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イスラーム圏内では、現代においても、イスラム法学者によって、聖典を批判する者を、処刑したり、不信仰者として追放したりすることがある。イスラーム圏内では7世紀に編纂された書物が不変の絶対的聖典とされている。国の憲法の基礎部分を、その古代の書物が固めているとされる国では、不適切な解釈や批判は、赦されないようだ。また、イスラーム学者にとっては、不信仰者や、異教徒によるクルアーン解釈というものは、あってはならない背信行為とされている。そうしたこともあり、自国を追放された不信仰者は、イスラームの聖典や指導者に対する客観的・批判的議論を、異教徒の国において行うことになる。異教徒は、ムスハフ解釈本について、客観的・批判的議論を集積してゆく、という事態となっている。一般的な宗教書の時もあれば、絶対的聖典でもあるという面からすると、ムスハフ解釈本は、多面性を持った宗教書であるといえる。
==== イスラーム圏内
メディナ時代の10年間において、イスラーム信者は、自分の周りに何か問題が起きると、それをムハンマドに
===== 絶対的聖典を否定できない社会 =====
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