「1984年 (小説)」の版間の差分

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『'''1984年'''』('''"Nineteen Eighty-Four"''', [[1949年]])は、[[イギリス]]の作家[[ジョージ・オーウェル]]の小説。[[トマス・モア]]『[[ユートピア]]』、[[ジョナサン・スウィフト|スウィフト]]『[[ガリヴァー旅行記]]』、[[オルダス・ハックスレー|ハックスレー]]『[[すばらしい新世界]]』などの[[ディストピア|反ユートピア]]小説の系譜を引く作品で、[[ヨシフ・スターリン|スターリン]]時代の[[ソビエト連邦|ソ連]]を連想させる[[全体共産主義]]に酷似する国家によって分割統治された近未来世界の恐怖を描いている。出版当初から、[[冷戦]]下の英米で爆発的に売れ、同じ著者の『[[動物農場]]』や[[アーサー・ケストラー|ケストラー]]の『[[真昼の闇黒]]』などとともに反共思想のバイブルと見なされていた時期もあった。しかし、あらゆる形態の[[管理社会]]を痛烈に批判した本作のアクチュアリティは、コンピューターによる個人情報の管理システムが整備されつつある現代においても全くその輝きを失ってはいない。
 
[[1998年]]にランダム・ハウス、モダン・ライブラリーが選んだ「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」、[[2002年]]にノーベル研究所発表の「史上最高の文学100」に選出されるなど、欧米での評価は高く、思想・文学・音楽など様々な分野に今なお多大な影響を与え続けている。