「万葉集」の版間の差分

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なお、近年出現した広瀬本万葉集については、項目を別に改めて付加して概述される必要がある。
 
=== 古点本<ref> ===
本節は特記以外は『日本古典文学大辞典』岩波書店、「万葉集」の項目執筆者は[[林勉]]</ref> ===)による。
==== 桂本 ====
皇室御物。[[平安時代]]中期の書写と推定されており、現存する最古の写本である。巻4の3分の1ほどの109首を収める1巻のほかに、[[断簡]]('''栂尾切'''ともいう)が66首と37首分の目録が残る。[[源兼行]]筆とされるが、ほかに[[紀貫之]]、[[源順]]、[[藤原行成]]、[[源俊房]]とする説がある。次点の影響が少なく、古点本の面影を残している。花鳥草木を描いたきわめて美しい[[継色紙]]が使われ、紙背継目の[[花押]]から[[伏見天皇]]の御物といわれる。その後、[[前田利家]]室[[芳春院]]の所有となり、子の[[前田利常|利常]]が[[桂宮家]]に献上した。名はこれによる。[[1881年]]([[明治]]14年)、桂宮家断絶により皇室に入った。断簡は<!--、前田、蜂須賀、益田、斎藤、田中、岡村、池上家、-->[[石川武美記念図書館]]、[[五島美術館]]、[[出光美術館]]、[[梅沢記念館]]ほか諸家が所蔵している。