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固体状の香料を加熱し、香気成分を発散させるのに用いる容器。
 
餡庵 (会話 | 投稿記録)
使用目的を追加。香立てについて記述。
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'''香炉'''(こうろ)とは、固体状の[[香料]]を加熱し、香気成分を発散させる目的で用いる[[容器]]である。
同様の目的に使われる、容器と呼べる形状を持たないもの、すなわち'''香立て'''(こうたて)も、ここで取り上げる。
 
== 構造と材質 ==
上面または側面に大きく開口した筒、椀、箱、皿もしくは板状の物体容器である。床や机との接触を避ける目的で、ほとんどのものが脚を備えている。穴の空いた蓋(火屋)を備えたものも存在するが、[[香道]]で用いる聞香炉(もんこうろ)は、蓋を持たない。
主に火気を使用する関係上、材質には不燃性、耐熱性が求められる。そのため、陶磁器や金属、石材などで作られていることが多い。しかしながら、仏前での焼香には、漆器(またはその模造品としてプラスチック)の角香炉が用いられることもある。
 
== 香炉を使用する目的 ==
の節では香炉を使用する物理的な目的を論ずるにとどめ、香料を含めた文化的な目的は割愛する。
 
=== 熱源を隔離する ===
薫香に用いる火気、特に十分に熾きた[[炭]]は高熱を発しており、間違っても人体や可燃物に接触させてはならない。容器越しでも危険な場合すらある。逆に、香料自体に点けた火は小さく、容器固体に接触させただけで熱を奪われて消えてしまう場合がある。このため、炭火を[[灰]]の中に埋める、香料の着火した部分を中空に向けて固定するなどの方法を用いて、熱源と外部の固体を隔離している。
 
一方、香料自体にも熱に弱いものが多い。薫香の多くは[[樹脂]]や[[精油]]成分を豊富に含み、乾燥しているため、過度に加熱すると煙ばかりが大量に出る、香気が破壊される、煙でなくるといった弊害が出るため、ある程度熱源から距離をとる必要がある。
もっとも、どの程度の加熱を許容するかは文化にも依存し、[[アラブ]]文化圏ではむき出しの炭火に直接香料を置き、熱で弾けるのに任せるのに対して、[[日本]]の香道では発煙すら嫌い、灰や[[雲母]]の板(銀葉)を用いて、炭火から厳重に遠ざけている。
 
=== 散りやすい材料や不要物を収める ===
炭火を用いる場合、香炉自体に直接触れさせずに収めておくために灰を使用することが多い。炭や香料が燃焼した結果としても灰が、そして燃え残りが生じる。香料が粉末や細片である場合、焚く際に一定の形に留めておくことが必要になる場合もある。香炉とは、これらを収める容器であるとも言える。
 
=== 香炉自体を鑑賞に供する ===
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*炭火
*電気
 
==香立て==
通常、香炉といった場合、容器としての形態を有するものを指す。これとは別に、香料を上に置き、固定する機能しか持たない器具も存在し、これは香立てと呼ぶ。これらは通常、容器やグラスウールといったものの上に載せて使用する。
 
== 関連項目 ==
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{{stub}}
[[Category:燃焼器具|こうろ]]
[[Category:香料|こうろ]]
[[Category:容器|こうろ]]