アルバン・プレオベール

アルバン・プレオベールフランス語: Alban Preaubert, 1985年9月20日[1] - )は、フランスフィギュアスケート選手(男子シングル)。

アルバン・プレオベール
Alban PREAUBERT
フィギュアスケート選手
生誕 (1985-09-20) 1985年9月20日(38歳)
ローヌ=アルプ
グルノーブル[1]
身長 182 cm[1]
選手情報
代表国 フランスの旗 フランス
コーチ アニック・デュモン[1]
Pierre Trente[1]
Alain Fusco[1]
所属クラブ Charleville-Mezieres Sports de Glace
ISUパーソナルベストスコア
総合222.442008 GPエリック杯
SP76.372010 欧州選手権
FS149.202008 GPエリック杯
獲得メダル
フィギュアスケート
世界ジュニア選手権
2003 オストラヴァ 男子シングル

2009年欧州選手権5位。

人物 編集

ユニークな演技で知られ、フィギュアスケート以外にも多くのスポーツをこなし、柔道も赤帯を持っている[2]。また、フランスの名門グランゼコールの一つであるESCP EUROPE[1][3]を2010年5月に卒業、MBAを取得し[4]、2011年よりパリに本拠地を置く資産運用会社に勤務している[5]

技術・演技 編集

4回転トウループと6種類の3回転ジャンプを跳ぶことができる。2007年夏には練習中に4回転ループに成功しており、いずれ競技会でも取り入れたいと語っている[1]

スピンでもほとんどレベル4を獲得し、取りこぼしが少ない。

経歴 編集

6歳からスケートを始めた。2006-2007シーズン、グランプリシリーズで出場した2戦とも表彰台に上がり、初めてグランプリファイナルに進出を決めた。しかし、その後の練習中に背中を痛めてフランス選手権を欠場。グランプリファイナルには怪我をおして出場した。

2007-2008シーズン、欧州選手権で10位に終わった後、新しいSPを作って巻き返しをねらっていたが、世界選手権のSP前の練習で転倒して背中をいため、棄権することとなった[1][3]

2008-2009シーズン、序盤の国内テスト大会でブライアン・ジュベールを破って優勝し[6]エリック・ボンパール杯ロシア杯で共に3位と好調、欧州選手権で5位となったが同国人のジュベールが優勝、ヤニック・ポンセロが4位だったため、世界選手権のフランス勢の2枠の中に残ることが出来なかった。

2011-2012シーズンはスケートカナダへの出場登録がなされていたが、シーズン開始前に自身の出身地域の地方紙に対し、現在はパリの資産運用会社に勤務しており、仕事が最優先で練習を行っていないということ、2011年冬季ユニバーシアードの代表に選出されなかったことに非常に失望したこと、そして膝の具合が良くないことを挙げ、明確に引退を表明することはないけれども、今後は試合に出場する考えはないことを表明した[5]。 2011-2012シーズンからフランスのユーロスポーツで解説を行っている。

主な戦績 編集

大会/年 2001-02 2002-03 2003-04 2004-05 2005-06 2006-07 2007-08 2008-09 2009-10 2010-11
世界選手権 8 11 棄権
欧州選手権 6 6 10 5 7 10
フランス選手権 7 J 2 J 1 J 6 3 3 3 3 3
GPファイナル 4
GPスケートカナダ 3 6
GPロシア杯 6 3 5
GPエリック杯 8 2 3 3 7
GPスケートアメリカ 3 5
GP中国杯 9
GPNHK杯 10
ニース杯 2 2 3
アイスチャレンジ 3
トリグラフ杯 1 2
冬季ユニバーシアード 6 3
世界Jr.選手権 3 4 9
JGPクロアチア 2
JGPスケートブレッド 4
JGPブラオエン・シュベルター杯 8
JGPスケートスロバキア 11

詳細 編集

2010-2011 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2011年1月24日 - 30日 2011年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ベルン 10
63.77
8
132.38
10
196.15
2010年12月17日 - 18日 フランスフィギュアスケート選手権トゥール 2
74.53
4
139.37
3
213.90
2010年11月19日 - 21日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 5
70.50
5
134.18
5
204.68
2010年10月29日 - 31日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダキングストン 5
69.71
5
139.34
6
209.05
2010年10月13日 - 17日 2010年ニース杯ニース 5
69.35
3
135.06
3
204.41
2009-2010 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2010年1月18日 - 24日 2010年ヨーロッパフィギュアスケート選手権タリン 6
76.37
9
131.24
7
207.61
2009年12月17日 - 20日 フランスフィギュアスケート選手権マルセイユ 3
77.90
3
142.94
3
220.84
2009年11月19日 - 22日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダキッチナー 4
72.30
3
139.98
3
212.28
2009年11月4日 - 8日 2009年ニース杯ニース 1
73.88
6
114.38
2
188.26
2009年10月28日 - 11月1日 2009年アイスチャレンジグラーツ 4
69.20
5
124.63
3
193.83
2009年10月15日 - 18日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ 7
66.49
7
123.14
7
189.63
2008-2009 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2009年4月2日 - 4日 2009年トリグラフトロフィーイェセニツェ 1
69.07
1
146.81
1
215.88
2009年2月18日 - 28日 第24回冬季ユニバーシアードハルビン 1
66.35
5
108.99
3
175.34
2009年1月19日 - 25日 2009年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ヘルシンキ 5
73.50
5
138.72
5
212.22
2008年12月19日 - 21日 フランスフィギュアスケート選手権コルマール 1
76.47
3
123.94
3
200.41
2008年11月20日 - 23日 ISUグランプリシリーズ ロシア杯モスクワ 4
71.60
3
147.48
3
219.08
2008年11月13日 - 16日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ 4
73.24
3
149.20
3
222.44
2008年10月15日 - 19日 2008年ニース杯ニース 1
73.06
5
117.65
2
190.71
2007-2008 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2008年1月21日 - 27日 2008年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ザグレブ 10
60.54
8
118.09
10
178.63
2007年12月6日 - 9日 フランスフィギュアスケート選手権(メジェーヴ) 3
73.07
7
114.14
3
187.21
2007年11月15日 - 18日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ 1
72.70
3
134.40
3
207.10
2007年10月25日 - 28日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカレディング 4
67.05
5
127.35
5
194.40
2006-2007 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2007年3月19日 - 25日 2007年世界フィギュアスケート選手権東京 10
70.06
11
132.54
11
202.60
2007年1月22日 - 28日 2007年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ワルシャワ 6
66.10
5
133.85
6
199.95
2006年12月14日 - 17日 2006/2007 ISUグランプリファイナルサンクトペテルブルク 3
71.63
4
129.69
4
201.32
2006年12月1日 - 3日 フランスフィギュアスケート選手権オルレアン 1
83.80
1
155.69
1
239.49
2006年11月16日 - 19日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ 2
71.38
2
140.34
2
211.72
2006年10月26日 - 29日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカハートフォード 2
73.80
3
138.87
3
212.67
2005-2006 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2006年3月19日-26日 2006年世界フィギュアスケート選手権カルガリー 5
33.18
17
61.62
6
136.15
8
230.95
2006年1月16日-22日 2006年ヨーロッパフィギュアスケート選手権リヨン - 5
69.08
8
121.10
6
190.18
2005年12月8日-11日 フランスフィギュアスケート選手権ブザンソン - 3
69.23
3
135.38
3
204.61
2005年11月24日-27日 ISUグランプリシリーズ ロシア杯サンクトペテルブルク - 5
61.70
7
124.80
6
186.50
2005年11月3日-6日 ISUグランプリシリーズ 中国杯北京 - 12
50.93
7
115.84
9
166.77
2004-2005 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2005年2月28日-3月6日 2005年世界ジュニアフィギュアスケート選手権キッチナー 3
108.00
8
55.12
12
97.91
9
153.03
2005年1月12日-22日 第22回冬季ユニバーシアードインスブルック - 5 7 8
2004年12月10日-12日 フランスフィギュアスケート選手権レンヌ - 6
63.05
7
108.30
6
171.35
2004年11月18日-21日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ - 11
47.94
7
98.06
8
146.00
2004年11月4日-7日 ISUグランプリシリーズ NHK杯名古屋 - 11
53.82
10
100.12
10
153.94
2003-2004 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2004年2月29日-3月7日 2004年世界ジュニアフィギュアスケート選手権ハーグ 1 5 5 4
2003年10月22日-26日 ISUジュニアグランプリ クロアチア杯ザグレブ - 3 2 2
2003年10月9日-12日 ISUジュニアグランプリ スケートブレッドブレッド - 1 4 4
2002-2003 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2003年2月24日-3月2日 2003年世界ジュニアフィギュアスケート選手権オストラヴァ 3 4 3 3
2002年10月10日-13日 ISUジュニアグランプリ ブラオエン・シュベルター杯ケムニッツ - 8 8 8
2002年10月3日-6日 ISUジュニアグランプリ スケートスロバキアブラチスラヴァ - 7 12 11

プログラム使用曲 編集

シーズン SP FS EX
2010-2011 Turtle shoes
曲:ボビー・マクファーリン
振付:ミュリエル・ザズーイ
ピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調 D929, Op.100
作曲:フランツ・シューベルト
振付:パスカーレ・カメレンゴ
ツイスト・アンド・シャウト
曲:ビートルズ
男が女を愛する時
曲:パーシー・スレッジ
Shout
曲:アイズレー・ブラザーズ
2009-2010 映画『時計じかけのオレンジ』より
作曲:ウェンディ・カルロス
編曲:マキシム・ロドリゲス
ローリング・ストーンズメドレー El Tango
by Mickels Réa
2008-2009 Exit Music[7]
作曲:レディオヘッド
演奏:ブラッド・メルドー
カリンカ[8]
ヴォルガの舟歌
編曲:マキシム・ロドリゲス
Go down Moses
演奏:ルイ・アームストロングI put a spell on you
ボーカル:スクリーミン・ジェイ・ホーキンス
2007-2008 パリの散歩道
作曲:ゲイリー・ムーア
映画『アダムス・ファミリー』サウンドトラックより[1]
作曲:マーク・シャイマン
映画『ドラキュラ』サウンドトラックより
作曲:ヴォイチェフ・キラール
映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』サウンドトラックより
作曲:エリオット・ゴールデンサール
Navras 映画『マトリックス レボリューションズ』サウンドトラックより
作曲:ジュノ・リアクター
Mirza
ボーカル:ニノ・フェレール
2006-2007[9][10] 禿山の一夜[1]
作曲:モデスト・ムソルグスキー
熊ん蜂の飛行
作曲:ロバート・ウェルズ
振付:ニコライ・モロゾフ
テレビドラマ『マイク・ハマー』サウンドトラック
作曲:フランツ・ワックスマン
映画『スウィング・キッズ』サウンドトラック
作曲:ジェームズ・ホーナー
ミュージカル『Fosse Show』より
映画『マスク』サウンドトラックより
作曲:ランディ・エデルマン
振付:ニコライ・モロゾフ
If you go away
ボーカル:シャーリー・バッシー
You Are So Beautiful
ボーカル:ジョー・コッカー
2005-2006 ブルース・ジャズセレクション
編曲:デイヴ・ブルーベック
映画『パリ、テキサス』サウンドトラックより
作曲:ライ・クーダー
ドアーズ
Brice de Nice
ボーカル:レイ・チャールズ
2004-2005 Jaleo Project
作曲:ルイ・ ウィンスバーグ
アディオス・ノニーノ
作曲:アストル・ピアソラ
クイーンメドレー
2003-2004 ザ・ケルン・コンサート
作曲:キース・ジャレット
ヨーグ・ル・バール ロボット
2002-2003 サンタナ
ダフト・パンク
ピーター・ガブリエル
I feel good
ボーカル:ジェームス・ブラウン

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k 『フィギュアスケートDays Plus 2008-2009男子シングル読本』ダイエックス出版、2008年9月、pp.78-79
  2. ^ GOLDEN SKATE
  3. ^ a b 『PASSION 2009 フィギュアスケート男子シングルフォトブック』双葉社、2009年2月、p.111
  4. ^ Préaubert Takes a Classical ApproachIFS magazine, 02/02/11
  5. ^ a b Patinage artistique / La carrière en pointillés d'Alban PréaubertL'union, 06/10/2011
  6. ^ Preaubert surprises Joubert at French Masters World No. 1 loses in France for first time in four yearsicenetwork.com, 10/05/2008
  7. ^ 『ワールド・フィギュアスケート 36』新書館、2009年2月、p.28
  8. ^ 『WFS36』p.36
  9. ^ 小坂有紀編『COLORS 2007 フィギュアスケート男子読本』あおば出版、2007年3月、p.93
  10. ^ 境田優「06-07シーズン振付師相関図」『フィギュアスケートDays vol.2』DAI-X出版、2007年3月、pp.32-35

外部リンク 編集