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現代[[日本語]]の場合は、名詞に[[格助詞]]の「が」を加えることによって主格となる。日本語においても、主格が主語を標示するのが典型的であるが、「私は'''頭が'''痛い」「あの人は'''英語が'''話せる」「私は'''りんごが'''好きだ」などの例のように、格形態と[[文法関係]]にずれが生じることもある。この場合、格形態としては主格であっても文法関係(意味上)としては主語ではない。このような例は他の言語にも多く、例えば[[イタリア語]]の"Mi piace ~"(私は~が好きだ)でも、好む対象~が形式上の主格をとる。
 
「AはBだ」「AはBでない」の形式の名詞文(コピュラ文)におけるBは、主語Aと同格という意味で主格[[補語]]と呼ばれ、多くの言語では主格で表される。日本語と似た文法を持つ[[朝鮮語]]でも、否定の「Bでない」には主格助詞を用いる。しかし日本語では「で」(である)あるいは「に」(なり < にあり)という、主格とは異なる助詞を用いる点で特殊である。「AはBになる」のような変化を表す文でも、Bを主格で表す言語が多いが、日本語と同じように主格と異なる格で表す言語もある([[フィンランド語]]の[[変格]]など)。
 
なお、[[日本語文語体]]の主格は元来、無標(格助詞を伴わない)だった。しかし、連体修飾[[節]]内の主格は連体格助詞の「が」または「の」で示す規則があったため、のちに[[体言]]の[[終止形]]が[[連体形]]合流したのに呼応して、連体格助詞だった「が」(一部[[方言]]では「の」)を付けるようになった。そこで現代語では「が」が主格助詞となったのである。