「秋本治」の版間の差分

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代表作は[[1976年]]から[[2016年]]まで40年間に亘って一度も休載せず続いた『[[こちら葛飾区亀有公園前派出所]]』(通称こち亀)。
 
== 概要 ==
[[本郷中学校・高等学校|本郷高校]][[デザイン科]]卒業<ref name="mangaseek" />。自身を中心とする漫画制作集団「有限会社アトリエびーだま」<ref>葛飾区[[堀切 (葛飾区)|堀切]]6丁目30番2号(表札のある場所)、葛飾区[[お花茶屋]]3丁目1番5号(登記上の本店) 法人番号 4011802000356</ref>の代表取締役。2019年に[[紫綬褒章]]を受章している。
 
== 来歴 ==
=== 漫画家を志すまで ===
9歳の時に父親と死別して以降、母親の手だけで育てられた<ref name="情熱大陸">『情熱大陸』2009年2月22日放送{{信頼性要検証|date=2015年10月|title=TV番組そのものは出典に成りません。}}</ref>。小学校3年生頃より漫画らしきものを描き始め、5年生の時に漫画家に憧れるようになり、ペンを買い[[久松文雄]]の『[[スーパージェッター]]』に似たものを描く<ref name="カメダス584">『カメダス』584p</ref>。中学校に入り、母親に買ってもらった[[石ノ森章太郎|石森章太郎]]の『マンガ家入門』を擦り切れるまで読み、ペンの種類や描き方などを知る<ref>『週刊少年ジャンプ特別編集 こちら葛飾区亀有公園前派出所 2002年夏の増刊』秋本治先生突撃スペシャルインタビュー!</ref>。この頃書きためた作品をまとめた個人誌「星」を製作する<ref name="カメダス585">『カメダス』585p</ref>。高校のデザイン科に入学し、学友とともに「マンガ劇画同好会」を立ち上げるとともに[[同人サークル]]「CCマニア」に参加し、同人誌『でんでんむし』に作品を投稿していた。この頃の秋本の画風は周囲からの影響で[[劇画]]タッチだった<ref name="カメダス586">『カメダス』586p</ref>。
 
高校卒業後、[[アニメーター]]を志し[[虫プロダクション#株式会社虫プロダクション(旧虫プロ)|旧虫プロダクション]]のアニメーター採用試験を受けるも不合格であった。しかし旧虫プロダクションの紹介で[[タツノコプロ]]に入社する。同社作品『[[カバトット]]』『[[かいけつタマゴン]]』『[[科学忍者隊ガッチャマン]]<ref>『[[D.Gray-man]] illustrations [[星野桂]]』 星野桂X秋本治対談より</ref>』などで2年間動画などを務めた<ref>『このマンガがすごい! 2006・オトコ版』 秋本治インタビューより</ref>。当時は同社の演出家だった[[布川ゆうじ]]と共に仕事をしている<ref name="ハフポスト">{{cite web|url=https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5cb04a0de4b0ffefe3ae685f|title=こち亀作者、秋本治さんが語るマンガの神髄。生みの苦しみと楽しさは“ネーム”にある|publisher=ハフポスト|date=2019-04-14|accessdate=2020-01-21}}</ref>。しかし仕事が多忙となり、病気で入院していた母の看病が週1度の頻度しか出来なくなったため退社<ref name="情熱大陸"/>。その後は「CCマニア」解散後に残った仲間と「漫画創作倶楽部」を結成<ref name="カメダス586"/>。母の看病をしつつ、しばらく投稿漫画家生活を送る。
 
=== こち亀でデビュー ===
母の死をきっかけに[[1976年]]([[昭和]]51年)、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を新人賞に応募する<ref name="情熱大陸"/>。月例[[週刊少年ジャンプの新人漫画賞#ヤングジャンプ賞|ヤングジャンプ賞]]入選作品(4月期)に選ばれ、[[山上たつひこ]]の名前をもじった「山止たつひこ」の名義で、『[[週刊少年ジャンプ]]』29号(6月22日発売)に読切として掲載される。賞へ応募した際のペンネームは、さらに[[石ノ森章太郎]]のもじりも加えた「岩森章太郎改め山止たつひこ」であった(岩森章太郎名義での執筆歴はない)。長いタイトルとペンネームは自分の投稿が編集者の目に止まるようにという理由からであった。
 
[[2000年]]([[平成]]12年)の誕生日以降、『こち亀』の連載期間が秋本の人生の半分以上を占めるようになった。
 
=== 長寿作家へ ===
『こち亀』で[[2001年]]に第30回[[日本漫画家協会賞]]大賞を、[[2005年]]には第50回[[小学館漫画賞]]審査委員特別賞を受賞している。
 
上記に加えて影響を受けた作家として[[園田光慶]]、[[ながやす巧]]を、好きな作家や人物として[[ちばてつや]]、[[石ノ森章太郎]]、[[士郎正宗]]、[[松森正]]、[[矢代まさこ]]、[[宮崎駿]]の名を挙げている<ref name="カメダス583"/>。
 
[[アニメ制作会社]]では[[京都アニメーション]](以下「京アニ」と表記)のファンであり、同社が制作したアニメ作品では『[[けいおん!]]』や『[[響け! ユーフォニアム]]』を絶賛している。また、自身の連載漫画『[[ファインダー -京都女学院物語-]]』は、京アニ作品の影響を受けて執筆したものである<ref name="京アニ">{{Cite web|url=https://www.asahi.com/amp/articles/ASN7H3T0GN7BUCVL00Z.html|title=京アニの輝き、「こち亀」前の自分に重ねて 秋本治さん:朝日新聞デジタル|publisher=[[朝日新聞社]]|accessdate=2020-7-20|date=2020-7-17|format=}}</ref>
 
[[小林よしのり]]とは、『週刊少年ジャンプ』で同年にデビューし、担当も同じだった{{efn2|デビュー時点の担当は[[堀内丸恵]]}}ことから旧知の仲であり、『こち亀』第1巻の巻末文には小林がコメントを寄せていたり、何度か合作をしたりしている(小林との合作による作品は現在、書籍では『こち亀』のみに収録されている)。また、小林の主宰する雑誌『[[わしズム]]』創刊号では対談をした。{{main|東大一直線#こちら葛飾区亀有公園前派出所&東大一直線}}
大の[[軍事]]([[兵器]])ファンであり、その中でも特に[[戦車]]が好きなようである。昔は軍事をテーマにした読み切り漫画を描いていた他、『こち亀』連載終了後には激しいガンアクションを描く西部劇『[[BLACK TIGER]] 』を青年漫画誌にて連載している。『こち亀』では軍事兵器をよく登場させており、それらをテーマにした話をよく描いている。定期的に軍事関係の描写が登場するが、秋本本人は初期の読み切り作品や『こち亀』の作中などで反戦を訴える台詞を入れるなど、基本的には反戦のスタンスである。
 
[[鉄道ファン]]としても知られ、漫画作品中にも現在は存在しない過去の人気鉄道車両や、[[ヨーロッパ|欧州]]などの人気車両が登場することも多々ある。『こち亀』単行本22巻『線路はつづく!の巻』は、鉄道ファンをメインとしたエピソードであり、秋本の地元の玩具メーカーである[[トミー (企業)|TOMY]]の[[鉄道模型]]「[[TOMIX]]」を登場させ、劇中で両津が絶賛している。また、『こち亀』単行本192巻『馬券が発車しました!』では同じくTOMY(TOMY([[タカラトミー]])が発売している[[プラレール]]が題材になっており、車両の解説やギミックの説明が記載されている。尚これに関して両津は先述のTOMIXが発売している[[Nゲージ]]のようにリアルにして欲しい、とやや批判していた。
 
また、[[スポーツカー]]・[[オートバイ|バイク]]にも興味があって[[フェラーリ]]の歴代スポーツカーなどを何回も登場させている。本人は過去に[[マツダ・コスモ#初代・コスモスポーツ(1967年 - 1972年)|マツダ・コスモスポーツ]]に乗っていた時期があり、今は[[ダイハツ・コペン]]や[[スズキ・カタナ]]を愛用している<ref name="超こち亀2">『超こち亀』299頁</ref>。カタナシリーズはGSX1100S・GSX750S・GSX400S・GSX250Sとほぼコンプリートしている<ref name="超こち亀2"/>。
『こち亀』の[[両津勘吉]]を描く際には、必ず眉毛から先に描いている。理由は、眉毛が顔の丁度中心にあり、目や鼻の位置が収まりやすく、バランスが取りやすいからである<ref name="情熱大陸"/>。
 
気分転換に読み切りを描く。週に1日余裕が出来れば、月に4日、年間で40日貯まりそれで読み切りを描いている。作業は週単位ではなく月単位で進めており、1カ月が4週なら月に5本完成させるのが目標で、1本は休みやこち亀以外の貯金にしている<ref>{{Cite book|title=Chōkochikame|url=https://www.worldcat.org/oclc/676079997|publisher=Shūeisha|date=2006|location=Tōkyō|isbn=4-08-874096-3|oclc=676079997|others=Akimoto, Osamu, 1952-, 秋本, 治, 1952-}}</ref>。
 
== 作品リスト ==
 
=== 連載作品 ===
* [[こちら葛飾区亀有公園前派出所]] (1976年42号 - 2016年42号(以下不定期)、『[[週刊少年ジャンプ]]』)
 
* [[Mr.Clice]] (1985年12月号 - 、『[[月刊少年ジャンプ]]』→『[[ジャンプスクエア]]』→『ジャンプSQ.RISE』)<ref name="asahi">[http://www.asahi.com/articles/ASJCX63JTJCXUCVL02Z.html 「こち亀」終え新連載4本 「有給中」両さんも登場?]</ref>
* [[BLACK TIGER]](2017年2号 - 、『[[グランドジャンプ]]』)<ref>『週刊少年ジャンプ』2016年45号</ref>
 
 
=== 短編・読み切り作品 ===
* 交通安全'76 (197676(1976年、『週刊少年ジャンプ』)
* 最後の狙撃兵 (1977年、『週刊少年ジャンプ』) - [[週刊少年ジャンプ#愛読者賞|愛読者賞]]候補作品
* [[平和への弾痕]] (1977年、『週刊少年ジャンプ増刊』)
* ひまつぶし探偵団 (1978年、『月刊少年ジャンプ』)
* たびだち (1978年、『週刊少年ジャンプ』)
* となりの金ちゃん (1978年、『週刊少年ジャンプ』) - 愛読者賞チャレンジ作品
* 酷道4000キロ (1978年、『月刊少年ジャンプ』)
* [[5人の軍隊]] (1979年、『週刊少年ジャンプ増刊』)
* 柴又戒厳令 (1979年、『週刊少年ジャンプ』) - 愛読者賞チャレンジ作品
* クリスマス・キャンドル (1980年、『週刊少年ジャンプ増刊』)
* 新元禄太平記 (1980年、『月刊少年ジャンプ』)
* ライブ (1980年、『週刊少年ジャンプ』) - 愛読者賞チャレンジ作品
* パニック最前線 (1981年、『月刊少年ジャンプ』)
* 110秒の戦士たち (1981年、『週刊少年ジャンプ』) - 愛読者賞チャレンジ作品
* こちら交機の本田 赤のZ追跡中! よろしく! (1982年、『月刊少年ジャンプ』)
* 白バイファイター夢之丞変化 (1982年 - 1983年、『月刊少年ジャンプ』)
* デスマッチ (1982年、『週刊少年ジャンプ』) - 愛読者賞チャレンジ作品
* 魔海伝説 (1983年、『週刊少年ジャンプ』) - 愛読者賞チャレンジ作品
* 日本一の世直し男 (1984年、『月刊少年ジャンプ』)
* 武装化時代 (1984年、『[[フレッシュジャンプ]]』3月号)
* こちら人情民生課 (1984年、『月刊少年ジャンプ』)
* プラモ道入門 (1985年、『[[ホビーズジャンプ]]』)
* 爆笑!! ギャグスター4コマ漫画大会/ある漫画家のバカンス (1985年、『週刊少年ジャンプ増刊』)
* ロボット三太平 (1986年、『[[スーパージャンプ]]』)
* 東京深川三代目 (1987年 - 1990年、『スーパージャンプ』)
* 鷹が飛ぶ (1991年、『スーパージャンプ』)
* 花田留吉七転八倒 (1992年 - 1994年、『スーパージャンプ』)
* R・P・G (1997G(1997年、『週刊少年ジャンプ』)
* N少女いずみ (1999年、『[[りぼん]]』付録)
* 時は… (2008…(2008年、『[[ジャンプスクエア]]』)
* KAKIMARU -かきまる- (2009年、『[[週刊少年ジャンプの増刊号|赤マルジャンプ]]』)
* SUCCEED(2010年、『週刊少年ジャンプ』)
* 希望の煙突 -端島-(2013年、『少年ジャンプNEXT!2013WINTER』)
* アリィよ銃を撃て!(2015年、『グランドジャンプ』新年4号)
* 七人も刑事 (2021(2021年、『グランドジャンプ』11号)
 
=== エッセイ ===
* 両さんと歩く下町-『こち亀』の扉絵で綴る東京情景 (2004年、集英社新書)(ISBN 978-4-08-720265-6)
* 両さんの時代 『こち亀』で読むエンタメ史(2009年、集英社)(ISBN 978-4-8342-5153-1)
 
* アニメこちら葛飾区亀有公園前派出所234話(2002年)[[絵コンテ]]を禾火本三台名義で
* 「[[ジョジョの奇妙な冒険|ジョジョ]]」連載25周年紀念 特別寄稿(2012年)
* 秋本治の仕事術 ~『こち亀』作者が40年間休まず週刊連載を続けられた理由~ (2019~(2019年、集英社)ISBN 978-4087880106
 
== テレビ出演 ==
* [[あろひろし]]<ref>『漫画家人名事典』27頁</ref>
* [[うすね正俊]]<ref>『こちら葛飾区亀有公園前派出所』30巻44頁 「秋本プロ アシスタント白書」</ref>
* [[内田耕次]]
* [[坂本昭悟]]
* [[実崎孝永]]
* [[嶋橋広志]]
* [[原康]]
* [[木村隆宏]]
 
== 脚注 ==