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[[Image:Circumpolar_stars.jpg|thumb|300px|北極星の周りの星の日周運動]]
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'''日周運動'''(にっしゅううんどう, diurnal motion)とは、[[地球]]の[[自転]]によって、[[天球]]上の[[恒星]]やその他の[[天体]]が毎日地球の周りを回るように見える見かけの運動のことである。天体の日周運動は、[[天の北極]]と[[天の南極]]を結ぶ軸の周りを回るように見える。
 
地球が[[地軸]]の周りを1回自転するのには23時間56分4.09秒(1[[恒星日]])かかるため、日周運動の周期はこの自転周期と等しい。
 
天体の日周運動の方向は、[[北半球]]から観測した場合には以下のようになる。
 
* 北の空を見た場合、天の北極より低い位置の天体は向かって左から右へ、すなわち西から東へ動く。
* 北の空を見た場合、天の北極より高い位置の天体は向かって右から左へ、すなわち東から西へ動く。
* 南の空を見た場合には、向かって左から右へ、すなわち東から西へ動く。
 
したがって、北天の[[周極星]]は天の北極の周りを反時計回りに動くことになる。[[北極星]]は、天の北極とほぼ同じ方向にあるため、あまり動かない。
 
地球上の[[北極点]]では北や東西の方角は存在しないため、天体の運動は単純に向かって左から右へ動く。[[天頂]]を見ると、全ての天体が天頂の周りを反時計回りに動くことになる。
 
[[南半球]]での日周運動は、北半球での運動とは北と南、また左と右が入れ替わった動きになる。東と西は入れ替わらない。また、天の北極の代わりに天の南極が回転の中心となる。南半球では周極星は天の南極の周りを時計回りに動く。
 
[[赤道]]上では、二つの天の極は地平線上にあり、日周運動は北極星の周りを反時計回りに(左回りに)、また天の南極の周りを時計回りに(右回りに)動くように見える。二つの極を除いて全ての天体は東から西へ動く。
 
ある天体が日周運動によって天球上を一日に動く経路(地平線下の経路も含む)の長さはその天体の[[赤緯]]の[[余弦]] (cos δ) に比例する。したがって、天体の日周運動の速さは cos δ × 15 °/時 = 15'/分 = 15"/秒 となる。この速さを別の尺度と比較すると以下のようになる。
 
* 約2分間で(最大の場合)[[太陽]]または[[月]]の直径1個分動く。
* 約4秒間で最も大きい[[惑星]]の視直径1個分動く。
* 約1秒間で最も大きい恒星の視直径2,000個分動く。
 
天体の日周運動はカメラを固定して長時間露出撮影を行なうと観察することができる。天の極に近い周極星はゆっくりとしか動かない。逆に、カメラで日周運動を追尾することで写真上での天体の日周運動を打ち消すには、[[赤道儀]]を用いるのが最適である。赤道儀を使うと[[赤経]]軸を回転させるだけで日周運動を追尾することができる。[[天体望遠鏡]]の中にはモーターを使ってこの追尾([[恒星時]]運転)を自動で行なえるものもある。
 
== 関連項目 ==
 
* [[天球]]
* [[位置天文学]]
* [[天体の出没]]
 
[[Category:天文学|につしゆううんとう]]
 
[[ca:Moviment diurn]]
[[en:Diurnal motion]]
[[es:Movimiento diurno]]