「大槻ケンヂ」の版間の差分

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みうらじゅん賞について記す
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* 「気弱な文学青年」という自己形容の通り、普段は穏やかでユーモラスだが、議論の際にはストレートな物言いを見せる一面もある。[[1990年]]頃{{いつ|date=2015年2月}}、[[伊集院光]]のラジオ番組にゲストで呼ばれた際、当時伊集院が心酔していた催眠術に対して生放送中に疑問を呈し、当時の深夜放送界での盟友であった伊集院と数年間の絶縁関係に陥った(後に伊集院とは和解している)。また、「オタク」という言葉が確立する以前、『[[オールナイトニッポン]]』のパーソナリティ時代に、今で言うところの[[アニメ]]オタク達を「アニマー」と名付けて批評したところ、リスナーから反論が寄せられる一幕もあった。
* [[1990年代]]の[[バンドブーム]]の最中を第一線で過ごした人物として、バンドブーム時代の追っかけギャル達の生態や[[ヴィジュアル系]]と言われるバンド群に関して、小説やエッセイ、対談などで多く言及している。また自分自身([[筋肉少女帯]])を「Xは光、筋少は影」などとしてヴィジュアル系の元祖であることも自書やエッセイでほのめかしている。
* 26歳頃に、[[タイ王国|タイ]]で食べた[[オムレツ]]に入っていた[[マジックマッシュルーム]]がきっかけで[[心的外傷後ストレス障害]]に悩まされる<ref>[[絶望に効くクスリ]] Vol.7 (ISBN 4-09-151092-2)第63夜 武装解除の野原(後編)。自身のエッセイ「神菜、頭をよくしてあげよう」によると、この一件以来[[キノコ]]類が食べられなくなってしまったという。</ref>。[[森田療法]]による治療を受け、現在では克服したことを明かしている<ref>『うつヌケ〜うつトンネルを抜けた人たち〜』(著:[[田中圭一 (漫画家)|田中圭一]]、[[KADOKAWA]])第6話「大槻ケンヂの場合」p.43 - 50。</ref>
* [[快獣ブースカ]]のぬいぐるみを我が子と称して多数所持しており、寝食を共にするほど。特撮ではブースカをモデルにした「文豪ボースカ」という曲を制作、ライブのMCにもボースカ(ブースカ人形)を参加させている。
* エッセイなどで臆面もなく「スケベー」と自認する。幼少時に水に濡れてスーツがテカテカになっていた[[ウルトラセブン]]を観て性に目覚めたと語る。また、第39・40話「セブン暗殺計画」での夕日に照らされる十字架張りされたセブンに勃起したとも告白している<ref>『ボクはこんなことを考えている』(角川文庫)p.57 - 58</ref>。バンド結成以前は女性との縁も皆無で交際のきっかけさえ掴めずポルノ雑誌やビニ本、アダルトビデオで性欲を処理、バンドを結成してインディーズで話題になるまで全くモテなかったと言う。また初体験の相手はデビューしてから彼を取り巻きはじめた『ナゴムギャル』(ナゴムレコードファンの女の子)で、言い寄ってきた女性ファンらとその都度性交目的の交渉を持っていた。数多の女性遍歴を自著やトークなどにおいて赤裸々に語っており、性経験を題材にしたエッセイ『愛の履歴書』や『バンドマンの恋人になる方法』を著している。童貞時代の性に対する執着と妄想を熱心に語る反面、言い寄ってきた女性らに「自分だけは特別でありたいと願う自己顕示欲を満たす代償行為としてのセックスではないか」と述べている。
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* 容姿を何度か大きく変えており、筋肉少女帯のメジャーデビュー直後までは黒髪を逆立ててメガネを着用していたが<ref>シングル『[[高木ブー伝説]]』、アルバム『[[仏陀L]]』のジャケット</ref>、アルバム『[[猫のテブクロ]]』の頃からはウェーブをかけた長髪を右へ流して後ろ髪は束ねることが多くなり、筋肉少女帯の活動休止と共に坊主頭にした。また、[[1988年]]の終わり頃から、デビルマンを真似たヒビ割れメイクをするようになり、以降の大槻のトレードマークになった<ref>アルバム『[[ステーシーの美術]]』のジャケットで、そのひび割れ模様がデザインとして使われている。</ref>。
* 当Wikipediaの記載を大槻ケンヂ当人は不本意と考え、一切参考にしてほしくないと思っている<ref>「オーケンの、このエッセイは手書きです」2014年12月26日より</ref>。
* 2021年のみうらじゅん賞を受賞した。みうらとはビックリハウスに投稿していた頃からの付き合いであり、とうに受賞しても良いはずであったが「忘れていた」ため、だいぶ年数が経ってからの受賞となった。
 
== 趣味・嗜好 ==
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* 他に文学関係では、[[中原中也]]や[[寺山修司]]などの影響も強く受けており、エッセイでは[[三島由紀夫]]、[[谷崎潤一郎]]、[[澁澤龍彦]]などの耽美的な作家にも言及している。特に中原に関しては、筋肉少女帯の「スラッシュ禅問答」「リルカの葬列」の歌詞の中に『サーカス』や『春日狂想』を引用したり、筋肉少女帯のアルバム『[[キラキラと輝くもの]]』に収録されている「サーチライト」では自ら「中也のパクリはもうやめたのかい?」と自虐的な表現として用いたことがある。
* 読書好きが嵩じて文筆業を始めた。小説においては星雲賞を二年連続で受賞、初の詩集に[[大塚英志]]が解説を寄稿、エッセイにおいては[[鹿島茂]]<ref>「私の読書日記」(『週刊文春』1997年7月24日号)[http://www.mf-davinci.com/4ch/suidobashi.html WEB Davinci]</ref>、[[坪内祐三]]<ref>『文庫本を狙え!』(2000年、晶文社)</ref>、[[松岡正剛]]<ref>[https://1000ya.isis.ne.jp/0176.html 松岡正剛の千夜千冊・第百七十六夜・大槻ケンヂ『ボクはこんなことを考えている』]</ref> の賛をうけるなど、文芸の分野でもある程度の評価を得ている。
* 『[[林檎もぎれビーム!]] 』という歌を作詞作曲歌唱しているものの、シャクシャクという咀嚼音が嫌いなので中学生の頃から林檎は食べられない<ref>再結成10周年パーフェクトベストTOUR FINAL ~六本木!</ref>。
 
==与えた影響==
* [[筒井康隆]]は自身の編纂したアンソロジー『人間みな病気』に「屋上」(『リンウッド・テラスの心霊フィルム』中の散文)を収録。後に同じく墜落死をテーマとした扱った短篇ホラー「二度死んだ少年の記録」(『最後の伝令』『驚愕の曠野(自選ホラー傑作集2)』所収)を発表している(作中冒頭で大槻についての言及があるほか、「ヒントは大槻くんからももらった」とも言っていた<ref>『リンウッド・テラスの心霊フィルム』文庫版解説より。述・[[内田春菊]]</ref>)。
* アニメ『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』のキャラクター・[[綾波レイ]]のデザインは筋肉少女帯の「何処へでも行ける切手」の歌詞をイメージソースにしてデザインしたもの、とキャラクターデザインを担当した[[貞本義行]]がインタビューや自身が手がける漫画版『新世紀エヴァンゲリオン』の単行本2巻巻末で語っている。また、綾波レイの声・話し方のイメージは「福耳の子供」(『仏陀L』収録)のアウトロに収められた女性のモノローグを参考にした、と『スキゾ・エヴァンゲリオン』で本人がその影響を示唆する発言をしている。余談だが、当の漫画版2巻には綾波が単行本版『くるぐる使い』を読んでいるカットがある。
* [[ビジュアルノベル]]というジャンル名の由来にもなったアダルトゲーム『[[雫 (アダルトゲーム)|雫]]』では、シナリオ担当の[[髙橋龍也]]が大槻の処女小説『新興宗教オモイデ教』を脚本を考える際の下敷きにしたと発言している。
* [[荒木飛呂彦]]の長編漫画作品『[[ジョジョの奇妙な冒険]]』第4部「[[ダイヤモンドは砕けない]]」には、筋肉少女帯の曲の歌詞からの引用や、当時の大槻のルックスを参考にした敵キャラクター・音石明(スタンドはレッドホットチリペッパー)が登場している。小説雑誌「[[週刊少年ジャンプの増刊号#ジャンプノベル|ジャンプノベル]]」第4号(1993年4月1日号)では、大槻と荒木の対談が実現している。
* [[藤田和日郎]]の短編集「暁の歌」に収録されている「空に羽が…」では筋肉少女帯の「機械」から出典となっており、内容も同曲を漫画にしたような内容となっている。藤田の代表作「[[うしおととら]]」が2015年にアニメ化された際に筋肉少女帯は主題歌を担当している。
* 漫画家との関わりが多く、比較的著名なところでは[[山田花子 (漫画家)|山田花子]]や[[和月伸宏]]、[[平野耕太]]、[[奥瀬サキ]]、[[新井理恵]]、[[私屋カヲル]]、[[大岩ケンヂ]]などが影響を公言している。また『グミ・チョコレート・パイン』([[佐佐木勝彦]]・清水沢亮)や『くるぐる使い』([[大橋薫]])、『ステーシー』([[長田ノオト]])などがコミカライズされており、オリジナル原作の漫画では『女王様ナナカ』(画:[[西炯子]])がある。
* 若手作家では[[滝本竜彦]]や[[遠藤徹]]、[[辻村深月]]などが影響を公言しており、また[[中沢健]]のデビュー作は[[グミ・チョコレート・パイン]]にインスパイアを受けて書かれた童貞青春小説『初恋芸人』であった。大槻もその内容には感銘を受けて本の帯に推薦文を書いている。
* 影響を公言しているV系バンド[[えんそく]]のぶうとはお互いのトークイベントに招き合うなど親交があり、[[えんそく]]は筋肉少女帯カヴァーアルバム「僕の宗教へようこそ~Welcome to my religion~」をリリースしている。同作には最期の遠足のスピンオフにあたる内容となっている楽曲も収録されている。
 
== 逸話 ==
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** バンドブームを描いた、エッセイの要素が強い自伝的小説。
** [[喜安浩平]]の脚本・演出により2008年に舞台化。主演は[[AAA (音楽グループ)|AAA]]の[[西島隆弘]]。2009年には[[西島隆弘]]主演で再度、舞台化された。
* [[グミ・チョコレート・パイン]](1993年 - 2003年)
** 『グミ編』・『チョコ編』・『パイン編』から成る3部作。イラストは三作とも[[江口寿史]]が担当。
** 当初は「半自伝的小説」としていたが、現在では作者本人が「自伝」という言葉を否定している。