「頼山陽」の版間の差分

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『日本外史』は[[武家]]の時代史であるが、簡明な叙述であり、情熱的な文章であった為に広く愛読されたが、参考史料として[[軍記物語]]なども用いているため、歴史的事実に忠実であるとは言いがたい記事も散見する。言い換えれば、[[歴史小説|史伝小説]]の源流の一つとも言い得る。ただし簡明であるがゆえに巷間で広く読まれ、幕末、明治維新から、昭和戦前期まで、広く影響を与えた。
 
[[詩吟]]、[[剣舞]]でも馴染み深い「鞭声粛粛夜河を過る」で始まる[[川中島の戦い]]を描いた漢詩『題不識庵撃機山図』の作者としても有名で、死後刊行された『山陽詩鈔』(全8巻)に収められている。古代から織豊時代までの歴史事件を歌謡風に詠じた『[[日本楽府]]』(全1巻)がある。同書の第一は下記引用の詩に始まるが、[[易姓革命]]による秦(贏氏、西楚の覇王に滅ぼされる)、漢(劉氏、新の摂皇帝に滅ぼされる)に代表される中華王朝の傾きに対比して、本朝の皇統の一貫に基づく国体の精華を強調している。
{{Quotation|
日の出づる処、日の没する処。<br />
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贏は顚れ劉は蹶きて日没を趁ひ、<br />
東海の一輪、旧に依りて出ず。
}}
{{Quotation|
鞭聲(べんせい)粛々、夜(よる)河を過(わた)る。<br />
暁に見る、千兵の大牙を擁するを。<br />
遺恨十年、一剣を磨き、<br />
流星光底、長蛇(ちょうだ)を逸す。<ref>渡部昇一『頼山陽「日本楽府」を読む』(第3巻)より「54.川中島」 </ref>
}}
 
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*[[篠崎小竹]]
*[[貫名海屋]]
*[[詩吟]]
 
== 外部リンク ==