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''KL-UA272系ノンステップバス(Fタイプ・Nタイプ)及びKL-UA452A系(Gタイプ)については後述。''
 
[[2000年]][[6月28日]]に平成11年排出ガス規制に伴いモデルチェンジされ、KL-UA452A系となった。エンジンは過給器付きのPF6H系を搭載し、U-UA系に似たエンジン音になった。高出力車もエンジン設定で対応した。標準出力車がPF6HTA型(240ps)、高出力車がPF6HTB型(300ps)となる。一般路線高出力車の導入は非常に珍しい。例として京都バス、神戸市交通局がある。
 
トランスミッションは5速MTのFTCが標準設定。ツーステップ標準出力車、自家用・一般観光型、デラックス観光型のみオプションでパワーシフトが設定された。
 
標準出力車にはOD5速が標準。オプションでDD5速。高出力車はDD5速が標準だが標準出力のDDとはギア比が若干違う物となっている。また自家用・一般観光型、デラックス観光型の標準出力車はOD5速のみの設定、自家用・一般観光型高出力車はDD5速が標準。オプションでOD6速が設定。デラックス観光型高出力車にはOD6MTが標準となっている。
 
ホイルベースはUA460/4E0/521A系から変更され、K尺(4.8m)、M尺(5.3m)、P尺(5.8m)、T尺(6.5m)の4種類が用意されているが、T尺はエアサス高出力車のみの設定となる。この車から、前扉付近にあるモデルプレートに表記されている型式から、軸距を表す記号以降の表記が消える(KL-UA452KANなら"KL-UA452K"、JPなど他車種も同じ)。
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[[1997年]]にUA460KAM(改)<ref group="注釈">名古屋市営バスのみはUA460MAM(改)。</ref>として試作扱いで登場したフルフラットノンステップバス。K尺がホイールベース4.8m、M尺が5.3mとなる。[[ドイツ]][[ZFフリードリヒスハーフェン |ZF社]]から[[トルコン]]ATやドロップアクスルなどを輸入して製造した。[[ホイール]]が[[ISO規格]]の10穴となっている。
 
構造的には、車体後部に通常のKC-UA460A系と同じPG6型エンジン (235ps) を垂直横置きしている。トランスミッションはZF社製の4速ATを組み合わせている。ボディは[[富士重工業|富士重工]]のみの製造で7Eを架装する。
 
1997年に製造された初期車は、[[都営バス]]・[[名古屋市営バス]]・[[京都市営バス]]・[[熊本市営バス]]に投入されたが、すでに全廃となっている。このうち最後に廃車されたのは京都市営バスで[[2013年]]初頭まで活躍した。
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[[2000年]]、平成11年排出ガス規制に対応に合わせマイナーチェンジされ、KL-UA272KAM(M尺はK尺の改造扱いで社内ではUA272MAMとして区別)として発売。K尺がホイールベース4.8m、M尺が5.3mとなる。なお当初は型式認定を得ていなかったことから、試作車時代と同じくUA460KAMと名乗っており、K尺は西武バス、M尺は札幌市交通局が導入している。
 
エンジンがツーステップ・ワンステップと共通のPG6系から、中型トラックの増トン系などに採用されてきた[[日産ディーゼル・MD92エンジン|MD92系]]のMD92TA型(過給モデル、260ps)に変更され、エンジンの小型化により客室空間が広がっている。トランスミッションは先代と同様にZF社製の4速ATとなっている。
 
[[2003年]]の富士重工のバスボディ製造撤退まで生産された。
 
近年では大手から移籍せず廃車になり、UA460、UA272系は急速に残存数を減らしている。主な理由として最終製造終了から20年近く経っている為、老朽化、故障が発生して廃車してる例が多い。またトランスミッションやシャシが外国製の輸入品ということもあり、部品代が高額な為、修理しないで廃車した例も多々ある。これは他社のフルフラットノンステップ車両にも言えることである。その為現役の車両が日本国内で数えるくらいしかないと思われる。
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ファイル:Funabashi Shin-Keisei Bus N-806 KL-UA252KAMkai.jpg|M尺(WB5.3m、改造扱い)新7Eノンステップ<br/>KL-UA272KAM改(富士R17/7E)<br/>[[船橋新京成バス]]
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KL-UA272KAM改(すべて改造扱いでK尺とM尺があり、社内ではエンジンの違いからUA452KAM・UA452MAMとして区別)として発売。K尺がホイールベース4.8m、M尺が5.3mとなる。
 
エンジンはFタイプが専用のMD92系を用いていたが、Nタイプはワンステップバスと同じPF6系リアアンダーフロアエンジンを縦置きにして横方向にオフセットし、デフの位置をずらすことにより、リアオーバーハングの低床化を実現している。Fタイプに比べリアオーバーハング部分の座席が1列多く設定できるが、Fタイプに比べ座席位置は高い。トランスミッションはFタイプと同様のZF社製の4ATである
 
構造的には[[三菱ふそう・エアロスター|三菱ふそうニューエアロスター]]シリーズのノンステップバスに近いが、エンジンオフセットの方向は、ニューエアロスターとは逆のドア側になる。
 
しかし、この頃からそれまでフルフラットタイプを導入した事業者の大半がGタイプ(後述)に切り替えたため、Nタイプを導入した事業者は少ない。導入したのは、[[京都市交通局]]・[[西武バス]]・[[大阪市交通局]]・[[名古屋市交通局]]・[[神戸市交通局]]など。CNGバスも存在する。なお、京都市交通局導入分は後3列目までフラット仕様、それ以外は前中間ノンステップの仕様で導入されている。2021年現在西工B-ⅡボディのUA272は神戸市交通局の1台のみと思われる。2005年8月で生産終了となった。
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ファイル:NSK KL-UA272KAM改.jpg|M尺相当車 西工B-I/96MC<br/>KL-UA272KAM改<br/>名古屋市交通局
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初期のKC-UA460*AN(改)系はH尺がホイールベース4.72m、L尺が5.24m、N尺が5.55mで架装ボディは西日本車体工業のみであった。
特にホイールベース4.72mのKC-UA460HAN改型は[[東急バス]](廃車済)、[[横浜市交通局]]、尼崎市交通局にしか導入されなかった希少な存在である。Gタイプの型式には改が付く
 
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====KL-UA452A改系 ====
2000年からのKL-UA452*AN(改)系はK尺がホイールベース4.8m、M尺が5.3m、P尺が5.8mで富士重工も車体を架装している(富士重工は2003年まで)。なお、[[西鉄バス北九州]]も電車代替バスの2代目車両として導入している。導入実例は大半がK尺を占める。特にP尺は限られた事業者にしか導入されなかった為、数は非常に少ない
 
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エンジンは、UA272(富士重工製)に搭載されていたMD92TAをベースに、尿素SCR[[触媒]]と超高圧燃料噴射([[ディーゼルエンジン#近年の動向|コモンレール]])、[[酸化触媒]]を組み合わせた「[[尿素SCRシステム#UD・FLENDS(フレンズ)システム|FLENDS]]」と呼ばれる排出ガス浄化システムを搭載したMD92TJ型(300ps)1種類に整理された。
 
ホイールベースは、K尺(4.8m)、M尺(5.3m)、P尺(5.8m)、T尺(6.5m)の4種類あり、T尺以外はノンステップにも対応している。ノンステップの仕様はATを選択した場合を含めUAにおけるFタイプやNタイプではなくGタイプに準じた構造である。車体は西工96MCだが、平成18年灯火器類保安基準に適合するため、リアコンビネーションランプをJP/RM360と同じ縦並びにした他、フェンダーアーチの形状や窓割りの変更、サイドリフレクター(反射板)を追加した先代とは異なる外見が特徴。[[トランスミッション|変速機]]は、路線車がDD5速[[マニュアルトランスミッション|MT]]車とZF社製OD5速AT車(K尺・M尺のみ)、近距離高速と自家用仕様がOD6速MT車<ref group="注釈">路線車用5速MTに6速目を追加しただけの変速機である。</ref>となる。5速MT車のファイナルギアは標準は4.625だが、オプションで4.333が設定された。なお、給油1〜2回毎にAdblue(アドブルー)と呼ばれる尿素水溶液を補給する必要がある。
 
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一方、自家用T尺以外の6速MT車と5速ATノンステップ車に関してはエアロスター-S(後述)とともに2007年9月ころにマイナーチェンジされ、新長期規制に対して[[粒子状物質|PM]]の10%減のみを達成した PDG-RA273A系になった。
 
前モデル(RA273)と同一型式のMD92TJ型220kW (300PS)であるが、元々RA273発売時から燃費基準をクリアする燃費性能を有していたことから、後述の汎用ランプ搭載車以外は内装・外観ともにRA273系とほとんど変わらず、リアウインドウの左下にあるステッカーくらいしか判別材料がない。PKG-RA274A系は「平成27年度燃費基準達成車」の緑色のステッカーで識別可能。また、2006年12月以降の新車には、新たに「燃費基準達成」の緑色のステッカーの上に「[[平成17年排出ガス規制 (ディーゼル車)|低排出ガス重量車 PM10%低減]]」の青色のステッカーが追加されているため、こちらでも判別可能である。また、変速機も前モデルと同様であることから直結5MT、OD付き6MTとZF製OD付き5ATの設定である。(P尺は5速ATなお、スペースランナーA(PKG-AP系)と異なりOD付き5MTの設定無し)はない。
 
その後、スペースランナーRM/JP (PDG-)・エアロミディ-S発売とほぼ同時期の2008年1月より、バルブ交換の容易化のため<ref>{{Cite book|和書|author=|year=2009|title=年鑑バスラマ2009→2010|publisher=[[ぽると出版]]||pages=p.42|isbn=978-4-89980-016-3}}</ref>、リアランプが縦型テールランプから、三菱ふそうエアロスター(MP系)と同じ、ゴールドキング製の汎用ランプに変更された。
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なお、日産ディーゼル工業と[[三菱ふそうトラック・バス]]がバス事業における提携を発表したことにより、ノンステップバスは、[[2007年]][[5月21日]]より、[[三菱ふそう・エアロスター#エアロスター-S|エアロスター-S]]として、三菱ふそうにOEM供給されている(PKG-AA274A系など、AA系となる)。また国土交通省には自家用型式のT尺も認可されている(提携の詳細は[[#三菱ふそうとの相互OEM供給|こちら]]を参照のこと)。
 
なお、5速AT車にはP尺が設定されていない。
2010年10月に施行される、[[平成22年排出ガス規制]]には適合しておらず、10月に同車のボディーメーカーである西日本車体工業が解散したことにより、8月末をもって製造を終了した。
 
2010年10月に施行される、[[平成22年排出ガス規制]]には適合しておらず、10月に同車のボディーメーカーである西日本車体工業が解散したことにより、8月末をもって製造を終了した。
よくUA452、RA273/4系では爆音になる傾向がある。走行中にエンジン冷却水温が高くなり、クーリングファンが高速回転する為である。夏場や坂道を連続で走るとなりやすい。
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=== LKG-AP35F系/LKG-AP37F系 ===
{{BusModelImage2|日産ディーゼル・スペースランナーA<br/>ノンステップ|ファイル:SeibuBus A0-536.jpg|ファイル:SeibuBus A0-536 rear.jpg|LKG-AP37FK 西武バス<br/>(補助ブレーキランプ搭載車)|right|200px}}
[[2010年]][[5月27日]]、[[平成22年排出ガス規制|平成21年排出ガス規制]](ポスト新長期規制)及び重量車燃費基準適合車として発売。平成17年排出ガス規制(新長期規制)基準値に対して、[[窒素酸化物]](NOx)の65%低減、[[ディーゼル排気微粒子|粒子状物質]](PM)の63%低減を達成している。三菱ふそうのLKG-MPのOEMモデルである。仕様は全く同じで外観からの判断は困難である。
 
エンジンが三菱ふそう製[[三菱ふそう・6M系エンジン|6M60]]に変更されダウンサイジング化排気量が減少(9.2L→7.5L)、[[可変ノズルターボ|可変ノズルベーン式ターボ]]を採用。排ガス浄化機構は[[尿素SCR]]触媒に加え[[ディーゼル微粒子捕集フィルター|再生制御式PM低減装置]]を組み合わせている。
 
トランスミッションは前モデル(PKG-AP系)の5速MTが廃止され、6速ATに変更された。UDトラックス製大型バスのATでは従来[[ZFフリードリヒスハーフェン|ZF]]製が採用されてきたが、当モデルでは[[アリソン・トランスミッション|アリソン]]製が採用された。
トランスミッションは全車両アリソン製6速ATに統一された。マニュアルの設定はない。
 
本モデルよりスペーステップ、ワランナーAにもノンステップAP35系、供給されるようになった。ノンステップの型式はAP37系る。だしホイールベース6.0mは設定なし。RA同様にUAでのFタイプやNタイプではなくGタイプの構造のノンステップバスである
 
2010年に三菱ふそうとの提携が終了。その後は提携中の発注分を生産していたが、2011年4月頃に納入が終了し、UDトラックスのバス製造事業はその歴史に幕を閉じた<ref name="tettai">[http://www.nikkei.com/article/DGKDASDD140S5_W2A910C1MM8000/ UD、バス事業撤退 国内市場縮小 希望退職700人募る ]</ref>。なお導入したのは一部の事業者に留まっている
 
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[[2010年]][[10月29日]]付で、三菱ふそうとの合弁会社設立に向けた協議およびOEM供給の打ち切りが発表された<ref>[http://www.mitsubishi-fuso.com/jp/news/news_content/101029/101029.html UDトラックス社とのバス事業に関する合弁会社の設立協議交渉終了について]三菱ふそうプレスリリース 2010年10月29日</ref><ref>[http://www.udtrucks.co.jp/CORP/NEWSRELEASE/2010/101029.html バス事業に関する合弁会社の設立協議打ち切りのお知らせ]UDトラックスプレスリリース 2010年10月29日</ref>。これにより、スペースランナーAの発注受付が終了した。
 
UDトラックスは2011年4月に最終納入分を納入し販売終了。その後輸入バス販売を模索するも断念し、この2011年をもってバス事業からそのまま撤退した<ref name="tettai" />。また日産ディーゼルから社名も変わり、部品の供給も少なくなってる。ディーラーでも直せない場合も増えてきており、日産ディーゼルの車両を持つ事業者に打撃を与え、廃車にする傾向もある
 
== 参考文献 ==