アントニオ・カンドレーヴァ

イタリアのサッカー選手

アントニオ・カンドレーヴァAntonio Candreva, 1987年2月28日 - )は、イタリアローマ出身のサッカー選手セリエAUSサレルニターナ1919所属。ポジションはMF

アントニオ・カンドレーヴァ
イタリア代表でのカンドレーヴァ (2015年)
名前
ラテン文字 Antonio Candreva
基本情報
国籍 イタリアの旗 イタリア
生年月日 (1987-02-28) 1987年2月28日(37歳)
出身地 ローマ
身長 180cm
体重 72kg
選手情報
在籍チーム イタリアの旗 USサレルニターナ1919
ポジション MF
背番号 87
利き足 右足
ユース
2002-2003 イタリアの旗 ロッディジャーニ
2003-2004 イタリアの旗 テルテーナ
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2004-2007 イタリアの旗 テルナーナ 45 (0)
2007-2012 イタリアの旗 ウディネーゼ 3 (0)
2008-2010 イタリアの旗 リヴォルノ (loan) 52 (2)
2010 イタリアの旗 ユヴェントス (loan) 16 (2)
2010-2011 イタリアの旗 パルマ (loan) 31 (3)
2011-2012 イタリアの旗 チェゼーナ (loan) 18 (2)
2012-2016 イタリアの旗 ラツィオ 151 (41)
2016-2021 イタリアの旗 インテル 124 (12)
2020-2021 イタリアの旗 サンプドリア (loan) 35 (5)
2021- イタリアの旗 サンプドリア 36 (7)
2022- イタリアの旗 サレルニターナ (loan) 35 (7)
代表歴2
2004-2005  イタリア U-18 6 (0)
2005-2006  イタリア U-19 9 (1)
2005-2008  イタリア U-20 10 (0)
2008-2009  イタリア U-21 8 (0)
2009- イタリアの旗 イタリア 50 (7)
1. 国内リーグ戦に限る。2023年7月1日現在。
2. 2017年10月9日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

経歴 編集

テルナーナ 編集

2004年9月21日、セリエBの1-1と引き分けに終わったエンポリFC戦でプロデビューを果たした。2005-06シーズンから徐々に出場機会を得るようになり、このシーズンはリーグ戦29試合に出場した。翌シーズンは、セリエCに降格したチーム内にあって、クラブの中心選手として活躍し、イタリア国内で注目を集めるようになった。

ウディネーゼ 編集

2007年6月、当時セリエAに在籍していたウディネーゼ・カルチョへ移籍したが、移籍後すぐにU-20チームへ配属された[1]。翌年の1月27日、インテルとの試合でトップチームデビューを果たすが、0-0のスコアレスドローで試合を終えている。結果、このシーズンではリーグ戦とコッパ・イタリア合わせて8試合しか出場することができなかった。

ウディネーゼからのレンタル ( - 2012) 編集

2008-09~2009-10シーズンは、出場機会を求めてセリエBのリヴォルノへ期限付き移籍をした。8月30日行われたアヴェッリーノとの試合で移籍後初フル出場、10月6日のエンポリ戦で移籍後初得点。

2010年1月、ユヴェントスへシーズン終了までのレンタルで移籍。1月23日ローマ戦でユヴェントスでのデビューを飾ると、2月21日ボローニャ戦では移籍後初得点となる決勝点を挙げた。

2010-11シーズンは、同じくセリエAのパルマへレンタル移籍。

2011-12シーズンの前半戦はACチェゼーナへレンタル移籍をする。

ラツィオ 編集

移籍市場閉鎖直前の2012年1月31日、SSラツィオへレンタル移籍[2]。チェゼーナへシモーネ・デル・ネロをレンタルで放出し、ウディネーゼからのレンタルとなった[3]。4月7日、SSCナポリ戦で移籍後初ゴールを決める[4]。2012年7月18日、ラツィオ側が買い取りオプションを行使し、レンタル移籍から完全移籍へと切り替わった[5]。完全移籍後の2012-13シーズンは、チームの主軸として奮闘する。リーグ戦では35試合に出場して6得点、自身2度目となるヨーロッパリーグではフェネルバフチェSKにこそ敗れたものの、ベスト8進出、コッパ・イタリアでは決勝でASローマを1-0で破り、優勝を飾った[6]。2013年7月には契約を4年間延長した[7]

インテル 編集

2016年8月3日、インテルに4年契約で移籍した[8]。11月20日、ミランとのミラノダービーで加入後初得点を記録した[9]。2017-18シーズンはセリエAで36試合に出場するも、得点を挙げられなかった。そのシーズンのコッパ・イタリアではベスト8で宿敵ミランと戦った。カンドレーヴァはフル出場するも、延長後半にパトリック・クトローネに決勝点を与え、屈辱的な敗戦をした[10]。2019-20シーズン、USレッチェとの開幕戦ではミドルシュートでネットを揺らし、4-0での大勝に貢献した[11]

サンプドリア 編集

2020年9月25日、UCサンプドリアと2024年までの契約を締結したことが発表された[12]。レンタル移籍の期限満了後に完全移籍する契約となっている。

サレルニターナ 編集

2022年8月12日、USサレルニターナ1919にレンタル移籍することが発表された[13]。特定の条件を満たした場合、買取義務が発生する。

代表経歴 編集

U-18イタリア代表に選出されて以降、各世代の代表に選出。2008年にはトゥーロン国際大会北京オリンピック代表に選ばれた。U-21イタリア代表では、U-21欧州選手権2009に参加。準決勝でU-21ドイツ代表と対戦し、0-1で敗北した[14]

2009年11月にリヴォルノでの活躍が認められイタリア代表に初招集され、11月14日に行われたオランダとの親善試合で先発出場し代表デビュー。2014年11月16日UEFA EURO 2016予選クロアチア戦で代表初得点を挙げた。

プレースタイル・評価 編集

縦への突破を持ち味とするサイドハーフ[15]。中盤のすべてのポジションをこなし、司令塔としての才能も評価されている。

イタリア代表のチームマネージャーを務めるルイジ・リーヴァは「フィジカルも良く、運動量があって、ボールへのタッチも上手い」[16]と評価し、元イタリア代表監督のマルチェロ・リッピドイツW杯のメンバーと比較し「シモーネ・ペッロッタのようなプレーができる」と評している[17]

エピソード 編集

  • 以前、自身とは全く無関係の、イタリアミネルベの小学校に通う給食費が未納の女子児童の給食費を肩代わりしたことがある[18]
  • インテルで背番号87番を付けている理由は、彼が1987年生まれだからである[19]

個人成績 編集

クラブ シーズン リーグ カップ UEFA大会 その他 合計
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
テルナーナ 2005-06 29 0 0 0 29 0
2006-07 16 0 0 0 16 0
通算 45 0 0 0 45 0
ウディネーゼ 2007-08 3 0 0 0 3 0
リヴォルノ (loan) 2008-09 33 2 0 0 33 2
2009-10 19 0 3 0 22 0
通算 52 2 3 0 55 2
ユヴェントス (loan) 2009-10 16 2 1 0 3 0 20 2
パルマ (loan) 2010-11 31 3 2 0 33 3
チェゼーナ (loan) 2011-12 18 2 3 0 21 3
ラツィオ 2011-12 15 3 2 0 17 3
2012-13 35 6 3 0 11 1 49 7
2013-14 37 12 1 0 5 0 1 0 44 12
2014-15 34 10 4 1 38 11
2015-16 30 10 2 0 11 2 1 0 44 12
通算 151 41 10 1 29 3 2 0 192 45
インテル 2016-17 38 6 2 1 5 1 45 8
2017-18 36 0 1 0 37 0
2018-19 18 1 2 2 9 0 29 3
2019-20 1 1 0 0 0 0 1 1
通算 93 8 5 3 14 1 0 0 112 12
通算 410 58 24 4 46 4 2 0 481 66

代表歴 編集

出場大会 編集

試合数 編集

国際Aマッチ 54試合7得点 (2009年 - )


イタリア代表国際Aマッチ
出場得点
2009 2 0
2010 - -
2011 - -
2012 3 0
2013 13 0
2014 8 1
2015 9 2
2016 9 3
2017 8 1
2018 2 0
通算 54 7

ゴール 編集

# 開催年月日 開催地 対戦国 スコア 結果 試合概要
1. 2014年11月16日   ミラノスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ   クロアチア 1-0 1-1 UEFA EURO 2016予選
2. 2015年06月12日   スプリトスタディオン・ポリュド   クロアチア 1-1 1-1 UEFA EURO 2016予選
3. 2015年11月13日   ブリュッセルボードゥアン国王競技場   ベルギー 0-1 3-1 親善試合
4. 2016年06月06日   ヴェローナスタディオ・マルカントニオ・ベンテゴディ   フィンランド 1-0 2-0 親善試合
5. 2016年09月05日   ハイファサミー・オフェル・スタジアム   イスラエル 0-2 1-3 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
6. 2016年11月12日   ファドゥーツラインパーク・シュタディオン   リヒテンシュタイン 0-3 0-4 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
7. 2017年10月9日   シュコドラロロ・ボリーチ・スタジアム   アルバニア 0-1 0-1 2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選

タイトル 編集

クラブ
SSラツィオ

出典・脚注 編集

  1. ^ Inter Primavera reach Scudetto final”. FC Internazionale - Inter Milan. 2019年8月27日閲覧。
  2. ^ User, Super. “S.S.Lazio | Page not Found” (英語). www.sslazio.it. 2019年8月27日閲覧。
  3. ^ Cesena Calcio - Sito Ufficiale” (イタリア語). Cesena Calcio - Sito Ufficiale. 2019年8月27日閲覧。
  4. ^ Candreva si prende la Lazio: nel giorno dedicato a Chinaglia lui, al minuto 9, trova la prima rete in biancoceleste” (イタリア語). La Lazio Siamo Noi. 2019年8月27日閲覧。
  5. ^ User, Super. “S.S.Lazio | Page not Found” (英語). www.sslazio.it. 2019年8月27日閲覧。
  6. ^ “European football: Lazio beat rivals Roma in Coppa Italia final” (英語). (2013年5月26日). https://www.bbc.co.uk/sport/football/22676789 2019年8月27日閲覧。 
  7. ^ User, Super. “S.S.Lazio | Page not Found” (英語). www.sslazio.it. 2019年8月27日閲覧。
  8. ^ Antonio Candreva è dell'Inter”. FC Internazionale - Inter Milan. 2019年8月27日閲覧。
  9. ^ Candreva: 'Inter deserved victory' | Football Italia”. www.football-italia.net. 2019年8月27日閲覧。
  10. ^ “AC Milan 1-0 Inter Milan” (英語). (2017年12月27日). https://www.bbc.com/sport/football/42431820 2019年8月28日閲覧。 
  11. ^ Internazionale vs. Lecce - Football Match Report - August 26, 2019 - ESPN” (英語). ESPN.com. 2019年8月28日閲覧。
  12. ^ CANDREVA È BLUCERCHIATO: IL CENTROCAMPISTA SI LEGA AL DORIA FINO AL 2024” (イタリア語). sampdoria.it. 2020年9月26日閲覧。
  13. ^ ANTONIO CANDREVA È UN NUOVO GIOCATORE DELLA SALERNITANA” (イタリア語). www.ussalernitana1919.it. 2022年8月23日閲覧。
  14. ^ European U-21 Championship: Germany Into Final After Win Over Italy | Goal.com”. www.goal.com. 2019年8月28日閲覧。
  15. ^ “純粋なサイドアタッカー”じゃないけど…… インテルがカンドレーヴァの代わりに狙うのは - theWORLD 2016年7月20日
  16. ^ 初招集で初スタメンのカンドレーヴァに「本物の才能」 - livedoorスポーツ 2009年11月15日閲覧
  17. ^ リッピ:「南アフリカへの切符はあと6枚」 - livedoorスポーツ、2009年11月16日閲覧
  18. ^ インテル・カンドレーバに賛辞 「差別的な」給食に涙した女児の支援申し出る”. SANSPO.COM(サンスポ) (2019年4月10日). 2019年8月28日閲覧。
  19. ^ Crocodile編集部, Fc. “長友の「55」やバロテッリの「45」…あのサッカー選手が背番号を選んだ理由 ワールドサッカーWebマガジン|FCクロコダイル”. ワールドサッカーWebマガジン|FCクロコダイル. 2019年8月28日閲覧。

外部リンク 編集