「国際紛争の平和的解決」の版間の差分

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== 国際紛争とは ==
{{Main|国際紛争}}
国際判例は、紛争という概念を「二主体間の法律上または事実上の論点に関する不一致、法律的見解または利益の矛盾、対立」(1924年の[[マヴロマティス・パレスタイン特許事件]][[常設国際司法裁判所]]判決)と定義し、国際紛争が存在するか否かは裁判所により客観的に判断されるべき問題としている(1950年の[[平和条約解釈国際司法裁判所勧告的意見|平和条約解釈ICJ勧告的意見]])<ref name="小寺409-410">[[#小寺(2010)|小寺(2010)]]、409-410頁。</ref><ref name="国際法辞典118">「国際紛争」[[#国際法辞典|『国際法辞典』]]、118頁。</ref>。このような国際判例における紛争概念の定義は1988年の[[国連本部協定国際司法裁判所勧告的意見|国連本部協定ICJ勧告的意見]]や1995年の[[東ティモール事件]][[判決 (国際司法裁判所)|ICJ判決]]でも踏襲されている<ref name="判例国際法452-457">酒井啓亘「国際請求の提出と外交的保護」[[#判例国際法|『判例国際法』]]、452-457頁。</ref>。
 
=== 政治的紛争と法律的紛争の分類 ===
==== 調停 ====
{{Main|調停_(国際法)}}
調停は、非政治的・中立な調停委員会が紛争について事実関係だけでなく法的問題まで含めた全体的検討を行い、当事者に解決案を勧告する制度である<ref name="杉原408-411">[[#杉原(2008)|杉原(2008)]]、408-411頁。</ref><ref name="小寺419-420">[[#小寺(2010)|小寺(2010)]]、419-420頁。</ref>。国際調停ともいう<ref name="国際法辞典114">「国際調停」[[#国際法辞典|『国際法辞典』]]、114頁。</ref>。前述の審査と仲介が結合したような制度である<ref name="山本682-683">[[#山本(2003)|山本(2003)]]、682-683頁。</ref>。委員会は個別の条約によって設立されるが<ref name="山本682-683"/>、委員会が示す調停案は勧告にとどまるものであり、法的拘束力はない<ref name="国際法辞典114"/>。調停案提示に至るまでの政治的側面と法的側面のどちらを重視するのかに応じて、仲介に近い性質の場合もあれば裁判的手続に近い場合もある<ref name="杉原408-411"/>。調停においても国際法を全く検討しないわけではないが、必ずしも国際法のみを基準とせず、より広い視点から当事者の利害関係を調整することにより、当事者双方にとって受け入れる可能な案を提示し紛争の解決を図るものである<ref name="判例国際法515-517">富岡仁「ヤン・マイエン調停事件」[[#判例国際法|『判例国際法』]]、515-517頁。</ref>。
 
==== 国際組織の介入 ====