アルナルド・モミリアーノ

アルナルド・ダンテ・モミリアーノ (Arnaldo Dante Momigliano KBE(騎士):1908年9月5日 - 1987年9月1日)は、イタリア出身の歴史学者西洋古典学者。史学史史料批判の研究で知られ、ドナルド・ケーガンに指導的研究者として特記された[1]。戦後は英語圏で研究活動を行った。

経歴 編集

1936年にトリノ大学古代ローマ史の教授になったが、1938年、反ユダヤ人種法によりその地位を追われ、英国へ移住。以後そこで暮らし、一時はオックスフォード大学で、その後はロンドン大学に行き1951年から1975年まで教授を務めた。ウォーバーグ研究所フェローも務めた。1974年には大英帝国勲章(KBE)を受章した。

また定期的に、アメリカシカゴ大学でも講じ、そこでは人文学のアレキサンダー・ホワイト教授に任命され、他にピサ師範学校にも顔を出し、ニューヨーク・タイムズ・ブックレビューにも書評を載せている。

研究対象としては、古代ギリシアの歴史家とその方法論、近世の好古家(アンティクアリアン)、エドワード・ギボンら近代以降の歴史家などを扱っている。また、1930年以後にイタリア百科事典に多数の伝記を寄稿し、1940年代から50年代にかけては、オックスフォード古典学事典ブリタニカ百科事典に、関連事項・人物伝を寄稿している。

没後に多くのエッセイが出版された。教え子にアンソニー・グラフトンがいる[2]

日本語訳 編集

ほか。

脚注 編集

  1. ^ Kagan, Donald, "Arnaldo Momigliano and the human sources of history", The New Criterion, Vol. 10, No. 7, March 1992.
  2. ^ アンソニー・グラフトン著、ヒロ・ヒライ監訳・解題、福西亮輔訳、『テクストの擁護者たち: 近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』勁草書房〈bibliotheca hermetica叢書〉、2015年。ISBN 978-4-326-14828-8 序章