アフィン幾何学: Affine geometry)は、アフィン空間の中で構成される幾何学のことで、擬似幾何学とも言う。 ユークリッド幾何学射影幾何学などを導入する際に基礎となる幾何学である。

アフィン幾何学では、プレイフェアの公理英語版を使用して、図のC 1を通りB1-B2に平行な線を見つけ、B2を通りB1-C1に平行な線を見つける。それらの交点C2は、平行移動の結果である。

概要 編集

ユークリッド幾何学から距離や角度の概念(計量)を取り去った残りがアフィン幾何学に相当する[1]

平行線の概念は、計量に依存しない主要なプロパティの1つであるため、アフィン幾何学はしばしば平行線の研究と見なされる。したがって、プレイフェアの公理英語版はアフィン幾何学の基本である。アフィン幾何学の図の比較は、点の整列と線の平行性を維持するマッピングであるアフィン変換を使用して行われる。

総合幾何学では、アフィン空間は、いくつかの公理(プレイフェアの公理など)を満たす一連の線が関連付けられている一連の点である。

アフィン幾何学は、線形代数に基づいて開発することもできる。この文脈では、アフィン空間は、一連の変換(つまり全単射)、ベクトル空間を形成する平行移動(特定の可換体、通常は実数)を備えた点のセットであり、任意の特定の順序付けられたポイントのペアには、最初のポイントを2番目のポイントに送信する一意の変換がある。2つのトランスレーション の合成は、トランスレーション のベクトル空間での合計となる。

より具体的には、これは、順序付けられたポイントのペアにベクトルを関連付ける操作と、ベクトルによるポイントの変換を可能にして別のポイントを与える別の操作を持つことを意味する。これらの操作は、いくつかの公理を満たすために必要となる(特に2つの連続する変換には、合計ベクトルによる変換の効果がある)。任意の点を「原点」として選択することにより、点はベクトルと一対一対応するが、原点の優先選択はない。したがって、アフィン空間は、原点(ゼロベクトル)を「忘れる」ことによって、関連するベクトル空間から取得されたものと見なせる。

脚注 編集

関連項目 編集