「カエル検流器」の版間の差分

出典テンプレート修正
(仕上げ)
タグ: メディア除去
(出典テンプレート修正)
離れた場所での放電がカエルを反応させたという話には異説があり、起電機が置かれたテーブルでスープを作るためにカエルを処理していたのだという。助手がたまたま神経に触れたときカエルがけいれんし、ガルヴァーニの妻がそれに気づいて夫に伝えた<ref>Wilkinson, p. 6</ref>。この説の出所は{{仮リンク|ジャン=ルイ=マルク・アリベール|en|Jean-Louis-Marc Alibert|label=ジャン=ルイ・アリベール}}であり、ピッコリーノとブレッサドーラによるとおそらく創作である<ref>Piccolino & Bresadola, p. 5, citing [[Adolphe Ganot]]</ref>。
 
ガルヴァーニと甥の{{仮リンク|ジョヴァンニ・アルディーニ|en|Giovanni Aldini}}はカエル検流器を電気実験に用いた。[[カルロ・マテウッチ]]はこの器具を改良して広めた<ref>Hare, pp. 3–4</ref>。ガルヴァーニはカエル検流器によって、生物中の[[生気論|生命力]]が新しい種類の電気として現れたという「動物電気」説を確立しようとした。[[アレッサンドロ・ボルタ]]はこの説に反論し、ガルヴァーニと同調者が観察したのは回路中で金属が{{仮リンク|接触帯電|en|Contact electrification}}したことによる電気だと考えた。ボルタが[[ボルタ電池]](一般に用いられている[[マンガン乾電池]]の前身)を発明した大きな動機は、動物の実験で見られる電気現象に生命力が必要ないと示すため、生物性の材料を全く使わずに電気回路を構成しようとしたのだった。マテウッチはボルタへの回答として、金属間の接触が必要ではないことを示すため、{{仮リンク|カエル電池|en|Frog battery|label=カエルの肢からなる電池}}のような生物性の材料だけで回路を構築してみせた。ガルヴァーニの動物電気説もボルタの接触帯電説も現代の電気学には姿を残していないが<ref>{{multiref|Clarke & Jacyna, p. 199|<br/>Clarke & O'Malley, p. 186|<br/>Hellman, pp. 31–32|<br/>Bird (1848), pp. 344–345|<br/>Matteucci (1845), pp.284–285}}</ref>、1930年代には[[アラン・ロイド・ホジキン|アラン・ホジキン]]が実際に[[イオン]]電流が神経を通っていることを示している<ref name="Picc75">Piccolino & Bresadola, p. 75</ref>。
 
マテウッチはカエル検流器を用いて電気と筋肉の関係を研究し、切断直後の人間の手足なども対象とした。マテウッチは自身の測定から、あらゆる筋肉では内から外に向けて常に電流が流れていると結論した<ref>Bird, p. 270</ref>。この考えは同時代人の多くに受け入れられたが、現在では否定されており、マテウッチの実験結果は{{仮リンク|損傷電流|en|Current of injury|label=損傷電位}}に基づいて説明される<ref>Clarke & Jacyna, p. 199</ref>。