「新東京プロレス」の版間の差分

[[1994年]]10月、[[WAR (プロレス)|WAR]]を退団した[[石川孝志|石川敬士]]（現：石川孝志）、[[大黒坊弁慶|嵐]]（現：大黒坊弁慶）、[[坂下博志]]（WARに嵐らが「相撲軍団」として参戦していた際のマネージャーを務めた）が設立。[[12月7日]]、[[石川産業展示館]]で旗揚げ戦を開催（当初は[[12月5日]]に[[福井県]][[三国町]]で旗揚げ戦を開催する予定であったが諸事情から中止となる）。団体名は1度聞いたら忘れないという理由から首都である[[東京都]]とプロレスを合わせて'''東京プロレス'''（とうきょうプロレス）と命名（かつて存在した[[豊登道春]]、[[アントニオ猪木]]らの[[東京プロレス]]とは無関係）。

[[1995年]][[5月5日]]、[[フロンティア・マーシャルアーツ・レスリング|FMW]][[川崎球場]]大会での[[大仁田厚]]引退試合（電流爆破[[デスマッチ]]）の対戦相手に石川が名乗りをあげたり（実現はしなかったせず）<ref group="注釈">引退試合の対戦相手に内定していた[[ターザン後藤]]が直前に[[フロンティア・マーシャルアーツ・レスリング|FMW]]を離脱してカードが白紙となった為に[[大仁田厚]]が他団体選手に呼び掛けて、これに応じたもの。調印直前に[[ハヤブサ (プロレスラー)|ハヤブサ]]が名乗りを上げたため禅譲して、自らは当日のアンダーカードに出場した。</ref>、後述する公称・時価3億円相当のチャンピオンベルトを使用したTWA認定世界タッグ王座の創立と王座決定トーナメントの実施、石川が[[ガッツ石松]]へ[[異種格闘技戦]]での対戦を呼びかける（実現はせず）、[[プロ野球]]・元[[福岡ダイエーホークス]]選手の[[山之内健一]]を練習生としなかったて獲得（デビューせず、短期間で決裂し退団）など、様々な注目を集める様になった。

[[1996年]][[10月8日]]、[[大阪府立体育会館]]第1競技場で[[髙田延彦|高田延彦]]対[[アブドーラ・ザ・ブッチャー]]戦という異次元対決が実現。さらに石川と[[安生洋二]]との「社長争奪マッチ」（安生が勝利し社長となる。ただし経営権が本当に委譲されたかどうかは不明）などが行われた。しかし、大物選手の招聘を続出させた事などで人件費がかさ嵩み、順調に見えた運営も内情は苦戦が続く事になる。

1996年[[11月1日]]、当時の東京プロレスのオーナー<!--石澤広太郎-->が'''FFF'''（トリプルエフ、ファイティング・フォー・フューチャー、日本プロレスリング共同機構）を設立することを発表（[[FFFプロレスリング]]とは無関係）。東京プロレスのオーナーと[[IWA・JAPAN|I.W.A.JAPAN]]を退団した[[佐藤昭雄]]が手を組んで乱立するインディー団体を統一する構想として機構を設立したものであった。この構想に呼応する形でI.W.A.JAPANなどを主戦場としていた[[ターザン後藤]]が率いる「[[スーパーFMW|真FMW]]」、[[天龍源一郎]]との確執でWARを離脱した[[冬木弘道]]が率いるユニット「[[冬木軍]]」などが参加を表明。[[折原昌夫]]と[[田村忍]]のタッグチーム「[[ヤング・デストロイヤーズ]]」<ref group="注釈">両名とも「引退」という形でWARを退団して[[折原昌夫]]は覆面レスラー「月光」、[[田村忍]]は覆面レスラー「月影」の名義で東京プロレスに所属していた。</ref>を含む石川、[[ザ・グレート・カブキ]]ら東京プロレス所属選手に加え、東京プロレスに継続参戦していた安生が率いるユニット「[[ザ・ゴールデン・カップス (プロレス)|ゴールデン・カップス]]」、一部のフリー選手を加えた陣容となっていた。

これFFF発足の動きに対して、前述の通り石川らがWARを離脱して東京プロレスが設立された経緯に加えて、看板選手でもあった冬木軍を事実上引き抜かれたこともあり対立、関係がさらに悪化していたWARは、FFFに対抗する形で同様のインディー団体の集合体である'''プロレス連合會'''（プロレスれんごうかい）を設立した。これにはWARと同様に専務であった佐藤や看板選手であった後藤ら真FMWを失ったI.W.A.JAPAN、WARと提携していた[[武輝道場]]のほかに[[剛竜馬|冴夢来プロジェクト]]、[[レッスル夢ファクトリー]]、[[大日本プロレス]]（大日本は方向性の相違から「連合會」旗揚げ直後に離脱）が参加してインディー統一に向けての受け皿が分裂するという混迷の中での始動になった。

同年[[12月7日]]、[[両国国技館]]大会が東京プロレス主催として最後の興行となり翌年以降はFFFの旗の下での興行が予定されていた。しかし石川、弁慶、[[奥村茂雄]]、[[川畑輝鎮]]ら一部の東京プロレス勢はFFFに参加しない事を両国国技館大会の開催前に表明（後述の「新東京プロレス軍団」の登場へ至る）、またカブキも大会後にFFFを離脱してI.W.A.JAPANへ入団するなど早くもFFFの足並みが乱れる形になった。

結局、FFFは資金調達を失敗{{refnest|group="注釈"|当時のオーナーはバイク便会社の社長で他にも事業を手掛けていたが、関連事業の業績悪化でFFFへの資金調達が難しくなり、所属選手とスタッフを残して雲隠れしてしまったと言われる<ref>[[#takeuchi|プロレス醜聞100連発]] 203Pより</ref>。}}するなどの結果、旗揚げを前に崩壊するという前代未聞の事態となった。り、FFFに参加を予定していた選手は新たな組織を設立したり他の団体への参戦を余儀なくされた<ref group="注釈">参加予定選手のうち[[ザ・ゴールデン・カップス (プロレス)|ザ・ゴールデン・カップス]]は[[UWFインターナショナル]]崩壊後に設立された「[[キングダム (プロレス団体)|キングダム]]」に参加。冬木軍は[[WEW|冬木軍プロモーション]]を設立して[[フロンティア・マーシャルアーツ・レスリング|FMW]]を主戦場とした。このほか[[ターザン後藤]]はR2W（後の革真浪士団、ターザン後藤一派を経て[[スーパーFMW]]）、[[折原昌夫]]はプロレス団体「[[MOBIUS (プロレス団体)|MOBIUS]]」を設立している。</ref>。