「電気定数」の版間の差分

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電気的な場としては[[電荷]]に力を及ぼす場である[[電場|電場の強度]] {{mvar|'''E'''}} と、電荷の存在によって生じる場である[[電束密度]] {{mvar|'''D'''}} がある。これら二つの場は由来は異なるが[[分極]] {{mvar|'''P'''}} を介して構成方程式で関係付けられる。ISQにおいては
{{Indent|<math>\boldsymbol{D}=\epsilon_0 \boldsymbol{E} +\boldsymbol{P}</math>}}
であり<ref name="pdg">[[#pdg|2017 Review of Particle Physics]]</ref><ref name="silsbee">[[#silsbee|"Systems Of Electrical Units"]], 10.1 Table 2.</ref>、この係数が電気定数である。
 
電場の強度は [力]/[電荷] の[[量の次元|次元]] E L{{sup-|1}} Q{{sup-|1}} を持ち、電束密度は [電荷]/[面積] の次元 L{{sup-|2}} Q を持つ。これを換算する電気定数は次元 E{{sup-|1}} L{{sup-|1}} Q{{sup|2}} を持ち、力学量の次元だけでなく、電荷の次元を含んでいる。基礎方程式系を定め<ref group="注">基礎方程式系として、有理化の係数や静電気と電流(磁気)と関係づける対称化の係数に異なる選び方がある。</ref>、電気定数の単位と値を定めることで、静電気の単位が定まる。
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なお、[[ガウス単位系]]はISQとは異なる量体系に基づいており構成方程式は
{{Indent|<math>\boldsymbol{D}=\boldsymbol{E} +4\pi\boldsymbol{P}</math>}}
で表される<ref name="pdg"/><ref name="silsbee"/>。これは電気定数が {{math|1=''&epsilon;''{{sub|0}} = 1}} に固定されていることを意味しており、電気定数は理論に現れない。このとき電気定数は次元が 1 の[[無次元量]]であり、電荷の次元は Q = E{{sup|1/2}} L{{sup|1/2}} となる。つまり、電荷は力学量から組み立てられる組立量であり、これと対応して電荷の単位も力学単位から組み立てられる組立単位となる。CGS-ガウス単位系ではエネルギーの単位に[[エルグ]](erg)を、長さの単位に[[センチメートル]](cm)を用いるので、電荷の単位は erg{{sup|1/2}} cm{{sup|1/2}} となる。
 
== 脚注 ==