アベニー・パファー

フグ目フグ科の魚

アベニー・パファー学名Carinotetraodon travancoricus、英名:Dwarf pufferfish)は、フグ目フグ科に属するインド南西部原産の、世界最小の淡水フグである。

アベニー・パファー
アベニーパファー
保全状況評価
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 硬骨魚綱 Osteichthyes
: フグ目 Tetraodontiformes
: フグ科 Tetraodontidae
: カリノテトラオドン属
Carinotetraodon
: アベニー・パファー
C. travancoricus
学名
Carinotetraodon travancoricus
英名
Dwarf pufferfish

形態 編集

体長は最大でも2.5-3cm程度と小型である。体色は黄色であり、背側に深緑色から黒色の光斑が入る。雌は腹部以外に黒いドットが入り、雄は目の後方に深い皺が入ることから雌雄の判別が容易である。フグ目特有のフグ型体型をしている。

生態 編集

インドパンバ川などに生息する。淡水域のみで存在が確認されている。また集団で生活し小型の貝類などの軟体動物を食べていると考えられる。

食性 編集

スネールブラインシュリンプなど活餌を好む。 貝類を好んで食べるためスネールイーターとして水草水槽に導入されることもある。

繁殖 編集

水槽内での繁殖が容易であり報告例も多い。 健康な雌雄が揃っていれば繁殖する。繁殖の徴候としては、雄の腹部に婚姻色が出る他、雌の腹部が膨らむ。 産卵はばらまき型であり、5日から7日程度で孵化する。

観賞魚 編集

非常に小さい為小型水槽で飼育でき、工夫次第で多頭飼育も可能であることから観賞魚として飼育される淡水フグの仲間では飼育が容易な部類。 水槽内での寿命は3年前後である。 グッピーなどと混泳させると鰭をかじるので混泳相手には注意が必要。また柔らかい水草もかじってしまう。

毒性 編集

フグ毒(テトロドトキシン)を持つか否かについては未知数。 しかし、フグ毒は天然の細菌などが作り出したものをフグがその細菌を食べた微生物を食べて摂取するものとされているため、生まれた時からブラインシュリンプや人工飼料などのみを食べて育った養殖個体ならば毒性は無いとされるが、野生個体の場合はフグ毒を持つ可能性がなきにしもあらず。

関連項目 編集