アカシジミ(赤小灰蝶、Japonica lutea)は、チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科ミドリシジミ亜科に属するチョウの一

アカシジミ
アカシジミ Japonica lutea lutea
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: シジミチョウ科 Lycaenidae
亜科 : ミドリシジミ亜科 Theclinae
: アカシジミ属 Japonica
: アカシジミ J. lutea
学名
Japonica lutea
(Hewitson, 1865)
和名
アカシジミ
英名
The Orange Hairstreak
亜種
  • J. l. adusta
  • J. l. gansuensis
  • J. l. lutea

概要 編集

前翅長16-22mm。の色は雌雄とも橙色で、翅裏には白帯で縁取られた黄褐色の帯が縦に入る。後翅肛角にある1対の尾状突起は黒く、先端が白くなる。雌は雄に比べ前翅の外縁がやや丸みを帯びる。

生態は他のミドリシジミ亜科と同様で、で越冬し、成虫は年1回、5-6月頃に出現(寒冷地では7月)する。日中は不活発で、夕刻になると活発に活動する。樹頂で休息したりなわばりを張るなどするため、睡眠から覚める早朝以外はほぼ下には降りてこない。

幼虫の食樹は、落葉性ブナ科であるコナラクヌギカシワや、常緑性ブナ科であるアカガシアラカシなどで、新芽を好んで食す。成虫もそういった樹木の生い茂る雑木林を生活圏としそこから離れることはほとんどない。クリの花などで吸蜜する姿も見られる。

分布 編集

北海道から九州にかけて分布する。国外では中国東北部および華北、朝鮮半島台湾

亜種 編集

  • J. l. adusta(中国・甘粛省亜種)
  • J. l. lutea(日本亜種)

近縁種 編集

キタアカシジミ J. onoi
ウラナミアカシジミ J. saepestriata

参考文献 編集

  • 猪又敏男(編・解説)、松本克臣(写真)『蝶』山と溪谷社〈新装版山溪フィールドブックス〉、2006年6月。ISBN 4-635-06062-4 
  • 牧林功解説、青山潤三写真『日本の蝶』成美堂出版〈ポケット図鑑〉、1994年。ISBN 4-415-08045-6 
  • 日本環境動物昆虫学会編 編『チョウの調べ方』今井長兵衛・石井実監修、文教出版、1998年。ISBN 4938489112OCLC 170389984 

関連項目 編集