「児童の発達」の版間の差分

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== 小学校1年生 - 小学校2年生 ==
小学校1年生および小学校2年生では、先生の話を45分間着席して聞くという学校の勉強スタイルになじむ時期である。文字や数字という記号の世界に入るが、算数セットなどの具体物を操作しなければ理解できない。教師は親でもあり先生でもあり生活の中心人物である。教師とは1対1の関係が中心となり、自分の意見を聞いて欲しく、クラス全体への関心は薄い。まだ、お漏らしをする場合があるのでトイレに行かせる時間を配慮しなければならない。
 
家が近かったり、席が隣であれば友になる。友だち同士のトラブルは叩く、蹴るという直接的暴力が多い。例としては、行列を作って歩いているときに前の子供たちが止まって、後ろの子供がぶつかるとか、邪魔だから押すといったもので、原因がわかりやすい。行列が止まった原因を考えさせたり、相手への接し方を考えさたりすることで双方が納得できる。
 
この時期に描かれる絵は、基底線(base line)を使って遠近を表現し始める。それと同時に基底線の影響を受けた絵を描き、屋根から煙突が直角に描かれたり、肩から手が直角に描かれる。また視点が混同した正面化した絵を描く。文字を修得し、内容を文字で説明するために、一時的に絵が雑になる。文字を使わないで、形と色で描くように指導することで豊かな絵となる。
 
== 小学校3年生 - 小学校4年生 ==
小学校3年生および小学校4年生では、徒党を組んで大きなグループで遊ぶようになる。発言は教師にではなく、クラス全体に対してできるようになる。体力があるので骨折など比較的大きなケガをするようになる。ブランコの立ちこぎから飛んだり、[[馬跳び]]、階段跳びでケガをしたりする。知的関心が広がり、社会・宇宙まで考えられるようになる。[[心の理論]]<ref>子安増生,1997, "子どもが心を理解するとき",[[金子書房]]</ref><ref>子安増生,2000, "心の理論,心を読む心の科学",岩波科学ライブラリー vol.73</ref>でいえば[[二次的信念]]を獲得するため、心情を読み取れるようになり、読書の幅が広がる。
[[具体的操作期]]の完成期になり論理や規則に厳しくなる。[[サボタージュ|さぼり]]やルール違反への指摘が厳しくなり、告げ口が多くなるが受け止めてあげれば満足する。ただし、子供集団の中でチクリとして非難される場合には、原因は何か、何が正しいのか考えさせる必要がある。
女子は多くの[[児童]]がこの間に[[思春期]]を迎え、[[第二次性徴]]が生じ、[[青年期]]の特徴を持つようになる。