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[[数学]]における'''定数'''(ていすう、じょうすう、{{lang-en-short|constant}}; '''常数''')あるいは'''[[論理定項|定項]]''' (constant term) は、二つの異なる意味を示し得る。そのひとつは固定 (fix) され{{efn|{{lang-en-short|constant}} は形容詞として「変化しない」こと (non-varying) を意味する}}、[[well-defined|矛盾なく定義された]][[数]](またはもっとほかの[[数学的対象]])であり、この意味で言う定数であることをはっきりさせるために「[[数学定数]]」(あるいは「[[物理定数]]」もそうだが)という語を用いることもある。もう一つの意味は、[[定数函数]]またはその{{ill2|値 (数学)|label=値|en|value (mathematics)}}(これらはふつうたがいに同一視される)を指し示すもので、この意味での「定数」は扱う問題における主変数に依存しない[[変数 (数学)|変数]]という形で表されるのが普通である。後者の意味での例として、{{ill2|積分定数|preserve=1|en|constant of integration}}は、与えられた函数の原始函数をすべて得るために特定の[[原始函数]]に加えられる、任意の(積分変数に依存しないという意味での)定数函数を言う。
 
例えば、一般の二次関数はふつう {{mvar|a, b, c}} を定数(あるいはパラメタ)として
: <math>a x^2 + b x + c</math>
のようにあらわされる。ここに変数 {{mvar|x}} は考えている関数の[[引数]]の[[メタ構文変数|プレースホルダ]]となるものである。より明示的に
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{{main|数学定数}}
数学において特定の数値は頻繁に表れ、慣習的に特別な記号であらわされる。そのような数値とその標準的な記号は数学定数と呼ばれる。
* {{math|[[0]]}} (零):[[群 (数学)|群]]<math>(\mathbb{Z},+)</math>における[[加法単位元]].
* {{math|[[1]]}} (壱): 零の直後の[[自然数]].群<math>(\mathbb{R}\setminus\{0\},\cdot)</math>における[[乗法単位元]].
* {{math|{{pi}}}} ([[円周率]]): 円の直径に対する円周の長さの[[比]] {{math|&asymp; 3.141592653589793238462643….}}<ref>{{cite book | last = Arndt | first = Jörg | last2 = Haenel | first2 = Christoph | title = Pi – Unleashed | page = 240 | year = 2001 | publisher = Springer | isbn = 978-3540665724}}</ref>
* {{mvar|e}} ([[ネイピア数]]) {{math|&asymp; 2.718281828459045235360287….}}
* {{mvar|i}} ([[虚数単位]]): {{math|1=''i''<sup>2</sup> = −1.}}
* {{math|{{sqrt|2}}}} ([[2の平方根]]): 一辺 {{math|1}} の正方形の対角線の長さ {{math|&asymp; 1.414213562373095048801688….}}
* {{mvar|φ}} ([[黄金]]): {{math|(1 + {{sqrt|5}})/2 &asymp; 1.618033988749894848204586….}}
 
== 解析学において ==
[[初等解析学]]において定数は、そこで扱う演算によっていくつか異なる扱いをされる。例えば[[微分]]において、定数函数の導函数は零函数である。これは取りも直さず、微分係数が函数のある変数に関する変化率を測るものであって、定数函数は定義により変化をしないものなのだから、導函数が零であるのは必然である。他方、[[積分]]の場合は定数函数の原始函数において、その定数函数の値は積分変数に掛かる係数になる。[[極限 (数学)|極限]]の評価においては、定数は評価の前後で変わらず同じ値のままである。
 
一変数函数の[[不定積分]]においては{{ill2|積分定数|preserve=1|en|constant of integration}}が含まれる。これが生じるのは不定積分が微分して得られる函数の原函数を恢復することを目的とするという意味において[[微分]]の逆演算になっているという不定積分の性質によるものである。既に注意したように定数函数の微分は零函数であり、微分演算は線型作用素であるから、定数だけしか違わない任意の函数同士は同じ導函数を持つ。このことの重要性を顕示するために積分定数は不定積分に加えられ、それにより可能なすべての解函数を表すことが保証される。積分定数(一般に {{mvar|cC}} と書かれる)は、それが固定されているが未知 (fixed but undefined) の値であるものという意味での「定数」を表している。
 
== 注 ==