「ケヤキ」の版間の差分

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|属 = [[ケヤキ属]] {{Snamei||Zelkova}}
|種 = '''ケヤキ''' {{Snamei|Z. serrata}}
|学名 = {{Snamei||Zelkova serrata}}<br /> ({{AU|Thunb.}}) {{AU|Makino}}<ref name="YList">{{YList|id = 2411|taxon = Zelkova serrata (Thunb.) Makino|accessdate = 2013-04-26}}</ref>
|id = 2411
|taxon = Zelkova serrata
|accessdate = 2013-04-26
}}</ref>
|シノニム = <!-- {{Snamei||}} {{AU|}} -->
|和名 =
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[[画像:Sennen keyaki (thousand-year-Japanese-zelkova).JPG|thumb|200px|<!--東京都中野区立桃花小学校前の「千年けやき」の-->葉と枝(4月)]]
[[画像:Zelkova serrata in Oasa HigashimachiPark Ebetsu, Hokkaido 1.jpg|thumb|200px|<!--ケヤキの-->樹形(6月)[[北海道]][[江別市]]大麻東町公園]]
'''ケヤキ'''(欅{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}、[[学名]]:{{Snamei|Zelkova serrata}})は、[[ニレ科]][[ケヤキ属]]の[[落葉高木]]。'''ツキ'''(槻)ともいう<ref name="YList"/>
 
== 形態・生態 ==
[[落葉広葉樹]]の高木で{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}、高さ20 - 25[[メートル]] (m) の大木になり40&nbsp;mを超す個体もある。開けた場所に生える個体は、枝が扇状に大きく斜めに広がり、独特の美しい樹形になる{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。[[樹皮]]は灰白色で、若木のうちは滑らかで横長の皮目があるが{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}、老木になるとモザイク状や鱗片状、または大きく反り返って剥がれるなど、剥がれ方は一様ではなく、幹の表面はまだら模様になる{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。一年枝は褐色で無毛、ジグザグ状に伸びて皮目がある{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。
高さ20 - 25mの大木になり40mを超す個体もある。[[葉]]の[[鋸歯]]は曲線的に葉先に向かう特徴的な形であり、鋸歯の先端は尖る。[[雌雄同株]]で雌雄異花である。[[花]]は4 - 5月頃、葉が出る前に開花する。
 
高さ20 - 25mの大木になり40mを超す個体もある。[[葉]]は卵形で{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}、[[鋸歯]]は曲線的に葉先に向かう特徴的な形であり、鋸歯の先端は尖る。[[雌雄同株]]で雌雄異花である。[[]]は4 - 5月頃で{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}、葉が出る前に薄い[[黄緑色]]のするが咲く{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}
秋の[[紅葉]]が美しい[[樹木]]でもある。個体によって色が異なり、赤や黄色に紅葉する。
 
秋の[[紅葉]]が美しい[[樹木]]でもある。個体によって色が異なり、赤や黄色に紅葉する。[[果実]]は[[痩果]]で、小枝についた葉が翼となって、果実がついたまま小枝ごと木から離れ、風に乗って遠く運ばれて分布を広げる{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。
 
冬芽は互生し、小さな卵形で暗褐色の8 - 10枚の芽鱗に包まれており、横に副芽を付けることがある{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。枝先には仮頂芽がつき、側芽は枝に沿わずに開出してつく{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。冬芽の横には、しばしば副芽がつく{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。冬芽のわきにある葉痕は半円形で、[[維管束]]痕が3個ある{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}。
 
葉の裏と柄に短毛の密生する変種をメゲヤキという。
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== 分布 ==
[[東アジア朝鮮半島]]、[[中国]]、[[台湾]]の一部と[[日本]]に分布し{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}、日本では[[本州]]、[[四国]]、[[九州]]に分布する<ref>{{Cite book|和書|author=中村 享|title=万葉鉢づくり|date=1990-06-30|year=|accessdate=|publisher=立風書房|isbn=4-651-86010-9|pages=62, 63}}</ref>し、暖地では[[丘陵]]部から[[山地]]{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=183}}、[[寒冷地]]では[[平地]]まで自生する。
 
自然分布の他に、人の手によって街路や公園、人家のまわりにも植えられたものもよく見られる{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}。
 
== 人間との関わり ==
箒を逆さにしたような樹形が美しく、[[街路樹]]や公園樹、防火や防風の目的で[[庭木]]などとしてよく植えられる{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}。特に[[関東地方]]での利用が多い{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}。巨木が国や[[地方自治体]]の[[天然記念物]]になっていることがある。
巨木が国や[[地方自治体]]の[[天然記念物]]になっていることがある。
 
=== 木材 ===
[[画像:Zelkova serrata wood.jpg|thumb|200px|ケヤキ無垢板;塗装済み]]
材は狂いが少なく湿気に強いのが特徴で、幅広い用途に使われる{{sfn|平野隆久監修 永岡書店編|1997|p=107}}。木目が美しく、磨くと著しい[[光沢]]を生じる。堅くて[[摩耗]]に強いので、[[家具]]・[[建具]]等の[[指物]]に使われる。[[日本家屋]]の[[建築]]用材としても古くから多用され、[[神社仏閣]]などにも用いられた。現在は高価となり、なかなか庶民の住宅には使えなくなっている。
 
伐採してから、乾燥し枯れるまでの間、右に左にと、大きく反っていくので、何年も寝かせないと使えない。特に[[大黒柱]]に大木を使った場合、家を動かすほど反ることがあるので[[大工]]泣かせの木材である。また、中心部の赤身といわれる部分が主に使われ、周囲の白太は捨てられるので、よほど太い原木でないと立派な柱は取れない。
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== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author =鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|title =樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種|date=2014-10-10|publisher =[[誠文堂新光社]]|series=ネイチャーウォチングガイドブック|isbn=978-4-416-61438-9|page =183|ref=harv}}
* {{Cite book|和書|author =平野隆久監修 永岡書店編|title =樹木ガイドブック|date=1997-05-10|publisher =[[永岡書店]]|isbn=4-522-21557-6|page 107|ref=harv}}
* {{Cite book|和書
|author = 茂木透写真