きていもく}}
[[Category:奇蹄目|*]]
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