「ハロゲンランプ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m lang
1行目:
'''ハロゲンランプ'''(Halogen Lamp)(halogen lamp) は、[[電球]]の一種。「ハロゲンバルブ」ともいう。電球内部に封入する[[窒素]]や[[アルゴン]]等の[[不活性ガス]]に[[ハロゲン]]元素(主に[[ヨウ素]]、[[臭素]]などが用いられる)を微量導入したものを指し、不活性ガスのみを封入する一般の[[白熱電球]]よりも明るい。店舗のダウンライトや、[[自動車]]等の[[前照灯]](ヘッドライト)、ハンドライトなどに用いられる。用途により、片口金形、ミラー付、両口金形などの種類がある。
 
== 原理 ==
5行目:
 
== ハロゲンの導入とそのフィラメント寿命延伸効果 ==
フィラメントは、通常のガス入り白熱電球同様[[タングステン]] (W) である。高温になり白熱するとタングステンが[[昇華 (化学)|昇華]]する。しかし、ハロゲンランプでは、昇華して[[ガラス]]に[[析出]]したタングステンがハロゲン (X) と[[化合]]しハロゲン化タングステン (WX<sub>2</sub>) を形成する。この物質の蒸気圧は比較的高いので[[蒸発]]し再びフィラメント部に戻る。フィラメント近辺で1400℃以上になるとハロゲンとタングステンが分離し、タングステンがフィラメントに戻る。この一連の[[化学変化]]を'''ハロゲンサイクル'''と呼ぶ。この反応によりタングステンの蒸発によるフィラメントの折損が抑制されるため、一般の白熱電球に比べ50%程度明るい電球、あるいは約10倍といわれる長寿命の電球が実現できるようになった。
 
一般の白熱電球には自己再生能力はなく、昇華したタングステンは黒い粉となって電球内面に付着し、明るさを損なう一因となっている。劣化した白熱電球が黒く見えるのはそのためである。ハロゲンランプの場合、バルブ内面に附着したタングステンのハロゲン化と揮発を促進するため、電球内面が比較的高温(沃化タングステンで170℃以上、臭化タングステンでは250℃以上)になるよう設計されており、これもタングステンのフィラメントからの損失を防ぐとともに、電球内面の黒化を防いでいる。そのため、ハロゲンランプには、耐熱性を有する[[石英ガラス]]や[[セラミック]]材の口金が使用されている。
 
ガラスの温度が高く保たれるので、素手で触ると[[熱傷|やけど]]をする危険がある。また、冷時においても素手で触ると手の皮脂がガラス面に残り、点灯時の高温で不透明に焼きついて明るさを損なってしまう。必ず、手袋をして扱うべきである。指紋が付いたときは[[アルコール]]で拭くなどして脱脂することが望ましい。
 
==関連項目==
16行目:
*[[キセノンランプ]]
 
[[categoryCategory:照明器具|はろけんらんふ]]
[[categoryCategory:自動車工学|はろけんらんふ]]
 
[[ca:Làmpada d'incandescència halògena]]
[[cs:Žárovka#Halogenová žárovka]]
[[en:Incandescent light bulb#The halogen lamp]]
[[es:Lámpara halógena]]
[[fi:Hehkulamppu#Halogeenilamppu]]
[[fr:Lampe à incandescence halogène]]
[[nl:Halogeenlamp]]
[[sk:Halogénová žiarovka]]
[[zh:電燈泡#鹵素燈泡]]