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'''フィンランド共和国'''(フィンランドきょうわこく、{{lang-fi|Suomen tasavalta}}、{{lang-sv|Republiken Finland}})、通称'''フィンランド'''は、[[北ヨーロッパ]]に位置する[[共和制]][[国家]]。[[首都]]は[[ヘルシンキ]]。[[北欧]]諸国の一つであり、西は[[スウェーデン]]、北は[[ノルウェー]]、東は[[ロシア連邦]]と隣接し、南は[[フィンランド湾]]を挟んで[[エストニア]]が位置している。
 
[[国体]]の変化が激しい歴史を持つ国家であり、[[王制]]から[[共和制]]へ変換された国々の一国として知られている。[[ロシア帝国]]が[[第二次ロシア・スウェーデン戦争]]後にフィンランドを併合して[[フィンランド大公国]]にした1809年まで、[[スウェーデン|スウェーデン王国]]に属していた。後に、ロシア帝国が[[ロシア革命]]で崩壊したことで1917年に[[国家の独立|独立]]を果たした。独立後、フィンランドでは4つの戦争が行われた。1918年の[[フィンランド内戦]]、ロシア革命で成立した[[ソビエト連邦]]との[[冬戦争]](1939年~1940年)、[[第二次世界大戦]]([[独ソ戦]])に伴うソ連との[[継続戦争]](1941年~1944年)とソ連との講和後の[[ナチス・ドイツ]]との[[ラップランド戦争]](1944年~1945年)である。それぞれの戦争において、共和国の軍隊は、軍の最高司令官である[[カール・グスタフ・エミール・マンネルヘイム|マンネルへイム]][[陸軍元帥|元帥]]によって率いられた。冬戦争と継続戦争により幾らかの土地をソ連に奪われるも、[[バルト諸国占領|ソ連に併合されたバルト三国]]と異なり独立を維持した。
 
首都ヘルシンキは[[露仏同盟]]以来、ロシア帝国の主要都市である[[サンクトペテルブルク]]方面へ[[西側諸国]]が投資や往来をするための前線基地となってきた。フィンランドで成長しているもう一つの重要な都市エリアは、ヘルシンキの北約180 kmにある[[タンペレ]]である。同じく直近の旧領[[ヴィボルグ]]は[[サイマー運河]]の出口であったが、現在はロシア領で、[[ノルド・ストリーム]]の経由地となっている。ロシアと欧州諸国の間にある[[地政学]]的な重要性から、度々勢力争いの舞台や[[戦場]]になってきた。
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[[人口]]や経済規模は小さいが[[国の国内総生産順リスト (一人当り為替レート)|一人当たりGDP]]などを見ると、豊かで自由な[[民主主義]]国として知られている。フィンランドは2014年の[[経済協力開発機構|OECD]]レビューにおいて「世界でもっとも競争力が高く、かつ市民が生活に満足している国のひとつである」と報告された{{Sfn|OECD|2014|p=14}}。フィンランドは収入、[[雇用]]と所得、住居、[[ワークライフバランス]]、保健状態、教育と技能、社会的結びつき、市民契約、環境の質、個人の安全、主観的幸福の各評価において、全ての点でOECD加盟国平均を上回っている{{Sfn|OECD|2014|p=14}}。
 
なお、同国は1995年、[[欧州連合加盟国|欧州連合(EU)加盟国]]となった。2020年の[[経済平和研究所|積極的平和指数]]で欧州連合で第1位にランクされた<ref name=":00422">{{Cite web|title=Research – Institute for Economics and Peace|url=https://www.economicsandpeace.org/research/|website=www.economicsandpeace.org|accessdate=2021-07-22}}</ref>。
 
== 国名・象徴 ==
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=== 日本との関係 ===
{{Main|日本とフィンランドの関係}}
* 在フィンランド日本人数 - 2,005人(2018年10月<ref name="外務省 フィンランド基礎データ">[https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/finland/data.html#section6 外務省 フィンランド基礎データ]</ref>)
* [[在日フィンランド人]]数 - 769人(2018年12月<ref>[https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/finland/data.html#section6 name="外務省 フィンランド基礎データ]<"/ref>)
==== 在フィンランド日本国大使館 ====
{{Main|在フィンランド日本国大使館}}
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=== 民族 ===
民族比率は、[[フィン人]]が91.7パーセント、[[スウェーデン人]]([[スウェーデン系フィンランド人]])が5.5パーセント、[[サーミ人]]が0.1パーセント、[[ロマ人]]が0.1パーセント。2010年の統計によると、[[ドイツ人|ドイツ系]]などの外国人は16万7,954人(2.7パーセント)<ref name="Foreigners">{{cite web |url=http://www.stat.fi/tup/suoluk/suoluk_vaesto_en.html#Foreigners |title=Population (Foreigners in Finland) |work=Statistics Finland |accessdate=2011-07-25 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20081208170756/http://www.stat.fi/tup/suoluk/suoluk_vaesto_en.html#Foreigners |archivedate=2008年12月8日 |deadlinkdate= }}</ref> と少なく、大部分が[[ロシア人]]と[[エストニア]]人である。そのため、ほかの北欧諸国に見られるような移民問題は比較的少なかったが、21世紀に入り難民などを積極的に受け入れはじめ、[[ソマリア人]]、[[アルバニア人]]、[[イラク人]]、[[クルド人]]などがその中心となっており、ほとんどがヘルシンキ都市圏に在住している。なお、このような難民受け入れに対する反感も近年は根強くなっており「[[真のフィンランド人]]」のような安易な移民受け入れに反対する右派民族主義政党の躍進をもたらしている。
 
=== 言語 ===
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=== 平和 ===
他者の人権を受け入れること、汚職のレベルが低いこと、情報の流通が自由に行われること、ビジネス環境が良好であること、人的資本のレベルが高いこと、資源が公平に配分されること、隣国との関係が良好であること、政府が十分に機能していることよって決定される2020年度の[[経済平和研究所|積極的平和指数]]で、フィンランドは欧州連合で1位の世界3位を獲得した<ref name=":0422"/><ref name=":02">{{Cite web|url=https://www.economicsandpeace.org/wp-content/uploads/2021/04/PPR-2020web.pdf|title=POSITIVE PEACE REPORT
ANALYSING THE FACTORS
THAT SUSTAIN PEACE|accessdate=2021年9月16日}}</ref><ref name=":0422">{{Cite web|title=Research – Institute for Economics and Peace|url=https://www.economicsandpeace.org/research/|website=www.economicsandpeace.org|accessdate=2021-07-22}}</ref><ref>{{Cite web|title=経済平和研究所|url=https://www.rotary.org/ja/institute-economics-and-peace|website=www.rotary.org|accessdate=2021-11-10|language=ja}}</ref>。
 
== マスコミ ==
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[[国境なき記者団]](RWB)の年次[[報道の自由|報道自由]]指数は、フィンランドを2010年から2016年までの6年連続で「'''最も報道の自由が高い国'''」として挙げている。
 
だが、2017年に当時の同国首相であった[[ユハ・シピラ]]が起こした「'''シピラゲート'''」と呼ばれる事件を受けて3位へ落位している<ref>[https://yle.fi/uutiset/osasto/news/norway_sweden_surpass_finland_in_2017_press_freedom_rankings/9582644 "Norway, Sweden surpass Finland in 2017 press freedom rankings".] 2017年4月26日 [[Yle]]. </ref>。
 
{{See also|{{仮リンク|フィンランドにおける検閲|en|Censorship in Finland}}}}
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=== 建築 ===
{{Main|フィンランドの建築}}
フィンランドの建築には800年以上の歴史があり<ref>Richards, J.M. 800 Years of Finnish Architecture. London: David & Charles, 1978. ISBN 0-7153-7512-1</ref> 、[[アール・ヌーヴォー]]、{{仮リンク|北欧古典主義|en|Nordic Classicism}}、[[機能主義]]など、国際的にいくつかの形式に大きく貢献している面を持っている。
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