「ジャワトラ」の版間の差分

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絶滅の要因は、[[狩猟]]と生息地である[[森林]]と[[餌資源]]の減少であると考えられている<ref name="IUCNRL"/>。
 
20世紀後半の[[1975年]]には[[1938年]]には当時2800万人だった[[ジャワ島]]の人口は8500万人に増加しており、主食となる[[米]]は不足していた。[[稲作地]]を拡大するために森林は伐採され、1938年に島の表面積の23%を占めていた[[自然林]]は1975年には8%にまで減少した。こうした人間の生活範囲の拡大が、絶滅の主因となった。[[1940年代]]にはジャワトラはすでに人里離れた森林や山地に追いやられていたが、その森が[[野生動物]]の保護意識が十分でなかった[[第二次世界大戦]]後の時代、[[チーク]]、[[コーヒー]]、[[ゴム]]の[[プランテーション]]のために細分化されたこと、[[シカ]]をはじめとするジャワトラの餌となる動物が減少したことも個体数の減少に拍車をかけた。[[1965年]]ごろには反政府組織が資金源とするためにジャワトラを狩った。さらにいくつかの事件によってジャワトラの駆除が大規模に行われ<ref name="seidensticker1987" />、多くのトラが毒殺された。
 
それでも、[[1960年代]]半ばまではウジュン・クロン、ルエン・サンチャン、バルランの3つの保護区でジャワトラは生存していた。[[1971年]]には、老いたメスのジャワトラが南東部のベティリ山付近のプランテーション近くで写真にとらえられた。これを受け、[[1972年]]には同地に[[自然保護区]]が設定された<ref name="seidensticker1980">Seidensticker, J., Suyono, I. (1980) ''The Javan Tiger and the Meri-Betiri Reserve, a plan for management''. International Union for the Conservation of Nature and Natural Resources, Gland. 167 pp.</ref>。