アルジェの女たち』(仏語Femmes d'Alger dans leur appartement)は、ウジェーヌ・ドラクロワによる1834年の絵画作品。カンバス油彩で描かれている。フランスパリルーヴル美術館の所蔵。

『アルジェの女たち』
フランス語: Femmes d'Alger dans leur appartement
作者ウジェーヌ・ドラクロワ
製作年1834年
種類カンバス油彩
寸法180 cm × 229 cm (71 in × 90 in)
所蔵ルーヴル美術館パリ

アルジェの女たち』には、アルジェリアハレム(appartement)の側室たちが描かれており、性的な趣がある[1]。また娼婦の絵によく描かれるアヘンも登場している。19世紀には、この絵は、その性的な内容とオリエンタリズムとで知られていた。のちの印象派にインスピレーションをもたらし[2]パブロ・ピカソは1954年から55年にかけて、膨大なスケッチや15枚の連作『アルジェの女たち英語版』を描いた[3][4][5]

アルジェリアの女性たちを描き続けた同国の作家アシア・ジェバールは、ドラクロワ、ピカソのこれらの作品に描かれる女性たちについて同名の短編集『居室のなかのアルジェの女たち(Femmes d'Alger dans leur appartement)』を発表した[5]

脚注 編集

  1. ^ NHK『迷宮美術館』制作チーム『NHK『迷宮美術館』巨匠の言葉 この「一枚の絵」は何を語っている?』三笠書房、2009年、70頁。ISBN 978-4-8379-2342-8 
  2. ^ "Women of Algiers" by Eugène Delacroix [Selected Works]
  3. ^ Picasso: Challenging the Past National Gallery p 109-114
  4. ^ Picasso/Delacroix : Femmes d’Alger” (フランス語). Musée du Louvre (2008年). 2020年6月4日閲覧。
  5. ^ a b 武内旬子「アルジェの女たちはどこにいるのか - アシア・ジェバール『アルジェの女たち』を読む」『神戸外大論叢』第55巻第5号、神戸市外国語大学研究会、2004年10月31日、81-104頁、ISSN 02897954