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アカデミック・ライティング

論文の書き方

アカデミック・ライティング (英語: academic writing) とは、論文やレポートといった学術的文章の書き方をさす。直訳すれば「学術的に書くこと」[1]。アカデミック・スキルズ（英語版）の一種。

概要 編集

アカデミック・ライティングの手法は、論文やレポートだけでなく、学術書、学会発表、ポスター発表、スライド発表などにも使われる。また、企業や研究所における調査報告やプレゼンテーションなど、様々な場面で応用される。

学問分野や使用言語によってルールや慣習が異なる場合もある[2]。

日本では、主に大学の初年次教育（導入教育）や卒論指導で教えられる。また、留学生に対する日本語教育でも教えられる[3]。また、ライティング・センター（英語版）に所属するチューターが大学図書館などで講座を開いたり[4][5]、大学のWebサイト上にマニュアルが公開されることもある[1]。市販の教科書も無数にある（エーコ『論文作法』、木下是雄『理科系の作文技術』、戸田山和久『論文の教室』など）。

歴史 編集

ライティング教育は、1860年代ハーバード大学をはじめとする米国の大学で、大学の大衆化を受けて始まった[6]。1990年代からは、ライティング教育それ自体の研究や改革も進んでいる[7]。日本でも研究や改革が徐々に進んでいるが、米国に比べれば遅れているとされる[8]。

ウィキペディアとの関係 編集

学生がレポートを書くにあたり、ウィキペディアをコピペ・剽窃、または鵜呑みにすることが問題になっている[9]。一方で、ウィキペディアは「出典を明記する」などのルールにおいて、アカデミック・ライティングの要素を持っている。その点で、学生がウィキペディアをルール通りに書けばレポートの訓練になる、という見解もある[10]。

研究者の世界（アカデミズム）が独創性・先取性を重んじるのに対して、ウィキペディアは独創性・先取性を「独自研究」と呼んで忌避しており、それゆえ両者が目指す方向は正反対とも言われる[11]。

主なトピック 編集

詳細は「論文」および「研究」を参照

関連項目 編集

脚注 編集

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  1. ^ a b 笠木 2019.
  2. ^ “アカデミック･ライティング入門：レポートの書き方”. 大阪府立大学. p. 6 (2018年). 2021年4月23日閲覧。
  3. ^ “会員の出版物｜アカデミック・ジャパニーズ・グループ研究会”. academicjapanese.jp. 2020年10月18日閲覧。
  4. ^ “アカデミックライティングセンター”. 青山学院大学 (2019年6月1日). 2020年10月18日閲覧。
  5. ^ “ライティングセンター | 広島大学”. www.hiroshima-u.ac.jp. 広島大学. 2020年10月18日閲覧。
  6. ^ 笠木 2022, p. 140ff.
  7. ^ 笠木 2022, p. 151ff.
  8. ^ 笠木 2022, p. 160f.
  9. ^ 北村 2022, p. 165.
  10. ^ 北村 2022, p. 166.
  11. ^ 山田 2011, p. 61f.

参考文献 編集

  • 笠木雅史 著「教育改革とライティング教育 アメリカのライティング教育史からの視点」、崎山直樹・二宮祐・渡邉浩一 編『現場の大学論 大学改革を超えて未来を拓くために』ナカニシヤ出版、2022年、147-164頁。ISBN 9784779515453。 
  • 北村紗衣 著「嫌われものを授業に取り込む 英日翻訳ウィキペディアン養成セミナープロジェクト」、崎山直樹・二宮祐・渡邉浩一 編『現場の大学論 大学改革を超えて未来を拓くために』ナカニシヤ出版、2022年、165-176頁。ISBN 9784779515453。 
  • 山田晴通「ウィキペディアとアカデミズムの間」『東京経済大学人文自然科学論集』第131号、東京経済大学人文自然科学研究会、57-75頁、2011年。ISSN 0495-8012。 NAID 120005281547。https://hdl.handle.net/11150/545。 

外部リンク 編集

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