「瑞宝章」の版間の差分

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[[ファイル:Fumimaro_Konoe_President_of_the_House_of_Peers.jpg|thumb|250px|勲一等瑞宝章を佩用して貴族院本会議に臨む[[近衛文麿]]]]
旧制度下においては勲等の序列は旧来の[[宮中席次]]に則り、上位から[[旭日章]]、[[宝冠章]]、'''瑞宝章'''の順に、同じ[[勲等]]の中では最も下位に位置づけられていた。その序列において、瑞宝章とその上位の宝冠章の格差は、宝冠章とその上位の旭日章の格差よりも大きいとみなされており、瑞宝章の各等級は旭日章と宝冠章に比べて半等級下位とみなされ、勲一等瑞宝章は旭日章と宝冠章の勲一等と勲二等の中間、勲二等瑞宝章は旭日章と宝冠章の勲二等と勲三等の中間に位置付けられていた<ref name ="eiten6">[https://web.archive.org/web/20210226103835/https://www8.cao.go.jp/shokun/yushikisha/290619shiryo6.pdf 栄典制度の概要. p.6] [[内閣府]]</ref>。しかし[[2003年]](平成15年)、[[栄典]]制度の抜本的改革にあたり、栄典制度の男女公平化によって旭日章、[[桐花章]]、菊花章が女性にも等しく開放されることとなり、瑞宝章もこれまでとはその栄典の性質を変化させた。栄典制度改正により瑞宝章は旭日章と同格になり<ref name ="eiten6"/>、瑞宝章は旧制度下での旭日章と宝冠章の下位の勲章という位置づけから、国家に対する貢献の質的な違いで旭日章と差別化が図られることになった。すなわち、旭日章が「国家や公共への功労」という観点を重視して授与されるのに対し、瑞宝章は「公務か公務に準ずる公共的な業務への長年の奉仕」という観点を重視して授与されるように、より明確化されたのである。その国家に対する貢献と言う観点での質的な違いをより正確にいうと、旭日章の授章基準が“国家または公共に対し功労がある者の内、功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者”を授与対象とすることであるのに対し、瑞宝章の授章基準は“国家または公共に対し功労があり、公務等に長年従事し、成績を挙げた者”とされたである<ref name ="eiten5">[https://web.archive.org/web/20210226103835/https://www8.cao.go.jp/shokun/yushikisha/290619shiryo6.pdf 栄典制度の概要. p.5、p.10、p.11] [[内閣府]]</ref>。
 
=== 外国人に対する儀礼的叙勲での運用 ===